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循環器科(内科・外科混合病棟編)

白衣の天使…皆さんはナイチンゲールを想像するだろう。


最近は、「救命24時」など様々なメディアが、現場で闘う看護師さんを眼にする機会も多い。



そんな病院という戦場とも言うべき場所で、今も岡田さんは闘っている。



この話は、そんな岡田さんの闘いの記録である。



「血を見るのが怖いとか、なまっちょろい事言ってんじゃねーぞハゲ!」



そう、岡田さんは少しアグレッシブで少し口の良くない看護師さんである…。




[白衣一着目:岡田さんと後輩]



岡田さんは勤続13年目になる、そこそこ中堅の看護師である。


ゆえに、そこそこ後輩もいる。


夜勤もそこそここなす。



看護師さんの夜勤は、病院によって勤務時間が異なり、休憩時間もそれによって変わってくる。


岡田さんの病院は16時~翌朝9時までで、御飯休憩が夜・朝で30分、いわゆる仮眠休憩が2時間である。



決まった時間や仮眠休憩前に、患者さんを巡回し、自分の休憩中にやって欲しいことや気を付けてほしいことなどを、他の看護師さんに申し送るのが、岡田さんの病棟のルールである。



ある日、後輩の坂本くんが先に休憩に行くことになった。



「岡田さん、自分のところは特に何もないです。


ナースコールの対応だけお願いします!」



そう言うと、足早に休憩へ向かった。



30分後。


病棟内に響き渡るアラーム音。



舌打ちしながらも、迅速にアラームの出所を突き止め手早く対応する岡田さん。



字面は格好いいが、ただ単に点滴ボトルが空になったことを、輸液用点滴ポンプ(一定の点滴設定量を自動で患者さんに投与できる機械)が教えているだけである。




後輩の坂本くんが時間で休憩から元気よく帰ってくる。



「休憩ありがとうg」


「おい、休憩前に点滴の残量確認したか?」



「あ!すみまs」


「少しでも点滴の投与時間が途切れたら、すぐに薬の効果が切れるだろうが!


 もっと慎重になりやがれ!」



少し口は良くないが、正論である。



「お前、次点滴の残量確認忘れたら、一回点滴更新する度に3万円もらうからな!」



岡田さんは、お金が大好きである。



一般に看護師さんのお給料は良いと言われているが、病院によって千差万別なのが現実である。



ちなみに、岡田さんの病院のお給料は安い方。



この後から、後輩の坂本くんはきちんと点滴を確認してから休憩に行くようになった。



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