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不思議なお店 シェリア

~第一章~ 名もなきお店


晴天の空。天気予報は大外れ。

ここに西洋風レンガ造りの建物がひとつ。

壁は植物に覆われ、レンガなどほとんど見えない状態。

ベランダには、髭の生えたダンディーな男がひとり。

洗濯物を呆れた様子で干している。

「大雨洪水警報ではないのか。」

と独り言をぶつぶつ。


話は変わるが。

ここに高校2年の霧島丈きりしまじょうがひとり。

コンビニでファッション雑誌を読み終え、パンやらおにぎりやら何やら買い込み学校へ向かう。

それが平日毎日の日課だった。どこにでもいる普通の高校生だろう。

そして、学校はいつもギリギリに登校。

「ジョー、おはよー。」

同じクラスで幼稚園からの幼馴染の木村春きむらはる

「おはよ。」

周りの生徒から見れば、かなりの仲良し。

いや、春が一方的に絡んでくると言う方が正しい。

「ねぇねぇジョー」

「なんだよ。」

はっきり言ってうっとうしい。

「あたし好きな人できた。」

「へーよかったじゃん。」

「嘘だよ。なわけないじゃん。」

と春は笑って誤魔化した。少し心情は怒ってる。

丈は春の気持がわからない。

そこは、丈に驚いてほしいというか、落ち込む所。

しかし、丈は、春をただの幼馴染と思ってる。

「ジョーは好きな人できた??」

「まだ・・・。」

「・・・そっか。」

「なんかうれしそうだな。」

「そう??いや・・別に。はは」

ひと安心。


学校のチャイムが鳴る。


丈と春の席は偶然隣同士。

訂正、行為的に隣。春が席替えの時に、丈の隣にしてくれと先生に泣いて頼みこんだ。

先生も二人が仲がいいことは知っていたので、承諾してくれた。

訂正、二人が仲いいのではない。春が一方的に。

丈は、別に断る理由もなかったので、承諾した。


それに春は、もてる。

学年でダントツトップ。

丈は、幼馴染だから特別かわいいとは思わなかった。

でもこれまでずっと春と一緒に歩んできた昔からの幼馴染が他の男子と仲良くしているのは。

見たくない。

ときどきわからなくなる。

友達としては好きだけど、付き合うとかそういうのとは違う。

実際、春も丈に、はっきり好きと言ったわけではない。

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