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だから俺は寝た

 おはようございます。

ぐっすり寝たから、万が一落城なんて事になっても、体力は大丈夫。

もちろんそうならないように祈ってるけど。


 そう。祈るだけ。


口だけって思われるだろうけど、あれから何もせずに寝た理由は、実はこれが大きい。


 何もしないんじゃない。できないんだよ。


 そりゃ、俺だって何かしたいけど、今の身体能力じゃ祈るくらいしかできない。

晴と作戦練ったりとかできるだろうけど、それを父上に献策する事ができない。

もしかしたらいつか俺の事を打ち明ける日が来るかもしれないけど、それは今じゃない。

だから俺から伝えるってのは無理。

晴に軍議に参加したり、父上に献策する権限は無い。

誰かに頼んだとしても、例外もあるだろうけど、基本的には女子が戦に口出すなって時代だし。

ならその時間はどうなる?


 無駄になる。


それなのに俺がしゃしゃり出ても、逆に誰かの手を煩わせて、その人がやるべき事の邪魔になるだけ。

晴がわざわざ戻って来てくれたように。

すごくありがたいけど、あれで晴の時間を奪ってしまったのは事実だから。


 今の俺が居たって作業効率は上がらない。

悔しいけど、マイナスにしかならないんだ。


 だったら俺がやるべき事は一つ。

みんなの邪魔にならないように、尚且つ最悪の事態に備えるにはどうしたらいいか?

体力を少しでも温存すればいい。


 逃げるにしても俺は誰かに抱かれたり、何らかの手を借りる事になる。

その時に俺がしんどそうにしてたら、きっと歩みは遅くなる。

幼児の体力は想像以上に低い。

そうなったら俺だけじゃなく、一緒に居てくれてる人達の危険度も上がってしまう。


 だから俺は寝た。


 これからも、たくさん食べてたくさん寝て、少しでも体の成長を早くする。

幸いIQは前世の一般高校生並みにはあるから、

え? あるよね?

ま─、とにかく喋ったり動いたりも、成長の早い賢い子で押し通せるはず。

ってか押し通す。

俺もこう見えて一応考えてるんだからね。


 さて、俺のやるべき事をしようかな。


 父上御武運を。


 いや、違うな。こんなのただのセリフだ。

この時代に浸ってるだけで、俺の言葉じゃない。



 父上勝って!





 ちなみに幼児の体力が睡魔に負けたってのも少しだけあるのは秘密です。


 

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