え?本物の大魔王降臨きたよ!
ピエロ軍団に襲われて逃げる私達だけど、子供の足ではやはり大人には敵わない。
走っていくとボロボロの小さな橋が目の前にあった。
「ハァハァハァっ!おい!橋が見えるから早く渡ろうぜ!橋を渡ったったら俺のこの剣で縄を切るぞ」
スクアーロは一番手に橋を渡り誘導する。
トム達も渡ったところ丁度気絶していた可愛い姉様が目を覚ましたようね!
姉様はすぐ振り向き私の名前を呼ぶ。
「マリアッ!」
はい!マリアは今貴女の胸の中へ飛びこんでいっきまーす!!
クロは私の手を握り、
「さあ!はやくマリアお嬢様!エリオス王子!もう少しです!」
ふと後ろを振り返るともうピエロ軍団達は追いついていた。この橋もボロボロだけど子供何人かの重みは耐えられるだろうし大丈夫だよね!
ダッシュで走っていたら、
ドテン!!
「んぶっ!!」
と私は転んでしまった。すぐ後ろにはピエロ軍団達が追いついてしまい大ピンチ。
「マリアお嬢様っ!」
クロの手は一瞬で離れてしまい、私は地面に顔を突っ込んだもんだから鼻血をだしてしまった。
エリオスは走るのをやめて私を庇うように追いついてきたピエロ軍団の前に立った。
「マリアはやく走って。大丈夫だから」
いつもの笑顔で語りかけるエリオスだけど…
「マリア!エリオス様!何をしているの!?」
ハッと気がつき、橋の向こうには姉様がいる。でも、今ここで私だけ逃げたらエリオスはどうなるの!?捕まったら何されるんだよ!?
いや、てか王子いなくなったらヒロインちゃんとの本当の恋できないじゃないの!
「クロッ!姉様を守って!!」
「ッ!マリアお嬢様っ何を…!」
「いーから!はやく!言うこと聞かないとオヤツのプリンあげないから!」
私は橋の向こうで姉様の悲しい声は聞こえたよ。でもね、姉様。
なんだか私は向こうには行けなかったよ。
「マリアっ!危ない!!」
エリオスは私を抱きしめて庇った瞬間私はそこから気絶をしてしまった。
橋の綱をスクアーロは剣で切り、マリエ、クロとトムと四人で森の中へ走る中道が見えてきた。
四人の目の前には馬車が走っていた。
「そこの馬車止まりなさい!!!」
馬車は止まり、馬車から見慣れた顔がひょっこり現れる。
「ちょっと!僕今本を読んでいたのに何急に止まってるの?ってうわ!何!泥だらけなのなんで!?」
学校から帰る途中のレオ・リリスだった。
泥だらけ&変な匂いを放つ四人に驚いたレオを無視して四人は無理やり馬車に乗る。
「クソ!あの野郎エリオスとマリアを!!俺何もできなかったっ」
「ねえ?!何なんかあったわけ?君達なんで泥臭いの!」
「私は…またマリアお嬢様を守る事ができませんでしたっ!逃げるだけで精一杯で…」
「え?!マリア嬢になにかあったの?」
スクアーロ、クロ、急に巻きこまれたレオが騒いでいた中マリエは大きく息を吸い
「貴方達静かになさい!!」
シーンと静かになる一同。
「紳士たるもの取り乱さないことよ。見苦しいわ。
まず、私達は学校へ戻り先生方に報告をします。
スクアーロ、貴方はそのあと騎士団へ連絡して頂戴。直ぐ騎士団と連絡を取れるのは貴方だわ。
クロ、お前はお母様に連絡をして頂戴、私は王宮へ行きお父様と国王に説明しにいきます。
あと、レオ様。貴方にはリリス家の力も必要です」
「マリエ嬢…ハハッ、お前さ、、こんなときでも冷静だよな…」
「あら、お褒めのお言葉ありがとう」
「とりあえず、わかった。学校へ着いたら俺は騎士団に、父さんに連絡をして俺は一緒に助けにいく!」
馬車は学園へ戻り先生達に報告をし周りは大騒ぎとなった。
スクアーロ、クロ、レオはそれぞれ家に連絡をしマリエは王宮へ向かう準備をする。
馬車へ乗り込もうとするマリエにトムはマリエの手を握って声をかける。
「マリエお嬢様、僕は何をお手伝いしたらいいですか?」
「…マリアは…大丈夫かしら」
「マリエお嬢様に似てお強い方ですから。大丈夫です」
「…橋の縄を切って先に逃げてしまったわ」
「賢明な判断だと僕は思いますよ」
「…っぐす、私はやっぱり卑怯な子だわ…マリアを置いてきちゃった…私…」
「マリエ」
トムはマリエの頭を撫でた。
「大丈夫だよ」
「…っ!…トム。そうね。マリアは大丈夫…
あっ、貴方は、そっ!そそそそそ、そばにいてくれるだけでいいわっ!
さあ早く行くわよ!」
「はいっ」
温かい味噌汁とアツアツごはんに明太子をのせてさ、パクって食べたい気分。秋になればほら秋刀魚の季節じゃん?食欲の秋だしね!
「んにゃ…さんま、さんまがー」
ハッ!と目を開けるとエリオスがそこにた。
「目がさめたみたいだね。大丈夫?」
周りを見渡すと沢山の小さな子供達が怯えながら泣いていた。
「うあぁあああん!おがーぢゃああああん」
「ぐすっ、えぐっ、おとうちゃまぁ、おかあちゃあまあ」
どうやら牢屋に入れられてしまった私達。
つか、こんなイベントないよね!?スクアーロルートと全然違うぞ!!?
「皆んな、さあ落ちついて。僕はこの国の王子エリオスだよ。助けにきてくれるから泣かないで」
子供達はぐすぐすしながらエリオスをマジマジと見て
「王子様だースゴイー」とさっきまで泣いてたのに急に元気になった。
イケショタスマイルに皆んな安心したようね。でもエリオスは具合悪そうよ?!
「エリオス具合悪いの大丈夫なの?風邪だよね?そこに毛布あるよ、かけて寝たら?」
「僕はこの国の王子だからね。弱音は吐いてはいけないし、隙をみせちゃダメだから」
いやいやいやお前さん、まだ子供なのに何言ってるんだい?
「あのさそれ、全然かっこよくないよ!!」
私はエリオスの腕を無理やり引っ張り無理やり膝の上に乗せてやった!寝ろ!風邪のときは寝るのが一番!!
「本当はお粥食べて、バファリン飲んで、寝るのがいーんだよね!」
「ははっ、マリアに膝枕してもらえるのは嬉しいな」
「ネギとかたくさん食べれればいーのに。あ、よし眠り唄を歌ってあげよう。きみ達も泣いてないでおいでおいでえー」
私は歌った。前世で母が私に風邪のときよく眠り唄を歌ってくれていたのを歌った。
「マリア異国の歌なんていつ覚えたの?」
クスクス笑うエリオス。体に染み付いてるのさ!
「おねえちゃん!妖精さんみたいだねー!おうたじょうず!」
「ねえねえもっとうたってえー」
私は暗い牢屋の中で沢山歌った。
「ねえその異国の歌不思議な歌だね。
不思議なポケットで叶えてくれるっていう歌詞素敵だね」
ふふっ、そりゃ全国民愛されていたアニメよ。
某猫型ロボットの歌詞よ!!
「おい!うるせーぞ!クソガキ!」
牢屋の向こうにはピエロのおじさんとその横に黒幕のキーラ家当主ダイラ・キーラがいた。
「ふふ、子供にそんな大きな声で怒鳴るな。さて、私はね、そこにいる銀髪の女の子が気に入っているんだよ。ずっと前からね。あの黒い髪の少年を助け出してからね。さあ、あとは好きなようにしてくれ、私はこの娘を連れてこの国をでるさ」
え!?キーラがこの国を出るのはもっとさきの話では!?
私の腕を引っ張りだし何処かへ連れて行こうとした瞬間エリオスはダイラ・キーラへ微笑んで語る。
「僕の大事な婚約者にさわらないでくれるかな。それにダイラ・キーラ。本当貴方は誰を敵に回したのかわからないの?バカだね」
「なっ!!ふんっ!!人形のように可愛げない王子がなにをいうか!」
エリオスを振り払うダイラ・キーラに余裕ある顔をみせるエリオス。
「…そろそろ、かな」
ポソッと呟くエリオス。ん?何がだ?!
その瞬間
「そこまでだ!!!我ら王国騎士団!ダイラ・キーラ!子供誘拐事件の罪で逮捕する!」
大勢の騎士団が私達を助けにきてくれた。
その中にスクアーロもいて私達の元まで走ってきた。
「エリオス!マリア!無事か!!くそっ!南の森が近道なのに、わけわからねえ女の子が邪魔して遅くなっちまった!」
「スクアーロ!!」
「な、なんでこの場所が…!!」
ダイラ・キーラとピエロ軍団は呆気なくすぐに捕まった。
「私の可愛い可愛いウルトラ級可愛い娘は無事かあああああああ!!!」
「父様!!」
鼻水垂らして半泣きの父が私を助けにきてくれた。私は父に抱きついた。泣き虫さんだね、父。
周りはざわめいてたが一人の男が現れ一瞬で静かになった。牢屋にいた子供達も静かに成る程。
「まったく…私の可愛い息子とこの国を馬鹿にするとはいい度胸だよ」
低い声が響いた。
ピリピリとした雰囲気。
大勢いた騎士団の後ろに物凄い黒いオーラを放つ人人物。
金髪で背が高く、王冠を被った男。
以前エリオスを魔王と呼んだけどさ、そんな生易しいもんじゃなかった。
ほらこれ逆らっちゃいけない人っているでしょ?
ゲームでは少ししか見れなかったけど、この人は
「ヒッ!!!こっ、、、国王様っ!?」
エリオスの父でありこの国の王。
シルバーズ国王だ。
こわっ!!
「大魔王降臨じゃん!!!」
私は大きな声を出しビックリしちゃった。
後でサインもらおうっと!!




