エピソード1 異世界転生
「見て、この子あなたにそっくりな顔立ちよ!」
「いや、俺よりも君に良く似てるよ。特に瞳がくっきりな所とか!」
聞いたことない声が聞こえる。
カーテンから日差しが差し込んでやけに眩しい。
目を少しずつ開くとそこには僕の新たな両親がいた。
両親はいかにも身分が高そうな服を着ていたことから王族かそれに関係する何か何だろうと見当がつく。
ひとまず、お金に困ることは無いけど今は早く自分の名前を知りたい気持ちでいっぱいだ。
「で、この子の名前についてなんだけど・・・。」
「やっぱり、あれでいいんじゃないかな?」
あれとは一体何だろう。
前世では5月に生まれたから皐月という名前に適当に付けられたけど、出来ればかっこいいキラキラネームが良いなぁ。
「・・・ユートリア、それがこの子の名前とします!」
お父さんさんとお母さんは満足そうに笑みを浮かべいる。
だが、僕だけはどうしても納得がいかない。
ユートリアという名前は多分両親が必死に考えてくれた物じゃない。
絶対、さっきまで一緒にいたマナリスト・ユートリアから名付けただろう。
またもやオリジナリティ溢れる名前じゃなかったのかと残念に思う。
それから僕は家族3人でピックニックしに近くの草原に行った。
広大に広がる野原から見えるのはどでかい王宮。日本の皇居の三倍はあるその建物は異世界へ来たのかと気づかせるのには十分な存在を放っている。
話せないから仕草で「あの建物はだれの?」と聞いてみたけど、なんとあそこは僕の、リーグレット王家の家らしい。
借金返済のためにバイトを掛け持ちしていた自分がまさか王族の一員として生まれ、こんな所に暮らせるとは夢にも思ってなかった。
それと何より両親が過保護であることがとてつもなくありがたい。
そんな両親のもと、すくすくと育ち僕は現在6歳になった。
体が自由に動かせる用になった僕はあることがしたくて毎日王宮剣術の稽古を騎士のレイゼルさんと共にしている。
「剣の振りが前より速くなりましたね。毎日私の秘密の特訓をしたからでしょうか?」
「その表現はいくつか誤解を生むからいい加減やめてよ!」
騎士なのに僕のことを異常なほど慕ってくれる人とこうやっているのには理由がある。
「仲間と共に冒険がしたい‼︎」
異世界に来たら男子は誰でもしてみたい冒険を僕はまだしていない。
お父さんはともかくお母さんはいまだに過保護なため危ない所には行ってはいけない決まりになっている。
しかし、お母さんはある条件をクリアしたら冒険しても良いと言ってくれた。
その条件とは・・・
明日行なわれる王剣舞祭でドラゴンを倒すこと。
ドラゴンという動物は翼が生えており、口から火を吐く。
地上からしか攻撃出来ない僕にとっては不利な戦いになるのは間違いないがここは異世界だ。
異世界といえば「魔法」。
あらゆる超常現象を引き起こすことが出来る力。
当然、僕はとっくに習得している。
更に言うと僕は女神と契約したため神の力を振るうことが出来、もし攻撃を受けてもすぐに傷が治る用になっている。
正直、負ける気がしない。
夕方になると稽古をやめ、お風呂に入りに着替えとバスタオルと普通のタオルを持つ。
「今日も疲れたな〜」
自分の服を脱ぎ、その服を個別に並べられている籠に入れる。
この時僕は先に入ってる人がいるとも知らずに大浴場のドアを開けてしまった。
「あれ、ユートリア様どうしてここに?まさか私の体を見るために?いや〜嬉しいですね。」
そこにはレイゼルさんがいた。
湯煙により、全身が見えないが彼女は今真っ裸だ。
「違います!とにかく僕は出ます」
危うく意識を失いかけるところだった。
彼女の豊かな胸を見たら理性が崩壊してしまう。
ドアに戻ろうとしようとした時、僕は全く体の自由が効かないことに気づく。
「なんで逃げるのですか?せっかくその可愛らしい体を洗って差し上げようとしているのに」
「そういうのいいから!早くこの魔法を解いてよ!」
「口答えする子にはお仕置きが必要ですね〜!」
その後、抵抗出来ないことを良いことに体の隅から隅まで綺麗に洗われた。
夕食を食べ終え、明日に備えて早めにベッドに入る。
「いよいよ明日が本番だ。ワクワクな冒険をするためには試練をクリアしなければならない。絶対に勝ってみせる‼︎」
決意を胸に秘め、僕は眠りについた。
この物語を読んで下さりありがとうございます!
これから面白い物語を書きたいと思っているので宜しければ是非、次回も読んで下さいね!