少しずつ状況が見えてきました
「申し上げます!
去る5月19日、桶狭間という地にて、今川義元公お討死なさいました!」
伝令テンション上がり過ぎて声でかいな。
ここまで聞こえるよ。
逆に聞いた側は衝撃過ぎて無言だよ。
まぁ、遠過ぎてそんなに関係ないってのもあるだろうけど。
ってかこれで今何年かわかったな。
桶狭間は1560年だったはず。
そして宗顕は1561年生まれだったはず。
そもそも清顕に嗣子はいないはず。
はい。新たな謎です。
俺誰だよ。
まさか元々存在しない架空の人物?
新武将作成的な?
転生ってそんなパターンもあるんだ。
おっ、父上がこっちに来る足音がする。
評定が終わったみたいだな。
ここでの母上との会話は、俺にとって大事な情報収集の機会になっている。
「畠山を攻める。
奴らめ、村同士の小競り合いに兵を出してきおった。
それを大義名分として一気に攻め落とす」
え──!
それって俺の家系どうなんの?
元の世界の俺もいなくなるのか?
義彦がいなくなったらマツオマルはどうなんの?
芋づる式にいなくなんのかね?
ってか歴史改変早過ぎんだろ。
転生して最初の出来事が歴史改変て何?
早く大きくならないと、展開が早過ぎて対処しきれなくなりそうだな。