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不良勇者のチートな異世界物語!!  作者: 白猫
第2章 不良勇者の武者修行
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ランク10の領主さま

「ちょっとそこの勇者さん。」

声の方向に振り返ると、少女が立っていた。

顔つきや体格からして、俺よりは年下だろう。

ショートカット気味の赤髪が、まだあどけなさの残る顔によく似合っている。

美人、というよりは『カワイイ』といった表現の方が合っているだろう。


なんだ…こいつ?

「…こんな時間に一人遊びは危ないぞ。親はどうした…迷子か?」

「俺らは今、宿探しの途中だからあんまり付き合ってはやれないぞ。」

俺は、親切心のつもりでそう言った。


「君はなにか勘違いしていないかい?」

「僕は別に迷子じゃない。君に会いに来たんだよ。『伝説の勇者くん』。」

少女の声は、見た目より少し大人びて聞こえた。

…何言ってんだ?こいつ。


「僕の名前は、『ハルカ=フォルン』。この町の領主をしている者さ。」


ハルカ=フォルン?

確かランク10の…超級勇者!!


「プッ、はっはっは、じゃあその小さい胸に付いた勲章は本物だってことか?」

おもちゃか何かかと…

「まさか、こんな子供がランク10だったなんてな。」


「人は見かけによらないと言うだろ。それに、僕はこれでも18歳だよ!!」

ハルカは何か言っている様だったが…笑いすぎていて『18歳』以外、耳には入らなかった。

この見た目で18歳?

そう思うと、さらに笑いが込み上げてきた。


「ちょっと、笑いすぎだよ!!」

「せっかくのシリアスなムードが水の泡じゃないか。」

「いやー、悪い悪い。『その断崖絶壁の胸で18はないなー』ってww」

ハルカは顔をムッとさせた。

「む、胸は関係ないだろ。まだ『発展途中』なだけさ。」

「これからもっと大きくなるさ!!」

…あんまり期待しない方がいいと思うが。


「で、領主さまが俺に何の用かな?」

「領主さまに目を付けられるような問題は起こした覚えはないが…」


「立ち話もなんだし、僕の家に来ないか?」

「君たちは宿を探していたんだろ。じゃあ、僕の家に泊まればいいさ!!」


「め、滅相もございません領主さま。私たちはご遠慮させていただきま…」

俺は、チルの言葉を手で制した。

「お言葉に甘えさせてもらおうかな。ハルカさま。」

「俺も…あんたに用があったんだ。」


「交渉成立だね…紅葉くん」

あれ…コイツに名前なんて名乗ったっけ?

「招待するよ紅葉くん、それにお付のピクシーさんも。」



君とはこれから…長い付き合いになりそうだよ。

紅葉くん…いや、伝説の勇者くん。




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