閑話 3つの名前を持つ男(笑)
先日のことでございます。
さるお方からこんな声をいただきました。
『関係ありませんが、私はこっそり結木さんのことを草仁さんと呼んでいます。読者は彼のことをなんと呼んでいるのか気になるところです(結木派、碧生派、草仁派の割合とは……)』
……と。
言われるまで特に意識しなかった部分ですが、確かに『月の末裔』のヒーローくんは、『結木』『草仁』もしくは『碧生』と呼ばれていますね、作中で。
ただ、地の文は九割以上『結木』で、ラスト間際になってようやく彼の本名『碧生』になります。
しかし、小波のメンズ(ヒトも木霊も)&野崎夫人は彼を『草仁』と呼んでいますから、『草仁』の名も作中にたくさん出てきますね。
だから、読者の皆様の目にも『草仁』の呼び名はたくさん、触れたと思います。
余談ですが、ヒロインさんも『神崎』『神鏡の巫女姫』『るり』と、やはり三つの名で呼ばれております。
が、地の文は『るり』のみ。
だからおそらく皆様、彼女のことは『るり』と呼んでいるでしょう。
しかしヒーローくんはどうなのか?
活動報告(2020年 1月8日)で、ちょっとアンケートを取ってみました。
私の予想としては『結木』6割~7割、残りは『草仁』。
本名の『碧生』はほぼいないかな?でした。
なにせ『碧生』の名はラスト間際まで明かされませんでしたからね(笑)。
そしてその日のうちに8名の方から回答がありました。
皆様、お忙しいところご協力ありがとうございます。
結果。
8名中7名が『結木』。
8名中1名が『草仁』。
おおー、作者の予想以上に『結木』強し。
最初~ラスト間際まで、地の文で彼を『結木』と表記してきましたから当然と言えば当然ですが。
『碧生』はともかく『草仁』呼びの人はもうちょっといるかな?と、作者的には思っていました。
何と言いますか。
作者自身は漠然と
社会人もしくは作中の1キャラとして突き放して見る場合の彼は『結木』。
書家であることを含め、クサのツカサとしての彼は『草仁』。
るりの恋人や旦那、ご両親の息子である部分の彼は『碧生』。
という感じに区別して、書いてきたように思います。
構想を練ったり、彼というキャラクターに脳内で演じてもらっている時(私の物語の書き方では、作中のキャラは意のままになるようでならない役者さん←つまり独立した人格……という感じになります)、そう呼んでいたような気がします。
だから、作中の1キャラとしては『結木』呼びが一番自然かもしれませんが、彼が一番カッコいい(厨二的にww)部分の呼び名は『草仁』でしょうから、『草仁』呼びの読者様が一定数、いるのではないかと思っておりました。
一角のミコトと対峙する彼。
ナンフウや野崎氏をビビらせている、インテリヤクザ風の彼。
そして明生にーちゃんに啖呵切ってる彼。
『草仁』、ですよね。
カッコいいじゃん、惚れるゼ!ってな感じになるかなと(笑)。
また。
作者自身も『碧生』は彼のプライベートな立場の名前、という認識でしたが、読者様にはもっと強く、そういう認識がある様子なのが印象的でした。
『本当は碧生くんと呼びたい』『碧生呼びはるりちゃんに遠慮がある』等の声に、ラスト間際で明かされた本名に、目論見以上のインパクトがあったようでちょっと驚きました。
ヒロインに碧生さんと呼ばせることで、二人の関係が変わったことを示唆したい漠然とした目論見はありましたが……なかなか、強烈だったようですね。
読者様に違和感が出るかなという心配は少しありましたが、強行?して正解だったと、今、思っています。
それでは。
ちょっとしたお遊びで、この閑話を締めくくりましょう。
『結木』は設定上、行動イケメンでイケボ、ということになっております。顔は普通ですが。←一言多い作者
その自慢?のイケメンヴォイスで、この台詞を囁いてもらいましょう。
「だから○○さん(ご自分の名前を是非)。俺を……碧生、の方の名ァで、呼んでくれませんか?」