刺したい
もう、
めんどくさいから云っちゃうけど
あたし、
刺さる詩が書きたい。
たとえばあるひとの詩は
そのタイトルからして
読もうと想わせてくれるし
読むと
微笑みながら
うなずかせてくれるし
たとえばあるひとの詩は
言葉がキラキラ踊っているから
悲しみや切なさを
オブラートにつつんでくれているし
たとえばあるひとの詩は
その言葉
あるいはその文字の
すべてが痛いくらい心に刺さるし
そういう
詩を
書きたくて
書いているんだなぁ
なぜ、
こんなあからさまな希みさえ
忘れていたんだろう?
私はただ、
刺したい、
だけなんだ。