流れるような死亡からの転生
なろう初投稿です。
書きたいと思っていた悪役令嬢をやっと書けました。
皆様の心に残るような作品にして行きたいです。
─────日本 東京─────
私、笹目 梓桜は大学に入るまでのの人生は親にレールに敷かれてクソつまらない地獄の人生を送っていた。
親の言う通りに勉強して、親の言う通りに家事を全てして、親の望む大学に入学した。
蝶よ花よと育てられた妹に見下されて育ち、親は私に無関心だった。大学に入って一人暮らしをした私はついにあの冷たい牢獄から出られた。
自由だと思って友達に勧められていた乙女ゲームを攻略しまくった。これが見事に大ハマり。昔得られなかった愛を満たしてくれて、美男美女に囲まれて…
とても羨ましく思っていた。
自分も主人公になれたらな。と密かに思っていた。
そしてここでもう一つ問題が。
それは乙女ゲームにより…
ストライクゾーンがとてつもなく広くなってしまった!
イケメンから美女、イケおじからイケおば様、ショタからロリまで。人外も可というだいぶ広めの年齢層。ふくよかからゴリマッチョ、細身スレンダー、巨乳貧乳…上げて言ったらキリがない…
そして大学2年に上がり、ある程度顔にも自信があったのでセフレを作りまくった。
それに比例してメンヘラ製造機にもなってしまった。
セフレは老若男女問わず様々な人と割り切った関係の人だけにしてた。はずなのに…
「私以外にも居たのね…?他の女が…!!」
目の前で包丁を握りしめいるのは地雷系のセフレ。どうやらまたメンヘラを生産してしまったようだ。
ふむ。とてもめんどくさい。
「まぁ、落ち着いて話そうよ。」
包丁を向けられたのはこれで3回目?くらいだけど流石に慣れないな…
「急にどうしたんだい?」
余裕ぶっているが内心汗ダラダラである。殺されてしまうかも、という焦りは少しの間鎮まってもらおうと事情を聞こうとしたのが間違いだった。
「私以外のに同じ愛を囁いて…」
「同じように愛して…」
「私のモノにならないなら殺してやる…殺してやる!!」
一昨日くらいまではあんなに愛し合っていたのに、やはり人間の愛は一瞬で憎しみに変わるものなんだな。と思った瞬間にはもう、腹部を刺されていた。
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「…ッは、」
…ここは?刺されたところは痛くないけど足や背中がすごく痛い…しかもこのクソ高そうな天蓋つきのベッドは何だ…?
「あぁ、お嬢様!お目覚めになられたのですね?!ただいまお医者様を呼んできます!」
1人のメイドが慌ただしく出ていったのを見てから鏡を見るとそこには…
まるで夜空から色をそのまま持ってきたような綺麗な黒で腰までストレートに伸びた艶やかな髪に、十分な期待が溢れる発展途上の肉体。そして雪のように真っ白で透明感溢れる肌。
なにより、この
月の色のような金色の瞳に鋭く引き締まった目尻。瞳の中はまるで宝石が光を反射したかのような煌びやかさを魅せる目は…
「ロゼ・ルーア・ノッテ…?」
なんと私は乙女ゲーム「四時の太陽」の悪役令嬢、ロゼに転生したようだ。
私が唯一悪役令嬢で好きになった女。
「四時の太陽の中かぁ…今いつ頃だろ…」
「四時の太陽」の主人公はロゼの双子の妹ネポス・ソレイユ・ノッテである。
妹は確かに可愛いが…実際はどんな性格なのだろうか…ゲームでは可憐で天然。
ネポスは小説版では結構ヤバめな性格してたからなあ。
「四時の太陽」はノベライズ化されているのだが、その小説版はネポスの心情などが描かれているのだがそこに書いてあったのは姉であるロゼを目の敵にしており、疎ましい嫉妬の対象であった。
時々計画的反抗も起こしてるしな…
「四時の太陽は小説とゲームでだいぶ見方変わるよなあ…」
「お嬢様ァァァ!!」
おっと執事たちが来たようだ。
まぁストーリークリアしたら元に戻れ…ないか。死んだし。なら諦めてロゼの人生謳歌してやるか…
「記憶見せてあげるから私の人生頼んだわよ。」
急に脳内に響いた声はゲームで聞き馴染みのあるロゼの声だった。
その直後激しい頭痛と共に記憶が流れ込んできた。
初めてなので短いですがよろしければ評価、コメントをよろしくお願いします。