表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/34

エピソード3 試練の先に 後編

さっきまで優位に立っていた僕は今追いつめれてる。

あの光の後、第三者から魔法をかけれたドラゴンは凶暴化した。


魔法で威力が上がった炎をなんとか防いでいるがこのままじゃマナがもたない。

おまけに剣での攻撃が全く効かなくなってる。


こうなったらあれをやるしかない。


神の力を振るうには契約した際に貰ったネックレスに自分の血を垂らしこう言う。



「我、ユートリア・リーグレットは女神との契約を承諾する。契約に従い神の力を与えたまえ!」



瞬間、辺りが真っ白になった。

目を開けると女神マナリストがそこにいた。


「やっと私の力を使ってくれるんですね」



力がこみ上げて来る。

全身に白いオーラを纏った僕は会場に戻り、ドラゴンからの攻撃を全て避ける。


体が軽い。

自分じゃないみたいに速く動ける。


ドラゴンは炎をためているようだ。

だが空を飛んでいるわけではない。


ジャンプして、ドラゴンの目の前で僕も剣に神の力を集める。


「これで終わりだー!」


ため込んだ力を放った。

白い剣撃がドラゴンの全身を断ち切る。


これで全て終わった。

冒険に出れる。


観客は拍手喝采。

そこにはお母さんとお父さんの姿があった。


僕は剣を掲げる。


「ん?なんだあれは」


観客のひとりが僕の方を指差していた。

それが気になり自分自身を見ると、



なんと女の子の姿になっていた。

確かに戦闘中、体がやけに軽かったが。

落ち着け僕、なんでこうなったか考えるんだ。


ドラゴンが凶暴化する前はいつも通りだった。

つまり、神の力を使った時。

いや、もっと前の契約を承諾したときか。


「やっと気づいたの?さすがの私も呆れ果てたよ」


「えっ?」


姿、形が見えないのに女神の声が聞こえる。


「はぁ、君の頭に直接話しかけてるんだよ。」


神とは万能の力を持っていると分かっていたがそんなこともできるのか〜。

って、感心している場合じゃなかった。

何でこんなことになったのか聞かないと。



「なんで女の子になっているのー?」


僕は怒鳴り気味の声で言ったら女神はクスクスと笑った。


「君、バカはバカだと思っていたけど本当にバカだったんだね!」


なんということだ。

この世界で初めてバカにされた。


「バカとは何ですか!いいから僕の質問に答えて下さい」


「契約書に書いてありましたよね。異世界に転生させてあげるかわり、君の体の所有権を私に譲るって!」



そんなこと契約書に書いてあったけ?

あの時、契約書はサイン欄以外なにも書かれていなかった気がする。


「疑っているなら確認してみる?」


そう言った女神は契約書を出して来た。

渡された契約書を見てみると確かに「体の所有権を譲渡する」という内容が書かれていた。


こんな契約を僕は契約してしまったのか。


「アハハ、ハハ。これはもう笑うしかないな!」


結局、その時ちゃんと確認しなかった自分自身がまぬけだった。

いや、諦めるものか。

契約は成立しても神ならば元の体に戻せるはず。

頼み込めば・・・。


僕の心をよんだのか、女神はふいに話して来た。


「そういえば、私にも元の体に戻せないから!てへ。」


「てへ!じゃないよ」


でも後悔先に立たずというように悔んでも仕方ない。


とにもかくにも、僕の、ユートリア・リーグレットの冒険はここから始まる。


「神様に契約で縛られたこの体で異世界を冒険しまくるぞー!!」



この物語を読んで下さりありがとうございます。

いよいよ次回からは冒険編を書くのでぜひ読んで下さいね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ