5 いただきものSS『パロディ・月の末裔』
FAもそうですが、SSのいただき物もあります。
かわかみれい専属……かもしれない、誤字脱字ハンター・読み専『りょうたまご』さまから、誤字脱字ハンターらしいパロディ作品をいただきました。
……要するに身内、弟から、なのですが(笑)。
彼は普段、創作や書き物はしないようです。
でも稀に、ひょいっと、パロディっぽいものを書く時があります。
その『ひょいっと、』が今回、りょうたまご先生に降りてこられたご様子。
『月の末裔』のパロディを、メッセージで送ってきてくれました。
活動報告(2019年 10月12日)にもあげましたが、こちらにも再掲します。
りょうたまご様からの許可もいただきました。
……身内の者にこう書くのも変ですけど。同じなろう登録者としての礼儀・けじめということで読者の皆様方、ご了承ください。
それでは始めましょう。
パロディの箇所は本編『4 クサのツカサ』にあたります。
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「……哀しすぎます」
結木はポツリとそう言い、気を落ち着かせるようにゆのみを取り上げてお茶を飲んだ。
「わかってることを、整理させてもろてもよろしいでしょうか?」
彼は紙にさらさらと
『ゴジ』『ホウコク』
と書いた。
「多分ですけど、ゴジは『誤字』……ホウコクは『報告』と書くんやないかと思います」
彼はカタカナの隣に漢字を書いた。相変わらず美しい文字だ。何を今さらと思いながらも、るりは一瞬、見惚れた。
「その『守ってくれている』レベルが尋常のものでないと知ったのは、最近のことです」
るりが某サイトで投稿した小説に誤字や脱字があると、決まって誤字報告が来るようになった。
推敲と誤字チェックは自分でもしているが、見落としてしまうこともある。細やかで的確な指摘はありがたいものだ。
だが、投稿した直後に誤字報告が来ることが三度以上続くと、さすがに気味悪く思い始める。
「私はずっと監視されているのだろうか…。この小説を投稿したら、またミスを指摘されるんじゃないか、と…」
急に目の前が暗くなり、吐き気に似た感覚に襲われた。思わず口許を押さえて前かがみになる。
結木が慌てて立ち上がるのを、るりは片手を上げて制する。
「大丈夫です、おなかがすいただけですから」
「さすがに腹も減ってきましたし。この後、一緒にメシでも食いに行きませんか?」
悲壮に思い詰め、食事もしないで緊張していても事態は改善しない。
何かあたたかいものをおなかに入れた方が、気力体力が充実してくるのは確かだ。
「……そうですね。お食事に行きましょう」
腹が減っては戦ができぬ、まずはゆっくりと腹ごしらえをすることにしよう。
(了)
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りょうたまご様、楽しいSSをありがとうございました。
今後も誤字脱字チェックをよろしくお願いいたします。
いやその、そもそも誤字脱字するなって話ですけど。……注意します。