閑話② 『色彩(いろ)のたゆたい』のあとがきのようなもの
さて。
番外編と言いますか前日譚を、超シリアスなタッチで延々、趣味丸出しで書いておりましたが。
やっと終わりました~。
ヒーローとヒロインの恋愛らしい恋愛が、全然出てこなくてスミマセン。
望月先生の愛欲妄想!が、唯一それっぽい(BLだけど)かもしれないと思い、頭を抱える気分ですね。
まあ……それなりに『月の末裔』裏話として楽しんでいただけるかと。
リクエストの趣旨からずれているでしょうが、ご笑納いただきますと幸甚です。
実はこれの原案(すでに処分していますから、記憶の中だけですが)、めいさん視点から書いていまして。
自分と年齢が近い(当時)女の子視点の方が書きやすかったこと、真言さん側の設定がゆるかったこと(今思えば)が理由としてあげられます。
訳アリそうな、繊細な美形の青年に惚れられる女子高生。
おお、ライトノベルっぽい萌え設定♥、とテンション上がりました(当時)。
雰囲気として、部活(めいさんは文芸部の設定)へ向かう彼女が『活躍中のOB』として生徒会が呼んだ真言氏と、校内で偶然出会った……という感じの設定でした。
彼女の第一印象は
『あれ?初対面のはずだけど……この人と会ったことある?』
『ストイックな雰囲気の人……っていうか、生気が薄い?でもなんとなく妙な色気があるなあ、もしかして変態さん?』
……散々ですね。
でも気になって仕方ない、的な(笑)。
年齢が自分よりかなり上だというだけでなく、何考えてるのかワカラン男・神崎真言氏。
あんな人なんかと思いながらも、執着している自分にモヤモヤするめいさん。
その後色々あって(めいさんはめいさんで、創作上の悩みや文芸部の部長へ密かにかなわぬ恋をしていたり……など、色々悩みがある設定でした。悩みのせいか軽度の睡眠障害っぽい状態だった彼女、夢の中でぐちゃぐちゃになって苦しんでいて自我が崩壊寸前。でも彼女としてはまったく自覚していないという設定でした)、結果的に夢の中で真正面からぶつかる真言さんは、逆上しためいさんに殺される羽目に。
彼らが見ている夢は、夢であって夢ではありません。真言さんはガチで死にかけます。
後悔しためいさんは……というお話でした(笑)。
しかしこれを原稿用紙300枚程度でまとめるのは、かなり無理があるのではないか?過去の私よ。
最低でも『月の末裔』本編くらいの字数(原稿用紙で400~500枚くらいになるのではないでしょうか)は要りそうですよね~。
かなり強引だったと今、思います。グダグダになってしかるべき(苦笑)。
まあ、視点がめいさんの三人称一視点だから、月の氏族云々のあれこれは端折れますが(例・『月の末裔』本編はるり視点なので、『草木の司』方面の結木の事情を端折ったように)、しかしそうなると、結木と違って基本自分を開示しない真言さん、ひたすら謎の男に(笑)。
そこら辺を、少なくとも匂わす程度でもちゃんと書かないと伝わるものも伝わりません(何故この男は夢に関われるのか、とか。夢であって夢でない夢を共有でき、夢の中で暴力をふるうとリアルで心身に影響が出る場合があるのは何故なのか、とか)。
謎の男と夢の中でしょっちゅう会うが、とあるきっかけで激情に駆られ、彼を殺してしまう。
夢だったはずなのに、彼は現実で原因不明のまま死にかけている。
これは自分がしたことだと、何故か自覚がある彼女。
救うには……自分が夢の中で、彼の魂を呼び戻す舞を舞うしかない。
そう信じ、彼女は頑張る。
いやその、あらすじだけ書くとナンかそれっぽい、そこそこはエモいお話でしょうけど。
グダグダになる要素、あり過ぎですよね。
『謎』とか『何故か』が多すぎるし(笑)。
尺の都合で(笑。300枚に収めなくてはならなかった)その辺の説明、入れる余裕もないし。
にもかかわらずイケイケのドンドンで無理矢理、形にしました(苦笑)。
……そりゃダメですよね。後悔し、反省しております。
さて。長々とお付き合い、ありがとうございました。
これ以外のSSなどは、また別の機会に書こうかと思います。
さすがにほったらかしの連載、書きたいし書かねばですので、しばし『別館』はお休みします。
それではまたお会い致しましょう。
今後とも是非ご贔屓に。




