嘘
ガールズラブで駄作ですが、よければ見てやってください。
「あ、チューリップだ」
真奈美が公園の方を指をさした。
いろんな色のチューリップが咲いている。
やっぱり春になったんだな、とちょっと嬉しくなる。
「ねえ、チューリップの花言葉って知ってる?」
と言って真奈美が私の方を向いた。
ただこちらを向いただけなのになんだか顔が熱くなった。
「知らない」
私はそっけなく言ってチューリップを見た。
この頃そうゆうことが多い。
昔はそんなことなかったのに・・・。
「赤が愛の告白で、黄色が実らぬ恋、白が失恋。他のは忘れちゃった」
なんだか楽しそうに言っている。
きっと昔から花が大好きだったからかな?
真奈美とは小さいころからずっと一緒だからある程度のことはわかる。
顔立ちが綺麗で優しくて同級生はもちろん他の学校の人や先輩からも告白されたりしている。
それで女子から嫉妬されて嫌がらせを受けたりしていた。
そのたびに私が助けていた。
懐かしいな。
「はい、あげる」
いきなり赤いチューリップを私に差し出してきた。
赤いチューリップを持ったその手は真っ黒だった。
「抜いたの?」
そう言うと真奈美は頷いた。
「愛の告白だよ」
真剣な顔で私を見つめる。
「いやいや、抜いちゃだめでしょ」
笑いながら私は言った。
「でももう抜いちゃったから・・・もらって?」
綺麗な瞳で私を見つめる。
それに私は何も答えられない。
「私から麻恵への愛の告白」
「え・・・」
私は思わず声を出してしまった。
私の体に冷たい風が当たる。
春といってもやっぱりまだ寒い。
「嘘だよ、嘘」
そう言って真奈美は笑った。
「そういう嘘は好きじゃない」
怒った口調で言って私は先に行ってしまった。
なんで怒ってしまったんだろう。
嘘だってわかったじゃん。
私のことが好きなんて、ありえるわけないじゃん。
なのになんでこんなに辛いんだろう。
まるで真奈美のことが好きみたい・・・。
真奈美は女なのに、ね。
見てくれてありがとうございます!
駄作ですみません…。