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謎と答え

「詩音は大人しくしてるっスよ? 」


 先に言われ、詩音は不貞腐れながら納得したのか、大人しくソファに座る。

 その姿をみて目を細めると、


「今日は何にするっスかね〜!」


 そう言って手を動かすセルイに、詩音が声をかける。


「なぁ、今頃になって気づいたんだが」


「ん〜? 何を?」


「父上はリセに、剣同士が引かれあうから、二対の剣を持つ者がお前の姉だ。と言っていたらしいが、それなら何故、自分の剣を手放してしまったのだろうか? それに、私の事も覚えてない様子だったのに、リセは私を姉と言った。この矛盾はなんだ?」


 詩音の話にセルイも考える動作をし、


「確かに変っスね……。そこも調べた方が良さそっスね」


 そう言うとセルイが調理を終えたのか、皿に盛り付ける。

 作ったのはチャーハンだった。


「さてと、まぁまずは食べてからにするっスよ! いただきます!」


「……いただきます」


 もぐもぐと食べる詩音を見ながら、さっきの話を思い出す。


(南部聖司の矛盾………。ねぇ。シーニーと争ってただけじゃなさそうっスね)


 手が止まっていたらしく、詩音が首を傾げながら、


「? どうしたんだ?」


 そう聞いてくる彼女になんでもないとだけいい、


「それじゃさっさと食べるっスよ!」


****


 食事を終え落ち着くと、セルイが口を開く。


「さぁて、今日はどうするっスかね?」


「そういえばだが、お前、商売はいいのか?」


 詩音の質問にセルイが答える。


「あ〜、それね! 今の状況じゃムリっスね。まぁ趣味みたいなもんだし……。大丈夫っスよ!」


「そうか? ならいいが……」


 詩音の様子に、セルイは頬をかくと、


「まぁそんな訳で、今は我慢の時っス!」


 そう言うとセルイはくつろぎ始めた。その真似をし、詩音もくつろぐ。


(本当にいいのだろうか? こんな事をしていて)


 悩む詩音だったが、セルイの様子をみて観念し大人しく二人でテレビを見だした。


****


 そうしてから数時間後、セルイのスマホが鳴る。


「ハイハイ、誰っスかね?」


 スマホを手に取り、通話を開始する。


「もしもし〜。うん……おお! わかったっスよ! ……うん。うん。それじゃ、頼んだっス!」


 スマホを切ると、セルイが言う。


「敵がさっそく引っかかったっスよ!」


****


 夜になり、二人はあのシャッター街にやって来た。


「ここに本当に来るのか?」


「恐らくは」


 不安げな詩音の肩を叩くと、セルイ達はその人物隅の影からを待った。

 しばらくして、紺のスーツ姿の女性が現れた。

 キョロキョロする女性をみて、セルイ達が飛び出す。


「どーも! はじめましてっスね!」


「貴様! 何者か素直に話せ!!」


「!? 何故貴方達がいるの!? 情報屋の三倉はどうしたの!?」


 混乱する女性を他所に、二人は距離を詰める。


「オタクには聞きたいことが山ほどあるっス! 容赦はしないっスよ?」


 その言葉に反応した女性は懐から拳銃を出し、


「来ないで! これ以上近寄ったら撃つわよ!」


「おっと! どうどう!! オレの噂を知ってるなら、その拳銃はしまった方が賢明っすよ?」


「!!」


 そう言われ、項垂れると女性は、


「私になにが聞きたいの……?」


 抵抗を諦めた女性に、セルイが聞く。


「オレ達の情報を流させたり買わせたりしたのはどこの誰っスか?」


 女性は首を振ると、


「……言えないわ。ねぇ助けてよ! 私は言われた通りにしただけなの!! お願いよ!」


 そう言うと女性は土下座をし、助けを乞う。その様子に、セルイが頭をかくと、


「……っスか。なら、血に聞くだけっス!」


 そう言って一瞬のうちに女性に近づくと、首元に噛み付いた。血を吸われる快感で女性が失禁する。

 それを気にも止めず吸い終えると、


「……なるほどね」


「セルイ! なにかわかったのか!?」


 意識を失った女性を横たえながら、


「とても重大なことがね! どうやらオレ達の情報を隠れ蓑にして、この街に手を出そうとしてるみたいっスよ。あの足立とか言うおっさんは!」


「!!」


 その名前に詩音が反応する。南部聖司の側近の男だ。


「あれだけ痛い目みて懲りないって、本当にしょうもないおっさんっスね!」


「それで? どうするのだ?」


 詩音の言葉にニヤリと笑うと、


「そりゃあ、お仕置きっスよ!」

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― 新着の感想 ―
[一言] ちゃんと詩音に大人しく言い聞かせたセルイ、さすがに学習したかw 調理なんてさせたら大変な事になっちゃうもんね(*´艸`) 聖司さんの側近の男、悪い奴め!
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