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86・夜会の帰り道


「……リスターナ子爵、ですか……さすがに心当たりはないですねぇ」


 夜会の終了後。

 帰りの馬車の中で、俺はクロード様からちょっと気になる話をうかがった。

 ……ホルト皇国の外交官、か。

 ホルト皇国という国名はちょくちょく聞いている。

 一番最初はリルフィ様の講義にて。

 ホルト皇国には『スイール』という高名な魔導師がおり、ルーシャン様やアイシャさんと同様、精霊からの祝福を得ているらしい。

 また、先日保護したシャムラーグさんの義弟であり、エルシウルさんの旦那さんにあたる『キルシュ』さんも、この国出身の考古学者兼魔導師である。


 ネルク王国から見ると、『レッドワンド将国』を挟んで更に東側にある国であり、文化水準も高くけっこうな大国らしい。

 そして外交官の行き来があることからも察せられる通り、割と古い付き合いの友好国だ。


「……リスターナという方は知りませんが、フィオット子爵家は名門ですね……代々、ネルク王国へおいでになる機会が多い、外交官の家系です……今夜の夜会には、それらしい方はいなかったと思いますが……」


 リルフィ様が、俺の腹毛をモフりながら呟いた。

 クラリス様はもうおねむの時間帯であるため、キャットシェルター内でピタちゃんやアイシャさん、サーシャさんと一緒に休んでいる。ユナさんやノエル先輩は帰る場所が違うため、別の送迎馬車だ。

 ……ユナさんやアイシャさんが「ノエル先輩」と呼んでいるせいで、つられて俺まで「ノエル先輩」と呼んでしまっているが、なんかやたら「先輩」感あるんですよね、あの人……聞けば、後輩の面倒見がすごく良いらしい。


 それはさておき、外交官リスターナ氏の話。

 俺とリルフィ様の正面に座ったライゼー様が頷いた。


「ああ、今日はいなかったが、数日前、外交閥の侯爵家の夜会で見かけたな。私はトリウ伯爵の警護役としてついていっただけだから、挨拶などもしていないが、遠目に見た限りは人当たりの良さそうな御仁だったぞ」


 ふーむ。「敵!」というわけではなさそうだが、用心のため、お名前は憶えておこう。そのうち遭遇できたら、『じんぶつずかん』に登録させていただこう。


 そんなことを考えながら、俺は無造作に『じんぶつずかん』をぱらぱらとめくった。

 数日前の「王位継承権を巡る会議」の時は、この国の重要人物達をだいぶ登録できた。

 そして今夜の夜会では、軍閥の下級貴族や関係者をかなりたくさん登録できた。


 ククク……プライバシーに配慮して精査はしておらぬが、今やルークさんは、この国きっての裏事情通になれるだけのポテンシャルを手に入れた!

 今後、リーデルハイン家に害意を持つ者が現れたら、この『じんぶつずかん』が猛威をふるうであろう。まぁ、とうぶん使う機会がないことを祈る。人間関係の把握は猫にはめんどい。

 隣のクロード様が、俺と視線をあわせた。


「あ、そういえば、ユナさんが感謝してましたよ。ハインラット伯爵への対応で、ウィルヘルム様が出てきたのはびっくりしましたが……あれって、僕が割って入ると家同士の関係に影響しそうだから、ウィルヘルム様を呼んでくれたんですか?」


 あー。松猫さんに「猫騙し」を使っていただいた時か。


「そうですね。あの時点では相手のことをよく知りませんでしたし、念のためにと……ウィルヘルム様はこの国の貴族ではないですし、何かあっても大丈夫でしょうから。ついでに、アーデリア様が微妙にうんざりされていたので、ユナさんに話し相手になってもらえるようお願いしました。アーデリア様は、ボクシングがたいへんお好きだそうです」


 リオレット陛下とアーデリア様の最初の出会いも、拳闘場での観戦中のことだったらしい。しかも対戦カードはユナさんVSノエル先輩。

 激戦の結果、ノエル先輩の完全勝利に終わったようだが、アーデリア様はユナさんのファイトスタイルにいたく感動したようで、さっきの夜会でも盛り上がっていた。

 

 ライゼー様の頬が引きつる。


「ただの猫のふりをしながら、会場内に目配りしていたのか?」

「竹猫さんが分身の術を駆使して頑張ってくれてました! あと、非常時に備えてちょっとした対策を……まぁ、何事もなくて良かったです」


 なんだかんだで、会場内には見えない猫さんが三十匹くらいいたはずである。実はそこかしこでこっそりにゃーにゃー鳴いていたのだが、もちろん誰にも気づかれなかった。飲食物のつまみ食いもしていたが、そこは警備のバイト代としてご容赦願いたい。


「ライゼー様には、お仕事の邪魔をしてはいけないと思って干渉しませんでしたが、身辺警護はちゃんとつけていたんですよ」

「気づかなかった……いや、ありがとう。では、私と他の貴族の会話ももう把握しているのか?」

「いえ、さすがにそこまでは……私が会話を把握しているのは、間近にいたリルフィ様と、あとはクラリス様、ユナさんの三人分だけです。他の皆様の周囲も重点的に警戒してはいましたが、『異変が起きたら反応する』という感じの魔法を使っていたので、その会話の内容までは知りません」


 聖徳太子の伝説ではあるまいに、複数人の音声を同時に聞き取るのには限界がある。それこそ雑音にしかならぬであろう。

 ライゼー様が頷いた。


「そうか。それなら、これは話しておこう。ロレンス様と正妃ラライナ様をアルドノール侯爵の領地までお送りする件だが、出発は一週間後に決まった」


 一週間後……日程的には、ちょうどいい頃合いか。

 クロスローズ工房との連絡は今後も密にとりたいが、超音速ウィンドキャットさんのおかげで移動は簡単である。ちょっと駅前まで自転車で! みたいな感覚で行き来できる。


「アルドノール侯爵領までの道程って、どのくらいなんですか?」

「少し急いで二日、ゆっくりで三日といったところかな。徹夜の早馬なら一日で着く距離なんだが、正妃もロレンス様も馬車旅には慣れていないだろうし、余裕のある日程を組む」

 早馬とゆーのは、お馬さんが一頭で徹夜するわけではない。できるわけがない。途中の町や村で馬を替えて、乗っている人間が徹夜するとゆーシステムである。

 もちろん書状とかを届けるだけなら人間も普通に交代するのだが、一日程度で着く距離なら、機密性、安全性、確実性を考慮して、まぁ徹夜してもいいかな? といった具合であろう。


「あと、近衛騎士団や王室近衛兵の随行も検討されていたんだが、これはなくなった。リオレット陛下の暗殺未遂があったから、陛下の身辺警護に人員を集中させるそうだ」


 王室近衛兵って、ライゼー様を正妃のお茶会に呼びつけにきた無礼な人達だっけ?

 近衛騎士団についてはよく知らぬが、王族の移動には絡んできそうな部隊名ではある。


「そうなると……もしかして、道中の護衛ってライゼー様の手勢のみですか?」

「ああ。とはいえ、治安のいい交易路だから危険は少ないし、隊商などもついてくるだろうから、厳密に我々だけというわけではない。たった三日の距離だし、道中の町も多いから、リーデルハイン領から王都までの旅路よりもよほど安全だ」


 旅の危険は、主に魔獣や盗賊の襲撃、それから崖崩れなどの災害だが、王都近郊での発生頻度はいずれも低い。

 ライゼー様のギブルスネーク退治が貴族の間でバズったのも、やはりそれだけ珍しい事例だったからであろう。僻地へきちにいくほど、これらの危険も増す。


 出発予定のお話が一段落したところで、ちょうどライゼー様とクロード様もいることだし、「ペーパーパウチ」の工房を作る件についても改めてご相談させていただいた。

 基本方針は既に共有しているが、追加でお耳にいれておくべき事項がある。


「……なるほど。工房への軍閥の影響力を弱めるために、書類上のトップをルークにするのか……うん、それは良い案だと思う。他の貴族にしてみると、『正体不明の商人』が相手となると、意外に圧力をかけにくい。たとえば『高位貴族の偽名』という可能性も考慮しないといけなくなるから、圧力をかける側も慎重になる」


 うーむ。有名人より無名人のほうが圧力をかけにくいとは変な話だが、普通は「出資金を募る」「商売を学ぶ」などの過程で、どうしてもある程度は素性が明らかになるのだろう。

 本来、明らかでなければおかしいはずの素性が知れない――これは確かに警戒すべき要素となる。まさかトップが食いしん坊の猫さんだとは思うまい。


 次にライゼー様は、少し考え込む様子を見せた。


「……それと、将来の譲位を視野に入れて、今のうちからロレンス様を味方に引き入れるという案だが……これについては判断がつかんから、ルークに任せる。止める気はないし、悪い策ではないとも思うんだが――」


「わかります。『正妃様にはバレないように』……ですよね?」


「ん? あ、それもあったか……いや、私が懸念したのは、『ロレンス様の同意を得られないのでは』という点だ。リオレット陛下が数年で退位することは、ロレンス様にはまだ言えないだろう? だとすると、あのお人柄からして……『今の自分は罪人同然だから、新しい仕事には関わらないほうがいい』とでも気を回されそうな気がしてな」


 ……ふむ。これは充分に有り得る。

 ロレンス様は今回の王位継承騒動において、罪を犯すどころか大ファインプレーをされたが、母親である正妃ラライナ様のほうは、暗殺者を雇うなどの大ポカをやらかした。

 これは王権国家においては連座制が適用されてもおかしくない重罪であり、ロレンス様は今回の王都からの移動も「セルフ謹慎処分」的に考えていそうな気がする。


「ルークが『亜神』であることまで明かすなら協力してもらえそうだが、さしあたっては『猫の精霊』のふりをするつもりだろう? 念のため、リオレット陛下に一筆もらったほうがいいかもしれん」

「一筆?」

「ああ。『こちらの猫の精霊殿には恩義があるから、国のためを思うなら協力して欲しい』とか――要するに、協力を王命にしてしまえばいい。これならロレンス様は、兄のためにとむしろ喜んで関わってくださるはずだ」


 ライゼー様、かしこい……さすがはクラリス様のお父上である。このあたりの根回しは、明日からルーシャン様にも手伝っていただくとしよう。


「ロレンス様達を、アルドノール侯爵の領地へお送りする――この役目を我々が仰せつかった以上、道中で説得する時間もある。正妃から離れて内緒話がしやすいように、馬車や宿の部屋を分けるなどして、こっちでもうまく取り計らおう」

「はい! ぜひよろしくおねがいします!」


 当座の打ち合わせが終わったところで、ふと唐突に、俺の脳裏に猫の唸り声が響いた。


『フカーーッ!』


 警報だと!?

 急を要する勢いで鳴いたのは、中忍三兄弟の末弟、忍者剣豪の梅猫さん!

 馬車の屋根にスコ座りをし、周囲の警戒をしていた彼が、唸り声と共に抜刀した。

 窓の外できらめく一閃!


 ……馬車を狙って放たれた複数の火矢は、梅猫さんが繰り出した真空の刃によって一瞬で弾き落とされた。

 御者席のヨルダ様は即座にこの異変を察して身構えたが、車内のライゼー様やリルフィ様はまだ気づいていない。


「敵襲です!」


 俺が喚くのと同時に、道の両脇、真っ暗な路地裏から複数の人影が駆け出てきた。

 数は六人。

 いずれも覆面で顔を隠し、濃紺色の外套がいとうをまとっている。

 いかにも「暗殺者です!」と主張するかのごとき怪しい風体だが、闇に紛れようとすると、洋の東西を問わずだいたいこんな感じになってしまう。没個性とは時に必然の結果なのだ。


 ……で、そんな格好で襲いかかってくる輩が、市井しせいの一般人であるはずもない。

 ヨルダ様はすでに御者席から飛び降り、腰の剣を抜いていた。


「何者だ? この馬車がリーデルハイン子爵家のものと知っての狼藉ろうぜきかね」


 ……返事のかわりに、刺客の斬撃がヨルダ様を襲った。つまり人違いではない。

 ライゼー様も馬車を降りようとしたが、これは俺が止める。


「ライゼー様、ヨルダ様だけで充分です」


 現在、戦っている刺客はヨルダ様の前にいる二人のみ。

 ……あ、他の四人?

 梅猫さんが制圧済みですが何か?


 ………………どうやったのかは、速すぎてルークさんにも見えなかった。

 現れた刺客は馬車の片側から四人、反対側から二人の計六人。「あ、刺客っぽいのが駆けてきたな?」と思ったら、彼らはそのまますっ転んで動かなくなってしまったのである。

 忍者剣豪・梅猫さん。その剣腕の冴えは想定以上! ……本当に刀で峰打ちした? なんか特殊なワザ使ってない?

 

 そして残る二人は、仲間の異常に気づく前にヨルダ様と戦い始め――こちらもあっさり、数手で昏倒させられた。

 ヨルダ様は敵の斬撃を二度ほどさばいて、ゴッ、ゴッと柄で相手の頭付近を叩いただけである。


 拍子抜けした様子で、ヨルダ様が細身の剣を鞘に仕舞った。


「……おい、素人だ。暗殺者どころか、まともな兵士ですらないぞ……どういうことだ? こんなド素人に襲われる心当たりなんてあるか?」


 ヨルダ様、強っ! ……と思ったのだが、どうもそういう次元の理由ではないらしい。

 『じんぶつずかん』を広げたが、相手の顔を見ていないせいか、何も出てこない。やっぱり直接、顔を見ないとダメか。

 ちょっと失礼して……馬車からとてとてと駆け下り、ヨルダ様の足元にいた刺客さんの頭巾をそっとめくる。

 ステータスをチェックしてみたが……ノーコメントで良さそう。

 体力武力ともに平均以下のE。酒臭くて不健康な感じだし、農夫のほうが強いぞ、コレ……?


「とりあえず縛り上げて、衛兵に引き渡せばいいか?」


 ヨルダ様が問うと、ライゼー様は何故か少し悩まれて――首を横に振った。


「……いや。そのままでいい。放置していこう」


 えっ。お貴族様襲撃犯を放置……?

 捕まえれば普通に死罪であろうが、もちろん「情けをかけた」とかそんな理由ではなかろう。

 しかしヨルダ様もあっさりと頷き、か弱い刺客達を放置したまま、再び馬車を動かし始めた。

 同乗するクロード様も不審顔である。


「父上、どういうことですか? せめて事情を聞くくらいは……」

「いや、何も聞かんほうがいい。おそらく虚偽の情報を掴まされるだけだ」


 虚偽の情報……つまり、何らかの偽装工作とか陰謀が動いているとゆー話だろーか?

 猫とご子息が揃って不思議そーに首を傾げていると、ライゼー様はわずかに肩を揺らして笑った。


「クロード、お前もいずれはリーデルハイン家を継ぐ身だ。憶えておくといい。それからルークも、人の愚かさに呆れながらでいいから聞いてくれ。貴族の謀略というのは、概ねくだらないものだが――時に変なところが、緻密で嫌らしくてな」


 その後のライゼー様のご説明は、要点をかいつまむと以下のようなモノであった。


・現状は、以前に商人仲間から聞いた嫌がらせの手口に酷似している。

・A氏という人物を冤罪えんざいで貶めたいと思ったB氏が、「A氏」の名前で刺客を雇い、あまり好ましくない貴族を襲わせる。

・成功すればそれで良し。失敗した場合、刺客は捕縛され、その口から「A氏に依頼された」と供述が出る。

・無実のA氏が逮捕され、B氏によって捏造された証拠がドサドサと出てくる。そして襲われた貴族も「捏造の片棒を担いだ」ことで、A氏の親類縁者から理不尽に恨まれる。


 …………………………魔女狩りかな? B氏による虚偽の密告とゆーか濡れ衣ファッションショーな理不尽極まりない鬼畜の所業である。畜生のルークさんでさえそんなマネはせぬ……!

 クロード様も眉をひそめておられる。


「つまり、今の刺客とも呼べない素人達は金で雇われて……死罪を覚悟してまで、襲いかかってきたってことですか!?」

「詳しい内情は知らんが、騙す方法などいくらでもある。成功報酬で釣る、逃亡先を用意してあるように装う、借金を盾に強要する、家族を人質にとる、嘘をついて恨みの矛先を襲撃対象に向けさせる――いずれにしても、襲わせる対象は『適度に小物で、刺客を捕まえる程度の武勇があり、それでいてこうした策略に思慮が及ばず、騒ぎ立ててくれそうなバカ』が望ましい。軍閥での私の立ち位置は、他の貴族達から見ればまさにそんな印象だろう」


 HAHAHA、ナイスジョーク。(フカー)

 ライゼー様の知力はB、優秀評価である。今日の夜会に来ていた方々はほとんどがDであり、トリウ伯爵とかアルドノール侯爵みたいな大物はさすがにBであったが、いろいろ賢そうなラン様でさえC評価だった。

 ライゼー様はまさに「能ある鷹は爪を隠す」を地でいく御方であり、事あるごとに「フカー」と無意識に爪を伸ばしてしまうルークさんなどとは雲泥の差なのである。


 ちなみにクロード様も知力は「B」評価なのだが、学業の成績も割と優秀とのことで、これはつまり前世の知識が影響しているのだろう。

 またペーパーパウチ工房の設立人事に関して、派閥のバランスにまで思慮が及ぶあたり、ライゼー様からの影響も大きそう。


「では、刺客を捕えなかったのは……」

「誰かが私を、ろくでもない陰謀に引きずり込もうとしている可能性を疑った。ロレンス様の護衛役を間近に控えたこの時期に、余計な手間をとられたくない」


 ライゼー様は我々を見回し、今後の方針についても触れる。


「さっきのはただの『取るに足らない盗賊』で、撃退はしたが、我々は伏兵を警戒してそのまま馬車を急がせた――今はまだ、そういうことにしておく。相手がそれで諦めなければ、後日、もっとわかりやすい尻尾を見せるだろう」


 ……ライゼー様、あえて口にはされないが……「この場にいるご家族を、そんなつまらん陰謀の聴取等に巻き込みたくない」という思いもありそう。またクロード様に、この国の貴族としての処世術を伝える、良いきっかけになったとも言えるか。


 一方、ルークさんはリルフィ様のお膝で丸くなる。

 ……今のうちに寝ておこう。今夜はいろいろとやることができてしまった。

 のんびり眠ろうとする俺を見て、クロード様が声をひそめた。


「……ルークさんも、慣れない夜会で疲れたみたいですね?」

「並んでいた軽食も食べられなかっただろうし、悪いことをしたな……」


 ……ん。それはですね……? 竹猫さんの分身に頼んで、小皿にちょっとだけ取り分けておいていただいたので……あとで夜食にしようかな、って。


 ――ひたすら自らの悪行を隠し、いたいけなペットぶる魔性のルークさん。

 ククク、アルドノール侯爵(主催者)め……ご馳走様です!


いつも応援ありがとうございます!

三國大和先生のコミック版「我輩は猫魔導師である」の第二話が、本日より「コミックポルカ」にて公開されました。

また「ニコニコ静画」でも、3月13日のお昼ごろには更新される予定です。


第二話からはいよいよクラリス様が登場!

トマト様発見>完食までの贅沢なコマ数と緻密な描写も見どころです。

小説版ともども、こちらの漫画版もぜひよろしくお願いします(^^)

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― 新着の感想 ―
分身猫さんズが優秀すぎる
[一言] ルークさんの兵猫の にゃーにゃー という表現をみると アイ○ー村のネコたちを思い出してしまいますにゃ
[一言] 猫というのは夜行性だったような気もしますが、ルークさんのバイオリズムは人間寄りのようですね。
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