表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
救命戦隊タスケルンジャー  作者: 救命戦隊タスケルンジャー 記録課
2/2

2

「フッハハハハ!!」

「なあ、その不気味な笑い方やめてくれへんやろか?めっちゃ腹立つねん。」

一件落着と言わんばかりの豪快なパープルの笑い声に、イエローは苛ついているようだった。

「見逃してやってくれ。リーダーの俺に免じて。」

「お前、リーダーだったのか?」

レッドが両手を合わせてイエローに謝ると、聞き捨てならないと言った様子でブルーが会話に割り込んだ。

「そりゃ、リーダーはレッドだろ?」

正式な会議や何かはなかったものの、てっきり結成当初から自分がリーダーだと思ってきたレッドには意外すぎる問いだった。

「そうは、限らないだろう?冷静さのある人物がリーダーに相応しいと、僕は思うが?その点を考慮すれば、必然的にリーダーは僕だろう。」

「はぁ?何言うとんねん。リーダーには、ムードメーカーの資質が最重要や。そんなんあんの、俺しかおらんやん。」

「フッハハハハ!!」

「やかましい。その笑いで、アピールすんなや!」

そこからの帰路は皆自分がリーダーに相応しいと譲らず、唯一会話を傍観していたグリーンの「…うるさい。」という一言でようやく途切れた。

「あっ、グリーン。悪かった、許してくれ。リーダーの俺に免じて。」

「…。」

どさくさに紛れてレッドが放った言葉に、グリーンは呆れた様子で溜め息をつくのだった。


「なあ、俺今思い出したんだけど…。」

「何だ?」

三下の言葉に、ぶっきらぼうな返事を寄越す男。

「あいつら、最近ネット上で話題になってる戦闘集団だ…。しかも、勝負度外視で常識が通じないって噂のな…。」

「どういうことだ…?」

ネットには縁がないのか、男は全く何も知らないようだ。

「自殺、他殺、事故に至るまで死の珍しくないこの世の中で、それを許さずただひたすら生かすことを使命とした戦闘集団らしい。」

「何だそれ。戦って命を守るって、矛盾してねーか?」

フンと鼻で笑って見せる男。

「ああ、確かにな。それに常識が通じないってのも、正義の味方でも悪の味方でもなく、ましてそのどちらの敵でもないというスタンスがそう言わせてるらしい。」

「奴等は善悪を超越して、ただ己の使命を全うしてるってことか。」

「そういうことらしいな。だから、俺達のことも殺さず去ってったんだろう。」

三下もたまには良い情報を持っているじゃないかと思う一方、そういうのは戦う前に思い出せよと男は複雑な心境だ。

しかしそれより何より殺し屋の自分達にとってあの五人組天敵であり、その情報には多いに興味がある。

「…三下、予定変更だ。標的を、変える。」

「…ってことは…?」

男の言葉に、三下はやはりと言った感じで確認する。

「ああ、まずはあいつらだ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ