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え?なんてこった!強制力は恐るべし!


「エリオス、学園は楽しいか?」



久しぶりに会ったこの国の王は息子エリオスに話をかけていた。



「えぇ、愛しいマリアと愉快な仲間達のおかげで学園生活を楽しんでいますよ」


「ふむ…以前会った事がある子だな。…だが私はあの子より

マリエ嬢の方が良いと考えている」



「それ、どういうことですか。父上」


二人はお互いジッと見つめ合い腹をさぐりあっているピリピリした空気の中、そばにいたメイドや執事達はとても怯えていた。



「お前はまだ何も知らんガキだな」



「…父上、僕はマリア以外は考えられません!」




「そう熱くなるな。お前は王子なのだから」













王宮主催のパーティーが今夜開かれる。そして私がエリオスの婚約者だと皆に発表をする予定らしい。



「マリア、今日はパーティーなのだから綺麗になる為に青汁を飲むわよ」


うむむむ、毎朝出てくる青汁さん。苦手だよーてか今飲んだら

私チョコレートケーキあまり食べれないよう!

私はこっそりと姉様にバレないよう飲まない事を避けた。


「今日だけは許してちょんまげ!」


さて姉様は淡いピンクと赤色のグラデーションの素敵な色のドレスを着ていた。私は青色のグラデーションの無難なドレスにしたわ!

私達家族は馬車に乗り王宮へ向かっていた。


「姉様可愛い!綺麗!グッズとか作らないといけないわ!」



「えぇ…そうね」



姉様なんだか元気がないような気がするけど、ん?いや姉様だけではない。父様も母様もなんだかよそよそしい。特に父、スッゴイ汗出てるけど大丈夫か!?


「ねえ、なんか皆んな暗くないかな?王宮のパーティーでね、私おすすめのチョコレートケーキを皆んなで一緒に食べましょう!」


父様は姉様の方へ向き手を握った

「マリエ…お前はその、良いのか」



「父様!姉様もチョコレートケーキ大好物だから良いも悪いも大丈夫よ!」



姉様は父様と母様の方を向き頷く

「私は長女ですもの。大丈夫ですわ」


「いちじくたっぷりよ!楽しみよね!大丈夫!私がすぐケーキを取りにいくわ」


父様と母様は私と姉様を抱きしめた。


「私達は貴女達二人大切な大切な娘よっ」


母様…?


父様も姉様もやっぱり緊張してるのかな??





ハイ!着きました!パーティー!

沢山の貴族達が入り混ざりキラキラしている豪華なシャンデリア、素敵な音楽、ダンス、催し物、そして美味しそうな食事!!



「お、きたきた!マリア!マリエ嬢も!」

手を振ってこちらへ挨拶にきたスクアーロ。


「スクアーロ!レオ君も!」



「二人ともドレス、に、似合ってるんじゃない?」


レオ君も照れながら褒めています!!


「マリエお嬢様もマリアお嬢様もとても美しいですね」


先に私達を待っていたクロが執事姿で出迎えてくれた。

試験は無事合格だったからね!執事姿がビシッとしてて素敵よ!



「さあマリア、お行儀よくレディらしく挨拶しにいくわよ」

姉様は私の背中を押して一緒に歩き始めた。

王と王妃、そして王子であるエリオスに私達姉妹は挨拶をする。


王様は以前会った事あるけど王妃様は初めてだなあー。

あ、なんだろ。よくわからないけど今更私ケーキが心配なってきたかも!

王妃様めちゃくちゃ綺麗な人!美魔女だわ!姉様が一番だけどね!

右横にはエリオスが座っていた。エリオスは私の存在に気付き優しく微笑んだ。


うーむ。こりゃヒロインもイチコロなんだろうなあ…



私達は挨拶を済ませてエリオスのそばに立つ。

エリオスは私の耳元で


「とても美しいよ、マリア」


「ふふ、お世辞はいーよ!姉様が一番美しいもの」




一瞬…王様は私達二人の様子を見て、優しい目で見つめながら少し困ったような様子だった。なんだろ?



「さて、諸君。今夜私の息子エリオスの婚約者を発表したいと思う」


会場はシンっと静かになる。

正式な婚約者として発表をされる場。これは揺るぎない事である。

一気に視線が王様とエリオスへ向ける人達。その中にはクロ、スクアーロ、レオ君も暖かく見守っていてくれている。


早くチョコレートケーキを食べたくなってきたわ!

ケーキ残るかな?!心配になってきちゃった。

オロオロする私に

エリオスは隣で「大丈夫」と言ってくれた。


「ねえ、エリオス。ケーキはあとでタッパー必要かもね」


エリオスは目がパチクリした後笑った。


「ははっ、そーだね。マリアはこんな場所でも君は君だね」


え?笑い事ではないわよ!ケーキ大丈夫よね?私の分あるよね?





「エリオスの婚約者はクリスタルティーン家のマリエ・クリスタルティーンだ」




え!??


エリオスは固まっていた。


私も一緒に固まっていた。


そばで見守っていたクロ、スクアーロ、レオ君も固まっていた。



姉様はとても泣きそうな顔をしているけど、我慢しているようだった。プルプル震えてるような手を握りしめて、キッと前を向き直し皆んなの前で優雅に一礼をした。

「クリスタルティーン家の長女、マリエです。この国の繁栄と共に婚約者エリオス様と力を合わせていきたいと思います」



会場はワァ!っと歓喜の声で盛り上がっていた。



え?あれ?私が婚約者になったのでなかったけ?

え?違うの?

え?いつから?

え?回避したよね?


なんだか頭がグラグラと胸が苦しくなってきた。


もしかしてどんなに私が足掻いても、ゲームの強制力は絶大なんだわ!!





バターン!と私はそこから意識が無くなった。





結局、高等学園へ行く前に姉様がエリオスの婚約者になった。

姉様は実の妹を蹴落として、婚約者になったと悪評が少し広まっているようになった。




なんてこった!パンナコッタだよ!!

でもまだ大丈夫!!私が姉様を守ってみせる!




ケーキも食べれず…無念!!

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