呪われた山
とある場所に誰もよりつかない山がある時はさかのぼること江戸時代一人の男が自分の就業のため旅をしていた。
しばらく山の中を歩いていると太陽しずみ始めていた。(そろそろ宿をさがさなきゃ)と思い山の中をさらに進むと、偶然にも目の前にぽつりとたたづむ宿をはっけんした。
「よし今日はここで一晩泊まって行こう」男はそう言うと宿の扉をあけた。
「ギー」 「ごめんくださーい」男が声をかけると「遠いところまでご苦労様でした」と中からおばあさんが出て来た。
そして男は、部屋に案内された。部屋はとても広く、湖が一面に広がっていた。
その夜男は旅の疲れもあってかすぐ眠ってしまった。
しばらく男が眠っていると、 「トントン」とドアをノックする音がした。
だが、男は空耳だと思い無視した。すると今度は、ドアのノックの後 「お兄ちゃん遊ぼう」と言う少女の声がきこえた。
男は不思議に思いドアを開けて外を見たが外には誰もいない。男が(きのせいか)とドアをしめると
「どこに行くのお兄ちゃん」と今度は、耳もとで少女の声がした。
男は慌てて振り返るが、やはり誰もいない。
男は怖くなり、部屋をとびだした。
しばらく逃げていると男は自分の目を疑う光景が広がった。
そこには、さっき出会ったはずのおばあさんの仏壇があった。
男は、こしがぬけた。
そして男は(これは夢だ部屋に戻って寝よう)と思い部屋に戻ると、白いワンピースを着た少女が立っていた。
おとこが 「君は誰だい」とたずねると、少女は言った 「お兄ちゃんを迎えに来たんだよ。」
男は、その言葉の意味がわからず呆然とたちつくしていると突然足をつかまれすいこまれるように床にひきずりこまれた。
そして時は進み現在、その宿はつぶれたがその山には今でも少女の笑い声や男のうめき声がきこえるらしい。
そして、その山に足をふみいれたものは、二度と帰る事は無かったらしい。