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幼児に用事は無い
あれから一ヶ月経ち、無事に収穫の秋を迎えました。
俺は石高も知らないし、領地経営に関しては何も知りません。
こんな幼児にそんな話する人なんていないからね。
ってか、周囲の国人、大名達が攻めて来たらどうしようって怯えてたけど、何事も無く過ごせて良かったよ。
だって、攻められて万が一負けても、一人で逃げる事もできないからね。
自分の命を完全に誰かに預けなきゃならないなんて、考えただけでも恐ろしい。
『若様、安心なさるのはまだ早うございます。
むしろ、収穫が終わり、農民が落ち着いたこれからが本番でございます』
はい?
『ですから、⋯⋯』
晴の話を纏めると、兵士は半農半兵で、よっぽどじゃない限り田植え、収穫の時期は戦はしないらしい。
そうなんだ。
某ゲームの影響で、年中いつでも戦争してると思ってたけど、大大名で、蓄えが有り余って無い限り、そんな事はできないらしい。
余談だけど、大義名分が無いと戦はしかけられなのが暗黙のルールらしく、好き勝手に戦できるわけでもないみたいです。
ってか、これからヤバい時期に入るって事か⋯⋯
何事もありませんように。