謎と答え
「詩音は大人しくしてるっスよ? 」
先に言われ、詩音は不貞腐れながら納得したのか、大人しくソファに座る。
その姿をみて目を細めると、
「今日は何にするっスかね〜!」
そう言って手を動かすセルイに、詩音が声をかける。
「なぁ、今頃になって気づいたんだが」
「ん〜? 何を?」
「父上はリセに、剣同士が引かれあうから、二対の剣を持つ者がお前の姉だ。と言っていたらしいが、それなら何故、自分の剣を手放してしまったのだろうか? それに、私の事も覚えてない様子だったのに、リセは私を姉と言った。この矛盾はなんだ?」
詩音の話にセルイも考える動作をし、
「確かに変っスね……。そこも調べた方が良さそっスね」
そう言うとセルイが調理を終えたのか、皿に盛り付ける。
作ったのはチャーハンだった。
「さてと、まぁまずは食べてからにするっスよ! いただきます!」
「……いただきます」
もぐもぐと食べる詩音を見ながら、さっきの話を思い出す。
(南部聖司の矛盾………。ねぇ。シーニーと争ってただけじゃなさそうっスね)
手が止まっていたらしく、詩音が首を傾げながら、
「? どうしたんだ?」
そう聞いてくる彼女になんでもないとだけいい、
「それじゃさっさと食べるっスよ!」
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食事を終え落ち着くと、セルイが口を開く。
「さぁて、今日はどうするっスかね?」
「そういえばだが、お前、商売はいいのか?」
詩音の質問にセルイが答える。
「あ〜、それね! 今の状況じゃムリっスね。まぁ趣味みたいなもんだし……。大丈夫っスよ!」
「そうか? ならいいが……」
詩音の様子に、セルイは頬をかくと、
「まぁそんな訳で、今は我慢の時っス!」
そう言うとセルイはくつろぎ始めた。その真似をし、詩音もくつろぐ。
(本当にいいのだろうか? こんな事をしていて)
悩む詩音だったが、セルイの様子をみて観念し大人しく二人でテレビを見だした。
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そうしてから数時間後、セルイのスマホが鳴る。
「ハイハイ、誰っスかね?」
スマホを手に取り、通話を開始する。
「もしもし〜。うん……おお! わかったっスよ! ……うん。うん。それじゃ、頼んだっス!」
スマホを切ると、セルイが言う。
「敵がさっそく引っかかったっスよ!」
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夜になり、二人はあのシャッター街にやって来た。
「ここに本当に来るのか?」
「恐らくは」
不安げな詩音の肩を叩くと、セルイ達はその人物隅の影からを待った。
しばらくして、紺のスーツ姿の女性が現れた。
キョロキョロする女性をみて、セルイ達が飛び出す。
「どーも! はじめましてっスね!」
「貴様! 何者か素直に話せ!!」
「!? 何故貴方達がいるの!? 情報屋の三倉はどうしたの!?」
混乱する女性を他所に、二人は距離を詰める。
「オタクには聞きたいことが山ほどあるっス! 容赦はしないっスよ?」
その言葉に反応した女性は懐から拳銃を出し、
「来ないで! これ以上近寄ったら撃つわよ!」
「おっと! どうどう!! オレの噂を知ってるなら、その拳銃はしまった方が賢明っすよ?」
「!!」
そう言われ、項垂れると女性は、
「私になにが聞きたいの……?」
抵抗を諦めた女性に、セルイが聞く。
「オレ達の情報を流させたり買わせたりしたのはどこの誰っスか?」
女性は首を振ると、
「……言えないわ。ねぇ助けてよ! 私は言われた通りにしただけなの!! お願いよ!」
そう言うと女性は土下座をし、助けを乞う。その様子に、セルイが頭をかくと、
「……っスか。なら、血に聞くだけっス!」
そう言って一瞬のうちに女性に近づくと、首元に噛み付いた。血を吸われる快感で女性が失禁する。
それを気にも止めず吸い終えると、
「……なるほどね」
「セルイ! なにかわかったのか!?」
意識を失った女性を横たえながら、
「とても重大なことがね! どうやらオレ達の情報を隠れ蓑にして、この街に手を出そうとしてるみたいっスよ。あの足立とか言うおっさんは!」
「!!」
その名前に詩音が反応する。南部聖司の側近の男だ。
「あれだけ痛い目みて懲りないって、本当にしょうもないおっさんっスね!」
「それで? どうするのだ?」
詩音の言葉にニヤリと笑うと、
「そりゃあ、お仕置きっスよ!」




