表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ヌーメソ


 午前2時。真っ黒い人型のナニかが、ユラリユラリと歩いている。


 「ヌーメソ~。ヌ~メソ~。ヌーメソはいらんかね~」



 ヌーメソ?ヌーメソとは何であろうか?ヌーっとしたメソ?ヌー?メソ?

 ヌーメソという不思議な響きに、まるで蛾が灯りに引き寄せられるかの様にふらふらと人型の黒いモノへと近づいた。



 近くに行って見るとそいつは2メートル以上の高さで、街灯の光を浴びてなお真っ黒だった。


 「ヌ~メソ~、ヌ~メソはいらんかね~」

 「失礼。ヌーメソというのは、どんなモノですか?」

 「ヌヌッ、ヌーメソを知らんのかね?」


 真っ黒なヒトガタは、ぶるぶると震えながら恐るべきはやさで巨大化した。


 「ヌーメソとは、何でせう?」

 「こここ、これだ」


 私は二百三十八円支払い、ヌーメソを購入した。ヒトガタは真っ黒なまま東京タワーほどの高さになり、山の方へと歩み去った。


 もはやヌーメソ無しでは、生きてゆけない様に思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ