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エピソード7 生死の決意

城も家族も仲間も一瞬に失った僕は戦場と化した街を歩き続けていた。


ほとんどの建築物が敵国の砲弾によって壊されている。


町人たちは捕らえられ、1人残らず殺された。



圧倒的な力の差に誰1人として立ち向かうものはいない。



ずっとその光景を見せつけられながら歩いていたら敵軍の軍人に呼び止められた。


その軍人は馬に乗っており、周りの軍人に指示を出している。



相手が近いて来てもどうすることも出来ないため、逃げる素振りも見せずただそこに立っていた。



「貴様、この国の住人か?」


聞かれた質問に答えようと顔を上げると銃を構え始める。



いかにも、問答無用の構えだ。



一度でも妙な真似をしたら銃の引き金を引かれるだろう。


ここで無惨に死ぬか〜・・・そう諦めかけたその時もう1人、美しい銀髪の女性が現われた。


先に来た人の腰が抜けている。

恐らく、隊長よりも上の立場、司令官を務めている人。



偉く立派な軍服を着ていることからそのことが一目で分かった。



「銃を下ろせ!」


彼女の一言で向けられていた銃が下がっていく。



「あなたなどこのどなたか。教えて貰っていいだろうか?」



僕に掛けられた質問に今度こそちゃんと答えようと口を開いた。



「僕はユートリア。ユートリア・リーグレットと言います」


「やはりそうであったか」



軍服を着た彼女は部下を下がらせ、笑顔で手を差し伸べて来た。


「ずっと君を探していたよ。さぁ、一緒について来てくれますか?」


知らない間になにもかも失った僕は現状をまだ理解出来ていなかった。


けど1つだけはっきりしている想いがある。


「助けて欲しい」


だから僕は彼女の手を握った。

後のことなんか考えていない。


きっとこれからも残酷な事が起きるかもしれない。


でもここで死ぬわけにはいかない。


なぜなら知りたいことがあるからだ。


それは・・・


「なぜ僕は異世界へ転生したのか。何のためにここにいるのか」



それを聞くまで絶対に死んでたまるか。


「お前ら、国に帰還する!私に続け!」


僕は彼女の馬に乗って行った。


ふいに気づいた。


まだこの人の名前を聞いていないことを。



「あの、良かったらお名前を聞いても良いですか?」



森林を駆け回りながらも彼女は笑って答えてくれた。


「そんなかしこまらなくてもいいぞ。私も貴公と同じ王女なのだから」



「え?」



「そうだな。自分から王女を名乗るのは意外と恥ずかしいな・・・私はフィードル王国の第1王女、エレク・ヴァール・フィードルという。これからよろしくな」



今回もこの物語を読んで下さり誠にありがとうございます。


次回も今回より感動出来るものを書こうと思っているので、是非、次回も読んで下さい!

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