俺の運命は人任せ
父上が甲冑を身に付けてあれこれと指示を出している。
母上と女中達は将兵の食事の準備をしている。
俺は布団に寝っ転がっている。
子供だからね。
父上が出陣の檄を飛ばしている。
将兵達がそれに答えて雄叫びを上げている。
俺はそれをものすごく客観的に見ている。
ある意味自分の運命がかかってるのに、一切関われない状況ってものすごい他人事になるんだな。
ある種の諦めと言うか、何もできないからね。
俺にできるのは、「畠山さん死なないで!」って祈ることくらいしかない。
そんなこんなで父上達が出陣して行った。
半月後、二本松城を包囲したとの伝令が母上の所に来た。
どうやら畠山氏は、たかが小競り合いでここまで本腰入れて来るとは思ってなかったらしく、全く準備しておらず、ほとんど抵抗することもできずに包囲されるに至ったらしい。
やっぱり情報は大事だな。
相手が知ることができなかった情報不足もそうだけど、
こちらが知らせなかった情報統制も大事な要因だ。
さて、あとは無駄な抵抗せずに降伏してくれればいいんだけどな。
そうすれば助命の目も出てくるんだけど。
さらに半月後、出陣から約一カ月後には二本松城の降伏開城の知らせが届いた。
畠山一族は無事だろうか⋯⋯。
インフルエンザにかかってしまい投稿が遅れました。
すみませんでした。
転生後、初の戦ですが、準備すら関われてないのでほとんど他人事です。
転生の本領発揮はもう少し後になります。