表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
輪廻と土竜(メグルとモグラ) 芝蘭結契篇  作者: ひろみ透夏
第17話 決意

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/61

【第17話】03 〜 雨宮香澄と紬の決意 〜

 

 香澄と紬が目を覚ます。

 朝日の差し込んだ、馴染みのあるいつもの場所。


 子ども食堂『つながり』のテーブル席で、ふたりはうつ伏せに寝ていた。



「寝ちゃったのかなぁ……。あれ? 紬、ちょっと大きくなったみたい……?」


「やだ紬ちゃん、寝ぼけてるの? ちょっと居眠りしただけで、そんな竹の子みたいに成長するわけないじゃない……。二年生にしてはちょっと小柄なくらいよ」



「二年生……」


 首を傾げて、紬がぼんやりとつぶやいた。


「なんかね、紬、ずぅ~っと長い夢見てたみたい」


「わたしも思い出せないけど、なんか怖い夢を見てた気がする……。坂田さんいないね?」



 香澄が厨房を振り返る。

 銀色に輝く厨房に、いつもの坂田佐和子の姿はない。



「香澄ねえちゃん、坂田さんが帰ってくるまえに、紬たちでお料理作れないかなぁ?」


「そうだね! いつまでも頼ってばかりもいられないし、きっと驚くよ、坂田さん!」



 飛び跳ねながら、紬がはしゃいだ。


「いっぱい褒めてくれるよね、坂田さん!」



 ふたりは厨房のなかで料理を始めた。

 人参の皮をスライサーで剥きながら、香澄がぽつりと言う。



「わたし坂田さん大好き……。わたしも調理師免許とって、坂田さんみたいに子ども食堂を作るんだ」



 香澄のそばに座って、玉ねぎの皮をむいていた紬が声をあげた。


「紬も手伝う! 紬もあったかいご飯、作れるようになるっ!」


 そして恥ずかしそうに付け足す。



「……だから香澄ねえちゃん、ずっと紬と一緒にいてね」



 包丁を置いた雨宮香澄が、しゃがんで小指を出した。


「……じゃあ指切りしようか。わたしと紬はずう~っと一緒。約束だからね!」





 朝日に照らされた銀色の厨房で指切りをする、雨宮香澄と如月紬。

 子ども食堂で出会ったふたりが深い絆で繋がる光景を、坂田佐和子はあたたかな眼差しでで見つめていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ