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555字の掌編

宇宙人が攫ってくれてもいいんだけど

作者:
掲載日:2025/12/14

社会に出て、なにもかも面倒でどうでもよくなる瞬間、ありませんか?

 つり革を持つ手が、前後に揺れる。足はジンジンと痛む。帰りの電車はいつもこの時間帯で、知っている顔も増えていく。夜のせいで窓にくっきりと映る自分。疲れた顔は化粧なんかじゃ隠せない。

 仕事をするために生きているのか、生きるために仕事をしているのか。そんな問いが先日SNSのリールで流れてきたが、心底どうでもいい内容だった。別に死ぬつもりはない。病気もしてない。人生に絶望するのと、達観するのは全く異なる。もう、絶望なんて甘い砂糖菓子のような考えは消え去った。金平糖がコロコロ転がるように、私はこのまま平凡に生きて、特に急死もせず、順調に年老いて通過儀礼をこなしていくだけだと。

 それでも、突然隕石でもぶつかって地球が滅ぶとしたら、喜んでしまうだろうなとは思う。

 そんな馬鹿みたいな発想が突然脳内を占拠して、その日は帰ってすぐにテレビをつけた。ニュースでやっていないか確認するために。もちろんどこのニュース番組でもそんな速報は流れていない。念のためネットニュースも確認する。うん、異常なし。

 見つけたのはひとつだけ、虚言ニュースサイトに載っていた。はじめから嘘だとわかっているサイト。でもそれこそ、サイトの内容は嘘だということが、嘘かもしれない。

 そんな淡い期待を抱いて眠りにつく。どうせ朝日は昇るのに。

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