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贄の王座と侍るもの  作者: 伊空 路地
第八章 鏡を割りて殺せ
222/292

220 戦乱の訪れ

お待たせしました!第八章開始です!


 ラヴェイラ、ザーツラントへ宣戦布告。


 『真にラツア王国王位を継承すべきはザーツラント皇帝であり、前ラツア王を弑逆(しいぎゃく)せし賊徒は直ちにその領地を皇帝に返還すべし』というザーツラントの言い分は到底認められないとした為である。


 宣戦布告の直後、ラヴェイラ軍は国境に展開されていたザーツラント軍と交戦を開始。ちょうど国境線を挟むような形で、両軍は砲弾銃弾の雨を互いに降らせ始めた。


 ラヴェイラ・ザーツラント戦争の始まりである。






 しかし、まもなく想定外の事態が起こった。


 ザーツラントは複数の民族からなる多民族国家である。その内部情勢はザーツラント本国、親ファーテル系、親ラヴェイラ系、親アッサラ系、更には地方軍閥や少数民族まで交じり合った状況にあり、それらは時折武力衝突さえ起こすほどの乱れようであった。


 そして、ラヴェイラの宣戦布告に対し、ザーツラントが宣戦布告し返した直後である。


 ザーツラント北西、親ファーテル系民族が住まう地域が独立を宣言した。


 彼らはこれ以上帝国には従えないと反旗を翻し、瞬く間に隣の親アッサラ系地域へ攻め込み始める。


 陸軍規模ではラヴェイラに優るザーツラントだったが、北西の親ファーテル系と南のラヴェイラの二正面作戦を強いられることになり、その優位は大きく失われたのだった。


 内部から崩壊の兆しを見せるザーツラント。革命後の新政府が馴染みきっていないラヴェイラ。勢力としては遥かに小さくも、明らかに背後のファーテルから支援を受ける親ファーテル系。遠方より存在感だけを漂わせるアッサラやエルメア、ターレル。


 戦争は、その始まりから酷い混迷の様相を見せたのである――。







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