4月自分が無職になるのが怖くなりました……。部長「お前、仕事辞めるって言ったじゃん」
正直、また詳細が分かり次第、書き直したいなぁって思ってる出来事だったんですが。
社会人1年目って、大変だよね。でも、み~~んなそうだから。
今は転職がトレンドなんだから、頑張ってね!!大丈夫!!23歳ならぜ~~んぜん、やり直せる!!
3月まで、お仕事頑張って!!4月から転職活動頑張って!!
「3月に来る新しい子、20代だってさ!」
「マジ!?すげー楽しみ!!」
「人が抜けると聞いた時は焦ったけれど!」
「すげー強運!!募集してすぐに来るとはな!!」
君がここにやってくる時も、中ではこんなテンションでみんな喜んでいたからね。
君の代わりはいないけれど、辞める君より楽しみな未知の新人もいるからね。
◇ ◇
その出来事は12月。
この時期は、配達の仕事をする我が社も繁忙期かつ、人手不足が同時に来たもんだから。
「残業だな。2時間ぐらいだ」
会社だって、残業を推奨してないです。でもね、繁忙期はどうしようもないんだよ。現代のサンタクロースやってるようなもんだから。トナカイという車やバイクをぶっ壊したいくらいの気持ちになってしまう。
中にはいると思うが、
「残業なんかしたくないです!!」
「いや、繁忙期だからね……」
「残業したくないです!!」
「言っていいか?先輩、君の手伝いをしてるんだけれど?先輩は、仕事終わってるからね?」
残業をするなんて嫌だ!っていう新人がいる。だったら、新人だなんだ立場関係なく、仕事ができろやってキレたくもなるが……班内のみんな優しいから新人を手伝ってくれる。
これが普通なんだと思う子もいるのだが、お前、来年になれば一人でやれよ。
後輩を持ったら、先輩として優しくしろよ。そーいう義理とかは社会じゃ当たり前だと思っている職場を引けているのは、大きいと思う。若さって怖いなぁ~って……。
とはいえ、先輩がいくら手伝ってもだ。
「この仕事もう無理です!!」
「繁忙期だからね」
「いやです!!もう辞めます!!」
「いや、契約あるだろ。3月まで雇われなんだから(別に辞めることはできるが)」
タイミング悪いんだよ。だって、9月に1人辞めてるんだもん。会社、さすがに引き留める。
「お前、考え直せって!今の時期は忙しいんだよ」
「無理です!僕にこの仕事無理です!!先輩達みたいにできません!!」
「お前は新人だろ!俺みたいに仕事するのは、それくらい経験積んでからなりゃあいいだろ」
「ミスをしながら、覚えて成長していくんだから」
結構、班総動員。課長、部長も説得するくらいのこと。
しかし、
「辞めます!!契約しないでください!!」
新人。みんなの説得に応じず、3月で仕事を辞めると表明。
退職届も出すのであった。
「はぁ~、しょうがねぇな。とりあえず、人の募集するか」
「奴隷なんか最近来ませんよ」
◇ ◇
そんなこんながあって、2月。
4月からまた一人減るな~って、班のみんなは嘆いていたのだが……朗報が来る。
「一人応募が来た!しかも、20代!!」
「「マジ!?」」
ここはちょっと覚えて欲しいこと。
このように”辞める事を選んだ人の人の補充の優先順位”は高いのだ。鬱病とか、病気とかだと、治療などでその籍が外し辛く。完全に辞めると決まったところには、人を入れやすい。
ぜって~こねぇだろうな、って思っていたら、なんとやってくる事が決まったのだ。しかも、20代というSSRガチャに成功!
「いやっほ~~!!」
「やったやった!!3月楽しみ!!」
「1欠じゃなくなったーーー!!」
「指導は大変だけどな。まだ浮かれるなよ(俺も旅行いける~)」
班内は大盛り上がりであり、部長も課長もとりあえず、
「ここの人手不足は解消できそうだな」
「そっすね。まぁ、これからっすよ」
やってくる奴をちゃんと指導しろよって、話だ。
……で。
「あ、あの。部長」
「ん?」
一方で、3月で辞めることを決めた子が部長に相談をしに来たのだ。
丁度、新しい子がやってくる事が決まった日に
「仕事を辞めるのを、辞めても、いいですか……?」
「……は?今、なんて言ったの?」
部長、目を丸くしていた。
よく聞こえなかった。なんて言った今?
「で、ですから。退職届の取り消しってできますか。その……自分が、4月から無職になるのが、その、怖くなりまして。……もう一度、その……」
「はい??転職活動してないの??」
「……………」
「お前、仕事辞めるって言ったじゃん」
なんか急に心が変わったらしい。
本人にも色々あったんだろうが、……とりあえず、こっちから把握できる事としては。本人が所属している班は、凄く良い班であり、全体的な伸び代や年齢の若さ、纏める上司や先輩達も良い人揃い。もちろん、年齢の若さには彼も入っていたよ。
とにかく、今後もまぁ安泰だろうなって話を、辞めると決めたその日から他班の人達に言われた事。
【え!?あの班にいるのに辞めるの!?】
【俺、その班に行きたいんだけど!】
他にも業務的な面でも、決してキツイ地域ではないという点。普通よりちょい高い?くらいである。
【まったく!今度は気を付けてね!】
【次の仕事じゃ、フォローしてやれない事もあるからな】
辞めると決めた人に対して、そのミスをちゃんとカバーしてくる上司達。丁度、大きなミスを何回もやってて、その度に先輩達が対応しているのだった。
……仕事に関係なく、自分のミスやフォローをしてくる、職場って珍しいと思うが。そうじゃないって思っている人達もいる。
助けて当然と思えるのは、自分も助けられているからだと思う。
繁忙期で辞めると決意したわけだが
【繁忙期なのに残業2時間くらいなら良いじゃんかよ】
【通常ならほぼ定時じゃん】
繁忙期は文字通りに忙しいのだ。
しかし、それ以外は定時上がりが……本人の頑張りではあるが、十分に可能な範囲であった。
「いやいやいや!!もう採用しちゃったから!!今更、撤回なんてできないよ!」
「でも、その……辞める人にだって会社に意見があります!」
「いや、ねぇよ!!」
できるわけがない……と言いたいところだが、全体的な人手不足は事実なのだ。辞めますって言った子が、それを取り消しますって言うのだ。
部長も渋い顔で話をする。それはもちろん、彼が所属している班の人達に……
「え?嫌ですよ」
「だよな」
「なんで急に撤回するんだよ。あいつ、仕事を辞めるんだろ?」
……当然っちゃ当然だが。
タダでフォローしていたわけじゃない。そりゃあ、辞める事を引き留めたよ。ただ、その時は
「人の補充がねぇから止めたのであって!人が来るなら話は違ぇよ!別の仕事を探せよ!」
そのやってくる人もこれまた凄くて、テンション爆上がりだった。それが流れるのは嫌だった。
部長の妥協案としては、やってくる子を別の班に所属させて、辞める子をそのままにするというものだが。さすがにフォロー疲れがあるし、そいつの力量ってのを計った上で、新人の方が良いと思っているのだ。
「じゃあ、ここよりキツイとこしかないよ?」
次に別の班に所属させるかって話になるのだが。
「退職したい子を引き受けろ!?なんでだよ!?」
「その班で文句言ってたら、ウチじゃ使いモノになりませんよ。本人のために言うけど、仕事を辞めなさい」
「…………俺達がなんで関わるんだよ?」
退職届を出した人間を引き受けて……と言われても、難色を示すし。その子の力量もある程度、理解しているので、不安要素が多すぎて受け入れの拒否が多発。もちろん、受け入れるところはあったが
「あんなにキツイところは嫌です!!」
「そこは社畜の墓場だから若い子には勧めないから」
あまりに酷すぎるから、部長からも言わなかった。
ともかく、3月
「契約が切れるんだから、……辞めたら仕事を探せばいいじゃない。若いんだから、きっとあるよ」