【真・恋姫†無双】 北郷一刀伝
【真・恋姫†無双】 外史に現れた一人の男
の方を書くついでに少し息抜きに書いてみました、
恋姫†無双を全く知らない方には解らないと思いますが、
登場人物を全て真名で書いています、
が、
【仕様】
です、
いつもと同じように短い上に短編ですがよろしければどうぞ。
「チッ、またここかよ。」
目を開けた少年が周りを見渡しそう毒付いた、
彼は自分の運命を呪っている、
自分がなぜこのような目にあっているのか、
誰の、何の仕業なのかも見当がつかない、
ただこの無限とも言えるループからの脱出を図るためだけに、
彼は日々努力をしていると言っても過言ではない。
「やれやれ、あれもダメだったか、次はどうしたもんかねぇ。」
彼は考える、
どうやったらこの無限ループから抜け出せるのか、
と。
彼がこの世界へやって来たとき、
彼はこう思った、
自分は、
【パラレルワールドへのタイムスリップ】
をした、
と、
だが最初の終わりを迎えたあとに、
自分が最初に現れた場所、
今現在居るこの場所でもある、
が、
この場所にて目が覚めた時にいろいろ悩んだが、
それでも彼はこう考えた、
【また華琳と一緒にいられるのであればなんでも構わない。】
と、
だがことはそう上手くはいかなかった、
彼はそれを2週目と呼んでいたが、
2週目のそれを彼は1周目をそのままなぞっただけで終えてしまった、
それは彼が1週目で体験したことをなぞるだけだったのだが、
それでも彼は別れたはずの彼女たちとまた過ごせる喜びで一杯だった為に起こったこと故なのだ、
ある意味仕方がないといえば仕方がないのかもしれない、
だが、
当然結果は同じで1周目と同じように終わりを迎え、
今居るこの場所で目が覚めたのだ、
彼が3週目と呼ぶその世界で彼は少し考えた、
これはもしかしたらゲームで言うところの、
【周回プレイなのかもしれない】
と、
3週目の世界で彼は鍛錬を重ねる、
剣、馬、槍、弓、氣、政治、経済、料理、等等、
何しろ教えを請える人物はいくらでも居たのだ、
貪欲に学ぶ彼であったが当然終わりも訪れる、
4週目に彼は自分の実力を試してみようと、
この後に訪れる賊と戦うことを決意していた、
だがその時の彼は3週目の終わりの時と同じ動きは出来なかった、
氣も僅かしか扱えず、
体術も思ったほどではなく、
結果彼は賊の手で殺されてしまった、
死の直前彼は、
「こんな終わり方も嫌だが、これで終われるのかもしれない。」
そんな風に考えたのだが…
結局彼は目覚めたのだ、
いつもと同じこの場所で、
そして彼は思案する、
自分の実力自体はこの世界に来る前と比べれば成長しているのは事実である、
だが、
終わりを迎える時ほどの実力にはなっていない、
これはゲームで言うところの、
特典ボーナスのようなものがあるのではないか?
前回習得した分の一部持ち越しで、
周回プレイをした分持ち越し分が増えるのではないだろうか?
と、
ならば何周もやりこまなければいけないのかもしれない、
そう考えた彼は5周目以降何度も同じように鍛錬を続け、
同じように終わりを迎えた、
彼もその時々でいろいろ試してみた、
桂花の加入フラグをへし折ったり、
春蘭の片目フラグをへし折ったり、
秋蘭、流琉の生存フラグをへし折ったり、
赤壁での勝利フラグをへし折ったり、
何周にも渡っていろいろ試してみたものの結局は終わりを迎え、
今と同じ場所で目が覚めるのである、
彼はいろいろ試す中で、
他国の君主や武将を暗殺したり、
戦場で手にかけてみたりした、
更には、
華琳を暗殺してみたりもした、
いや、
華琳だけではない、
肌を重ね、
真名を預かった彼女たち全てを手にかけてみても、
結局変わらずに終わりを迎え、
結局今いるこの場所で目が覚めるのである、
ここに至るようになると彼はもう自分が何周したのかなどは覚えていなかったし、
それに意味はないと思うようになっていた、
彼はこの頃になるとこの世界が周回プレイではなく、
ある種の、
【無限ループ】
に陥っているではないか、
と、
考えるようになっていた、
その無限ループを抜け出すためには、
【真・ルート】
をクリアする以外にないのだろう、
そのように彼は考えていた、
さて、
今まで終わりを迎える、
と何度も書いてはいるがその終わり方は様々である、
戦場で死ぬこともあったし、
暗殺がバレて処刑されることもあった、
死で終わりを迎えることもあれば、
1週目と同じように華琳による天下統一で同じように終わることもある、
ちなみに前回は呉・蜀連合に敗れ華琳とともに僻地に落ち延び、
そこで二人慎ましく暮らし、
寿命を迎えたのだが、
それでもダメだったのだ、
「さぁて、今回はどうやって終わりを見つけようとするかなぁ。」
そう言うとこれから訪れる賊と対峙するために拳を鳴らすのだった。
彼の名前は北郷一刀、
聖フランチェスカ学園の二年生…
だった、
少年の物語がまた始まった。
前に
【真・恋姫†無双】 外史に現れた一人の男
の後書きに書いた物をちょっと書いてみたくなり書いてしまいました、
連載とかは今の状況では考えていません、
あっ、
続き書かなくっちゃ。