エピソード12 未来への決意
合宿場所はフィードル王国の山のふもと。
そこまで徒歩で移動する。
これだけでも大変なのに着いたら着いたで厳しいランニングと剣の修練が待っていると思うとめまいが・・・
それでも必死に頑張りなんとか1日目の訓練を終えた。
今日の訓練は剣豪の修練じゃなかったから明日足が筋肉痛になる程度で済んだけど、明日には本格的に現役剣豪による実践練習がある。
だから明日のために訓練で疲れきった体を休めようと講師用の露天風呂に入った。
なぜ講師用の露天風呂に入るかというと、僕以外の参加している生徒は全員男子な訳だからだ。
まぁ1人ぼっちは少し、ほんの少しだけ寂しいと思うけど、こんな夜景を独り占め出来るんだと考えるとそんなことは些細なことだ。
そんなことを考え、お風呂の湯に浸かる。
全身の疲れが一気に取れ、ホッとした。
空を見上げる。
そこには星々が海のように空いっぱいに輝いていた。
「懐かしいな。昔、おばあちゃんと一緒に田舎の民宿からこんな星空を眺めたっけ」
不意に現世での思い出が蘇る。
現世のまだ幼い時、両親が世界旅行に行っていた。
その度に僕はおばあちゃんに預かられていた。
あの時が一番現世では幸せだと思えた時間。
僕は心の中で決意した。
「絶対に剣聖になって人々を幸せに出来るくらい強くなってやる!!!!!!」
今回もこの物語を読んで下さりありがとうございます。
また次回も楽しみ!