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見えるもの

作者: 稲本 楓希

よく「自分の眼で見たものしか信じない」という人たちがいる


そういう人たちは、本当に分かっているのだろうか


人の眼が、どれだけ世界を自分勝手に見ているか



遠近法などというものは、現実には存在しないということを


この広い世界を、小さな眼でとらえるためのでっちあげだということを



色などというものは、現実には存在しないということを


ただ波長の違う光線の情報を目から受け取った脳が


それを勝手に色として認識しているだけだということを



確かに見えると思っているこの映像が


虚偽と改竄と思い込みで彩られているということを


盲点に入って見えていないはずの景色に、脳がどれだけ修正を加えているかを


本当は明るすぎたり、暗すぎたりする風景を、どれだけ調節して見ているかを


いかに簡単に脳が騙されて、ちょっとした画像のトリックに欺かれ


ありもしない錯覚を見るのかを



本当に、分かっているのだろうか


現実的に物事をとらえる、そういう姿勢を必ずしも否定はしない


確かにそれも重要だ


ただ一つ、尋ねたい


あなたが見ているその世界


見てると思っているその世界




それは、本当に、本当の世界?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いですね! 見たいものしか、見えていない。見ようとしていない、と 人は身勝手なものなのかもしれません。 虚無と知っても信じてしまう、信じようとしてしまう。 脳の錯覚は心を強引に動か…
[良い点] 必ずしも信憑を持つとは限らないという可能性を力強く提示した、素晴らしい作品。 [一言] 世界にはまだ見えていないものが、きっとあるのですね。 認識出来ないけれど、大事なもの。 空気だって、…
2014/02/01 19:05 退会済み
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