彼女の気持ちには気づけない
初執筆の作品です。完全に自己満作品ですので面白くないかも知れません。ですが皆さんの感想などを参考にしてさらに良い作品にしたいと思うのでよろしくお願いします。
登場人物
・立川孝次・・・本作の主人公。何かしらの役員になる事が多い。
・菜月理恵・・・孝次のことが好きな幼なじみ。たが孝次が鈍感過ぎて気持ちに気づいてもらない。
・深草万理香・・・孝次達と同い年の高校1年。孝次と理恵の友達。生徒会に入る
第1章
「ふぁー、眠いなー」昨日の夜も夜更かしし過ぎたようだ。こんな生活してるから身体がだるいんだよ…と分かっていても止められない生活態度。
「おはよっ!また夜更かししたの?」と背中を叩いて来たのは幼なじみの菜月理恵。彼女とは小さい頃からの幼なじみだ。「おう、おはよ。」とそんな素っ気ない返事を返すが、理恵の方は「もー、なんでそんなに元気ないのよ」と、軽く拗ねながらも、一緒に並んで学校へ向かう。今日はお互い高校生となる大事な1日だ。いつも通り理恵と話しながら学校へ向かっていると、人通りの中でおどおどしている少女を見つけた。遠くから見ても美しいと思える様な顔立ちの整った少女だった。
するといきなり理恵が「どうしたんですか?」と、声をかけた。少女は、ビクッとした後、後ろを振り返り
「あ、あの道に迷ってしまいまして...。」と、おどおどしながら返事をした。俺と理恵はその少女の持っていた地図を見ると「あっ、私たちと同じ高校じゃん。孝次、一緒に行ってあげようよ。」と、僕に言ってきた。すると少女は「い、いえ。いきなり初めて会った人に迷惑をかける訳には...」と聞こえないような小さな声で言っている。特に迷惑と思っていないので「気にしなくていいよ。僕達も迷惑とは思ってないから。」と、何気なく言った。
すると少女は、すごく嬉しそうに「い、良いんですか?私は、深草万理香と言います。万里香と呼んでください。」と自己紹介をしてくれた。「私は菜月理恵、理恵って呼んでね万理香!」「僕は立川孝次、ついでに付け足すとこいつとは幼なじみ。こちらこそよろしくね。」と、いつもの感じで挨拶をすると「ついでにってなによ。」「別に良いじゃないか」といつも通りの言い争いをしてしまう。その光景を見た万理香は、
「あの...お二人はお付き合いされているんですか?」
この一言に僕と理恵は思考が一時中断された。
「「・・・えっ?」」「お二人ともすごく仲睦まじく見えたのでつい。」「何言ってるの万理香さん。理恵とそんな関係になる訳ないじゃん。」その瞬間理恵の顔が少し曇ったような気がしたが誰も気が付かなかった。
「そ、そうだよね...あはは...」ぱっと時計を見ると針は登校時間の10分前を指していた。「やべっ!早く行かないと遅刻するぞ!」「ホントだ、急がないと。行こっ万理香さん。」「はいっ!」そう言って僕達は高校への登校を急いだ。
投稿時間の5分前に到着し、クラス分けの紙を見てみると僕達は3人とも同じクラスだった。
「一緒のクラスで良かったね。」「そうですね。楽しい学校性が送れそうですね。」「・・・」クラスに向かいながら2人は楽しそうに話をしながら向かっていたが僕は少し気まずかった。
高校生活初日に遅刻ギリギリで学校に来たやつが可愛い女子2人を連れて教室に向かう。あっ、同じ学年の男子達の視線が痛い。
教室に着くと同時に先生がやって来た。
「おーっす。おはよう。今日からこのクラスの担任を持つことになった山内だ、基本面倒臭いからこのクラスの事は後で決めるクラス委員に任せる。これで今日のHRは終わるから。今から始業式があるから遅れんなよ〜。」と言い残し教室から出ていった。
「なんか楽できそうな担任だな。」「クラス委員ってどうやって決めるんだろ。」などと話しながらクラスメートたちは教室から体育館に向かって行った。
「僕達も行こうか。」「そうね。」
僕達もその集団について行った。
「えー、人生とはとても大切な・・・」
校長先生の訳の分からないような長い話をぼーっとしながら聞いていると生徒会長からの話になった。
(どうせ長い話するんだろーな。)
そう思いながら壇上を見てみるとそこにはとても美しいどこかで見たことのあるような顔がいた。
「どうも皆さんこんにちは。生徒会長の深草です。私は校長先生と違い短い話で終わらせたいと思います。私はこの高校を良いものにしたい。そのために皆さんの力を貸していただきたい。具体的には新入生から生徒会役員に2人程参加していただきます。そうやって新入生の意見を取り入れたいと思います。どうか皆さんの力を貸してくだい。」とても迫真の挨拶に生徒一同はいつの間にか拍手をしていた。
教室に戻るとクラス中は先程の話にみんな盛り上がっていた。
「生徒会役員ってどうなるのかな?」や、「あの生徒会長ムッチャ可愛くなかった?」などと、話していると、教室にとある人物がやって来た。
「あれっ、あれって生徒会長じゃない?」「ホントだ、何しに来たんだろう。」やって来たのは生徒会長だった。生徒会長はこっちを見るとやって来て「君と万理香、生徒会役員になりなさい。」「「・・・はっ?」」クラス中(えーーーー!!!!)
「なんで僕達なんですか。他にもいい人はいるはずでしょう。」「いや、なんとなくだけど。」「何となくで決めないでくださいよ!ほら、万理香も何か言うこと無いのかよ。」と振り返ると「別に私は問題ないですが。」と何事も無かったかのように受け入れていた。「もう、なんでもいいです。」軽く諦めながら認めてしまった。理恵は悲しそうな顔で見ていた。
「それじゃ今日の放課後生徒会室に来てくれ。場所はこの校舎の2階だから。」そう言い残して会長は教室から出ていってしまった。「なんでこいつが任命されたんだ?」「しかも万理香さんのお姉さんよね?生徒会長って。同じ深草って言ってたし。」
さっきの出来事にクラス中がザワザワしていると、
「おーい席に付けー。LHR始めるぞ。」先生が入ってきたためみんな席に着いた。「それじゃさっきも言ったがクラス委員決め勝手に決めてもいいな?」「いいんじゃね?」「別に誰でもいいじゃん」クラス中が納得したので「なら、立川と菜月、お前らクラス委員しろ。」「・・・ほえ?」「えっ?」「お前ら幼なじみなんだろ。なら、コミュニケーション取れるし真面目そうだしお前らでいいじゃん。」僕のフリーズした脳がようやく活動を始めた。「いやいやいや、先生何言ってるんですか?僕さっき生徒会役員に任命されたばっかりなんですけど。」「生徒会役員なら尚更いいや、クラス委員の仕事に生徒会の仕事を手伝うってのもあるからなっ?もう、考えるのめんどくさいんだよ頼むよー。」と、先生がしつこく言ってくるからので「仕方ないですね。」認めるしかなかった。「サンキュ立川。よし、決まったら今から自習。クラスの中で自己紹介してもいいぞ。」
クラスメートは皆自習をしたりグループで集まり自己紹介したりなどしていた。
「はー、どうしてこうなったんだ。」僕はとても萎えていた。すると近くによってきていた理恵は少し嬉しそうに「まあ、仕方ないんじゃない?もう諦めて一緒にしようよ。」「そうですよ孝次さん。生徒会役員とクラス委員の仕事頑張ってください。」もう諦めるしかないのか...。けど待てよここでしておくと後々楽になるかもしれない。そう思うとやる気が出てきたぞ。
「そうだな、頑張ってやり遂げるよ。」「なんか急にやる気出したんだけど。まあいっか。よろしくね孝次。」「よろしくお願いします、孝次さん。」
こうして僕の忙しい役員生活が始まっていった。