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僕は実は、、、!? 君のお父さんなんだよ!

作者: 七瀬




私の名前は、『浅沼 天音』13歳、中学1年生。

私のお父さん、私が産まれる前からいないの、、、!


お母さんは、私にお父さんは病気で亡くなったと言ってたけど、、、?

本当かな、、、?


お母さんの歳も若くて、27歳で清掃作業員の仕事をしているのよ、、、!

お母さんは朝早く、家を出るから、、、。


朝ご飯とお弁当を毎日作ってから、お母さんは家を出るのよ!

お母さんと一緒にいる時間が少なくて寂しい時もあるけど、、、?


私の為に、働いてくれているのかと思うとワガママなんか言えない!!!






・・・私のお父さんの事なんだけどね、、、?

1度、家に電話がかかってきた事があるの、、、!


お母さんには、【内緒】にしてるんだけど、、、。


電話の内容はね、、、!


『こちらに、浅沼 天音ちゃんって子がいますか、、、?』

『・・・えぇ!? 私ですけど、、、? どなたですか?』

『びっくりしないで聞いてね! 僕は天音ちゃんの “お父さん” なんだよ!

どうしても、、、天音ちゃんの声を聞きたくて! もし、天音ちゃんが良ければ!

お母さんに内緒で、お父さんと会ってくれないかな、、、?』

『でも、お母さんがお父さんは病気で亡くなったって、、、。』

『そっか! そんな風に聞かされているんだね、、、! でもね、、、?

僕は病気で亡くなっていなし! ちゃんと、その説明も天音ちゃんと直接

会って! 話をしたいんだ、、、!!!』

『・・・でも、』

『直ぐじゃなくていいんだ! また時間を置いて電話をかけるから! その時に

天音ちゃんの答えを聞かせてくれないかな、、、?』

『・・・ううん。』

『ありがとう! 僕の話を最後まで聞いてくれて! じゃあ、またね!』

『うん。」



あれから、6か月以上経つけど、、、。

あの! お父さんと言う人から電話はかかってこない、、、!



あの時は、びっくりして、、、。

何を話せばいいのか? 分からなくなって、言葉が出てこなかったのだけど?



今なら! やっぱり私、お父さんに会いたい、、、!!!





私が、お父さんの事を考えていると、、、?

家に電話がかかってきたの、、、!


【プルルルル プルルルル】


『はい! もしもし、、、?』

『天音ちゃん!』

『うん。』

『元気だったかい、、、?』

『元気だったよ! ・・・そっちは、、、?』

『あぁ、元気だよ! じゃあ、天音ちゃん! 答えを聞かせてくれるかな?』

『私もね! お父さんに会いたい!!!』

『・・・良かった! 天音ちゃんがお父さんと会いたくないって言ったら、、、?

お父さん、立ち直れないと思ってて! 勇気が持てなかったんだ、、、! 勇気を

振り絞って電話かけて良かったよ。』

『・・・お父さん!』

『じゃあ~今度の土曜日、家の近くまで迎えに行くよ! いいかな?』

『ううん。』

『時間は、AM9時だよ! じゃあ~待ってるね!』

『うん!』



私は、物凄く嬉しかったの、、、!

ずっと、お母さんからお父さんは亡くなったと聞かされていたから、、、。


『やっと! お父さんに会えるんだ!!!』

嬉しさがこみ上げてきて、お父さんと会う前の日は、、、よく寝れなかったの!





そして、土曜日、、、。


『あぁ!』

『天音ちゃーん! ココだよ! ここ!!!』

『お.はようございます。』

『おはよう~!』

『どこ行こうか?』

『水族館がいいな~!』

『水族館? いいね! じゃあ~そこに行こう!』

『うん!』



実際に会って見ると、、、?

物凄く、若い男性で、、、。

“お父さん” というより、“お兄さん” って感じがしたわ、、、!


『・・・あの、凄く若く見えるけど、、、? 幾つですか?』

『僕? 26歳だよ!』

『えぇ!?』

『そりゃ~びっくりするよね! 僕が13歳の時に天音ちゃんがお母さんの

お腹の中に宿ったからね! 僕もお母さんからその話を聞いて、嬉しかった

んだ! でも、13歳の中学1年生の僕にはどうする事もできなかったんだよ!

・・・ごめんね、天音ちゃん!』

『・・・今の私と同じ歳の時だね!』

『そっか! 今、天音ちゃんは、13歳の中学1年生だったね!』

『うん。』

『天音ちゃんのお母さんは、僕より1つ上で14歳の中学2年生だったんだよ!』

『・・・お母さんが?』

『そう! 僕たちは交際も子供も諦めるように言われたんだ! ・・・でもまさか

天音ちゃんのお母さんがキミを一人で産んでいるとは思っても見なかったんだよ!』

『うん。』

『今日は、お父さんと楽しもう~! 【初めての父と娘の水族館デート】だからね!

物凄く、お父さん! 今日を楽しみにしていたんだよ~!』

『・・・私もだよ!』

『何でも、今日はお父さんが天音ちゃんの願いを叶えてあげるからね!』

『うん!』



こうして、この日は、、、。

楽しい! お父さんとの初めての親子で過ごす時間を満喫したのよ!



私が家に帰ると、、、?

玄関先で、お母さんが仁王立ちで待っていたわ!


『天音! 何処に行ってたの、、、?』

『えぇ!? あの、友達のみあちゃんとね、、、。』

『ウソ! ちゃんと誰と会ってたのか? 正直に言えば、怒らないから、、、!

言ってごらん!!!』

『・・・お父さんだよ!』

『えぇ!? お父さんって、、、?』

『お母さんも知ってるでしょ! 前島 昇って人よ!』

『・・・天音! その人は、“貴女のお父さん”じゃないのよ!』

『えぇ!?』

『全部! わたしが今まで、貴女に黙ってたからこんな事になってしまったのね!

ゴメンナサイね!』

『・・・じゃ、あの人は誰なの、、、!?』

『ちゃんと話すから、手を洗って! テーブルの椅子に座りなさい!!!』

『・・・ううん。』




私が、手を洗って椅子に座ると、、、。

ゆっくりとお母さんが話しだしたの、、、。


『貴女が会った! その人は、確かにわたしと中学生の時に付き合っていた

彼氏なんだけどね、、、! でも、貴女のお父さんじゃないのよ!』

『・・・お母さん!』

『お母さんね! その頃、二股してたの! もう一人の人が本命でね!

彼は、本当に病気で亡くなったのよ! 前島君にも、その事を話してないの!

だから、誤解してるのね!』

『・・・じゃあ、どうしよう、、、。』

『もう少し、“お父さん” ごっこに付き合ってもらえば! 前島君、私に子供が

デキた事を知った時、直ぐにわたしの傍から離れていった男だから! 当分、お

父さんごっこに付き合ってもらっても、バチは当たらないと思うわよ!』

『じゃ、そうするね!』

『やっぱり、天音はわたしの子だわ~!』

『えぇ!?』

『・・・ううん、何もないわよ!』

『もぉ~何よ~!』





こんな感じで、、、。

私は、ニセモノのお父さんとたまに会って、、、!

一緒に遊びに連れててもらっているのよ!


私の前に現れた人は、、、? 本当のお父さんじゃないけど、、、。


『お父さんって! いいもんね!』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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