ブラック・デストロイ・カオス・シューティング・アルティメット・ドラゴン
読みやすさ重視で書いたよ。
初投稿なので誤字脱字あるかもしれません。
〜眩い光が手の中に満ち、辺り一面に光が漏れる。
凄まじい旋風がハクアを中心にして巻き起こり、唸る。
「な、なんだァ、何がおこってんだァ?!」
対戦相手を前にハクアはニヤリ、と笑みを浮かべた。
「お前がさぞ経験を積んでいるのは分かる、だがな…俺とお前とでは『住んでる世界が違う』んだよ!」
凄まじい雷鳴のような轟音と共にフラッシュ。立ち上る白煙にモンスターの影が浮かぶ。
「出でよ!!我が魂!!!ブラック・デストロイ・カオス・シューティング・アルティメット・ドラゴン!!!」
〜
「えーと、なんだっけ?ブラック…デストロイ…?」
婦警はメモを取りながら、微笑んでハクアに尋ねた。
「…エッ、ウン。ハイ、スミマセ…ブラック・デストロイ・カオス・シューティング・アルティメット…ドラゴンです。…ズビッ…スミマセン。」
「うん…うん、よしっ、一通り書き終わった!あなた男の子でしょ、泣かないの。」
「まあ、しばらく時間かかるからそこの椅子にかけてていいわ。」
「あの…すみません僕の罪ってどれ位重いんですか…?」
「ん〜そうね、20年位かな……軽くて。」
「実質無期懲役じゃないですか!!」
「しょうがないわよ、だって此処は…」
〜
ことの発端は体感時間で二時間程前に遡る。
俺が元居た世界〜もとい現実世界で俺、春翔は持病で年若く死んでしまった。
友達もしょっちゅう見舞いに来てくれたし、最期は俺含め四人家族全員が看取ってくれた。悔いは無かった。
ただ、意識が朦朧として、消えていくまでの数分間。
(あぁ、俺は死ぬんだな。もしも生まれ変わるなら、大好きだったカードゲーム、そのアニメの主人公なんかがいいかな…ハハ。)
なんて事を思っていたらしだいに視界は真っ白になっていった。
やがてその白は広がっていき俺を包んだ。虚空の中を遊泳するみたいにただひたすら落ちていくような感覚。だが失われていた体中の力が再び身体に戻っていくのが感じられた。まぶたが開けられる事を気づいたと同時にこの世界は広がっていた。そして頭の中に声が響く。
「ようこそ−異世界から誘われし者よ。歓迎しよう。祝福の印にお前には一つの力を授けたーこの世界を創るカード…お前はそのカードを自在に創れる…そしてその力を駆使しこの世界で王になるといい…」
最初は驚愕した、まさにそこにはあのアニメの光景、主人公達が住む中世の街並みが広がっていたからだ。そして商店街の店の窓に映る自分を確認した。
更に驚愕。あの主人公のハクアだ。そんな窓に向かって阿鼻叫喚しているどう見ても変質者な自分をよそに、後ろから物騒な声がした。
「おい嬢ちゃん、お前がぶつかったせいで俺の新品でイケイケでシャレオツでオシャンティーな洋服にコーヒーこぼしちまったよ、どうしてくれんだァ〜?」
(!!!アニメで一話目に出てきたチンピラ!!間違いない!モヒカンの上に追いモヒカンしたような髪型!間違いない!)
「すっすみません…!」
白髪のシンプルな少女が謝る。
そう、この子はモブ。アニメでも同じように絡まれていた。
「ハハァ、今から俺とオトナなデートしてくれたら許してやるよ!どうだ?」
(面白い!面白い!ここでアニメの主人公であるこの俺がこのチンピラを成敗。そして物語は動き出すって訳か…!)
「ククク…!ハハハ…!ハッハッハア!!!」
思わず溢れた笑いをそのまま爆発させる。
「あァ〜?なんだてめェ〜?何笑ってやがんだァ〜?俺に痛くされたいのかァ〜?あァ〜ん?」
「クク…いくら髪型のせいでモテないからって…人の弱みに付け込むなんて最低だぜ?」
「なッ、何ィ〜?テメェこそ変な髪型してる癖して…この俺様の髪にケチつけやがったなコラァ〜。」
(確かに…俺の髪型はカードゲームの主人公特有の気が触れたような奇抜な形してるもんな。ネットでは頭の上で鳥でも飼っているのか?って言われる程だったし。)
「尚更ムカついたぜェ、も、もう許さねェ〜!!!ブッ殺ォォオッす!!!!」
チンピラはナイフを勢い良く取り出し、腰のデッキケースを刃の切っ先で開ける!
対して俺は腰のリボルバー型デッキケースを抜きカードを取り出す。
「「マジックデュエル!《魔法遊戯》プレイオフ!《戦闘開始》」」
光が瞬く間に二人をつつみゲームフィールドが広がる。この空間の中ではデッキから繰り出すモンスター、魔法等様々なものが具現化される。
それらの攻撃によるダメージは対戦相手に直接与えられるいわばカードを使って決闘を行うのだ。
「先行は俺だァ!!! 一瞬でケリをつけたらァァ!!」
(問答無用で先行がとられた!本当のゲームは先行後攻ジャンケンとかするのに!いや、アニメの世界となるとこういう事もあるのか…)
「俺のターン!ドロー!(デッキから毎互いのターン開始時にカードを一枚引く)手札から『異次元召喚』を発動!山札からモンスターを召喚するぜ!出すのはこいつだ!!『凶暴な灰色熊』!!!」
(自信満々な割にはノーマルカード…最初の相手だけあって弱いカードだ。しかし油断できない。こちらのデッキのカードも強いとは言い難い、アニメの主人公は回を重ねるごとにデッキが強くなっていくからだ…、一話の時点じゃどのカードも微妙。)
「さらに魔法カード『魔力上昇』こいつの効果で俺のモンスターはパワーアップ!パワー1000から1200へ!!モンスターは出したターンは攻撃できねェ、ターンエンドだァ。俺はこのグリズリーで何人もの相手を葬ってきた、お前にも同じ目にあって貰うぜェ〜?」
「ふふ、解説ご苦労さん、しかしもうお前さんのターンは回ってこないぜ。」
手を太陽に掲げ、念じる、それが神から与えられた「俺自身」の能力の発動条件、一日に一度しか使えない制約があるが自在にカードを創り出す。自分が心の中で描いたカードを。
眩い光が手の中に満ち、辺り一面に光が漏れる。
凄まじい旋風がハルトを中心にして巻き起こり、唸る。
「な、なんだァ、何がおこってんだァ?!」
対戦相手を前にハクアはニヤリ、と笑みを浮かべる
「お前がさぞ経験を積んでいるのは分かる、だがな…俺とお前とでは『住んでる世界が違う』んだよ!」
凄まじい雷鳴のような轟音と共にフラッシュ。立ち上る白煙にモンスターの影が浮かぶ。
「出でよ!!我が魂!!!ブラック・デストロイ・カオス・シューティング・アルティメット・ドラゴン!!!」
―この召喚の後だった自分達の決闘を見守っていた人達が俺の事を指差して何やらヒソヒソ喋り始めたのだ。
(ふ…まあ無理は無い。俺の目の覚めるような完璧なデザイン、考えに考え抜いた究極のドラゴン、ギャラリーも驚くのが当然だ。)
「さて、こいつの能力をお前に説明しよう、こいつは召喚した時相手のモンスターを全て破壊し、そして…」
「お、お前それェ〜…。」
対戦相手のチンピラが呆気にとられたような顔をしながら俺のモンスターを指差して言った。
「偽モンのカードだろ。」
「え。」
(???訳がわからない)
「なんかモンスターも上手く召喚されてねェからグチャグチャだしよォ…それになんだそのカードは。左端にあるはずの政府公認マークもねェじゃねェか。」
その通りだ。召喚したはずの俺のブラック・デストロイ(省略)ドラゴンは心の中で思い描いた、細く長い図体に漆黒の重く沈んだ光沢を持つ大きな翼をもった…そんなドラゴンとはかけ離れていて、まずなんか小さい。体長1メートルちょっとくらい。
そんで顔がおかしい。ヒラメみたいに顔の左側に目が寄っている。さらに体の輪郭もまるで鉛筆でグニャグニャに書き殴ったかのように歪んでいて、極めつきには白い。ダメだろ。
手に持っているカードに目をやると召喚したモンスターと同じような酷い絵が書かれている。あっ、しかもレアリティ(そのカードの希少度がマークによってカードに書かれてある)が書いてない…
マークがどうとかってこれか…
(何故だ…カード作るのが上手くいかなかったのか…)
「通報があったのはこちらでいいですか?」
チンピラ後ろからいかつい体に重厚な鎧をまとった政府の役人、おそらく今でいう警官らしき男がやって来た。
決闘を見ていた観衆の一人が返事をする。
「あぁ、そうです。あの男が妙なカードを使ってましてね、よく見たら政府公認マークもないんですよ。」
(俺の事について話しているのか?もしかして何かやらかしちゃったのか?)
「ふーん、偽カードかもしれんな。そうすりゃ不正カードの利用で現行犯だ。君、ちょっといいかな。」
近寄って来たその男に肩を叩かれる、
(なんだかわからないが…これは…とってもヤバイような気が…)
そのままチンピラとの決闘はお預けになり俺は役所に連れていかれることになった…
〜
「しょうがないわよ、だって此処はカードワールド、今回みたいな決闘だけでなくどんな学校に入れるかとか、王の跡取りを誰にするかとか、場合によっては国同士の争いもカードゲームによって決まる。だからこそそんな神聖なカードの不正利用は時に死刑にも匹敵するわ。」
「死ッ…?!そんな…俺は…一体どうすれば…」
「しかしなんであなたこんな酷い偽カードを使ったのよそもそもなによブラック・デストロイ・カオス・シューティング・アルティメット・ドラゴンって…。長いし意味わかんない。あとこのカード、エラッタ(テキストを間違って刷ること)でドラゴソになってるわよ。フフッ。」
「もうこれ以上俺を傷つけないで!!ああもうどうしてこんな事に…。」
「あと早くて三日くらいであなたをどうするか結論が上からくると思うわ。ここはまだ王都に近くて良かったわね。もっと田舎だったら簡易留置所で何週間も待たされる事もザラだからね。」
「うう…。」
バタン、とドアを閉め婦警は俺の前から去った。
「俺の能力どうなってんだ…カードを創れたんじゃないのかよ…いきなり捕まるなんて、これじゃ転生なんてしなけりゃ良かった…。恨むぞ、神よ。」
思わず深い溜息がでる。
(もしかしたらさっきのカード錬成は俺の念じる気持ちが足りなかったのか…いや、そんなこと今更考えてもな…流石に捕まってしまったらどんなカードを持ってたって意味が…)
「…いや待てよ。挽回できるかもしれない。この状況。そうさ、ここはカードの世界、カードの力を信じなくてどうする!」
〜
翌日簡易留置所の鉄格子の中で目が覚めた、
「お、ようやく起きたか、気分はどうだ?飯、ここに置いとくからな。」
鉄格子の中へ手を入れ、パンと水の入ったコップを大柄な男が置いていく。
「じゃあな…」
背を向け、男は出て行こうとした。それを俺は呼び止めた。
「待てよ…。」
「あ?どうした?」
「ここは何も無くて退屈なんだ…俺と『魔法遊戯』しないか?」
カードの束を片手にそう言った。この国では人にとってカードは命の次に大切な存在。例え身ぐるみ剥がされ服一枚のみ与えられる死刑囚であっても危険と見なされるカード以外は檻に持ち込むこともできた。カードは人間の基本的な権利だからだ。(例のドラゴソカードは証拠品として没収された、まあいいけど。)
「悪いな、俺はまだ仕事があって忙しいんだ。」
背を向け、部屋を出ようと男はドアノブに手をかけたーと同時に。
「…逃げんのかよ?」
ボソリと呟く。
「あぁ?」
やはりこの世界の住人だ、「魔法遊戯」に対して誇りを持っているのだろう。だからきっと…
「負けるのが怖くて逃げるのか?って言ったんだ。男なら受けて立てよ。」
「その挑発に乗った訳じゃねぇが、なるほど。いいぞ、相手してやる。腕が訛ってたんだ。お前をボコボコにしてスカッとしてやるぜ。」
「「魔法遊戯、戦闘開始!」」
(分かってきたぞ…この世界でどう生き抜くかが!)
〜
「先行…」
「先行は!俺だ!!」
大柄な男の声を遮って叫ぶ。
「そ、そうか。じゃあ俺は後攻。」
(よしっ、発声第一!!そして今度こそ決めてやる!!)
「おっさん!アンタ名前は何て言うんだ?」
「いきなりオッサンとは失礼だな。俺はハンサってんだ。」
「ハンサこの決闘でどちらかが負けたら負けた方はどうなる?死んだりしないよな?」
「な訳ねえだろ。カードとプレイヤーは一心同体、手加減すりゃ肉体に負傷なく終わらせられる。例え相手を殺す気で攻撃しても普通のカードならせいぜいもんどりうって倒れるだけだ。ま、そうなるのはお前だがな。お前は俺に負けるわけだしな。」
「そうか。親切にありがとう、ハンサ。それと―ごめんな。」
手を高く掲げる。今度こそ失敗は許されない。
「うおおオォオ!!ドロォオ!!」
(?!奴の手が光り出した…?)
「うぁあアァ!!フンッ、オォオオオオオ!!!」
前回のカード錬成の失敗、その原因はおそらく時間が足りなかったのだ、早く掲げた手を下ろしすぎた。だが今度は完全に錬成しきるまで手は下ろさない…!!あとは唯々念じる…!!)
油汗が顔に滲む、手のひらを貫き、手の甲にまで熱が入り好んでくる、思わず苦痛に顔が歪む。
「おいおい、お前大丈夫か…」
ハンサが心配そう尋ねた時、広がった光がゆっくりと手の中に吸い込まれ消えていった。、
「…心配しなくて…いい…。魔法カードを使用する…。」
少し軽い火傷になり腫れ上がった手の中のカードを相手に表向きになるように突きつけて見せる。
「『脱獄』。」
〜
前日の夜俺はあるカードの事を偶然思い出した。
『high touch -ハイ・タッチ』
魔法カード、能力は相手にハイタッチすることを求める。相手がはい。と答えた場合、まずカードを一枚引きその後自分は相手と手札のカードが同じ数になるまでデッキからカードを引く。断られれば自分はカードを一枚引く。
相手の反応に対して自分がカードを引く枚数が変わる。というのは面白い能力ではある。しかしもちろん、相手がそんな自分にとって都合の良い選択をする訳がなく友達相手でない限り十中八九断られ、泣く泣くカードを一枚引く。はっきりいって使い道が無いほどのネタカード。
(もう一枚のサポートカード『強制《kyo sei》があれば相手はその誘いを断る事はできない、が引いてこれるかもわからない魔法カード二枚を使ってこの能力は弱すぎる)
だがそんなカードの存在がある一つのことを示している。
「一見このゲームとは何も関係ないようなハイタッチをする、という動作もまたこのゲーム『魔法遊戯』の内の一環なのである。」
つまりどういうことか、
カードに書かれた相手プレイヤーに対する強制効果。それは何もカードがどうこう以外にも様々な事に応用しうる。ハクアの能力によればー
「まずあんたは『ハクア・セイエルの身柄を解放しなくてはならない。』。」
「?!何言って…」
俺の魔法カードから光線が放たれるそれは男にめがけて飛んでいき男を包み込む。
「か、身体が勝手に…。」
男の手がまるで操られているかのように男自身の懐を探り牢屋の鍵を取り出し、牢屋を開けた。
「そしてその次にあんたは…ゲームに負ける!!!」
「??!!そんな話があるか馬鹿野郎…ガハァッ?!」
男はその場で突然倒れた。
「ぐっぐぁ…俺は負けたのか…何が起こってやがる…ハッ、お前しかもそのカードは…!」
「政府公認マークのノーマル、アブノーマル、レアどころじゃねぇ…伝説とさえ言われているレジェンドレア…!!」
「今度はしっかり錬成できたみたいだな…。」
(実はデッキは本来五十枚でなくてはいけないので、カード錬成はその時点でルール違反な気もするが、それを含めてセーフ、それがこの能力)
「しかしな…そりゃ出せば勝つモンスター、唱えれば勝つ呪文なんて面白くないから作る気はハナから無かったんだが…逮捕される訳にもいかないしな。このカードはもう使うのはよそう…。」
早く外にでよう、そして此処からオサラバだ…そう思いドアノブを捻り扉を開けた。が、そこに立っていたのは、さっきの婦警だった。
「?、あなたどうして…」
「すいません!通ります!!
困惑する婦警を押しのけ、扉を突破する。
(一刻も早く、ここからでなくては…)
一気に出口へ、出口へと駆け抜ける。待合室を通り抜け、とうとう元入ってきた玄関にまでたどり着いた。
(しかしこの後どうしよう…おたずね者になってたりしたらやだなぁ…。)
昨日入ってきた入り口の扉、それを思い切り押して外へ出た。が、
「痛いなぁ、なにも押し飛ばすことないじゃない…」
?!さっきの婦警、裏口から出て回り込んだのか?!
「話は聞いたわ。私の部下に対してまたよく分からないカードを使って今度はそのまま勝っちゃったんですって?唱えれば勝てる呪文とかで。」
「あぁ、そうさ。本物のカードさ。きちんと唱えられたしな、見てみるかい?」
カードを見せる、はっきり言って小学生の考えたような滅茶苦茶な効果のカード、人によっては不快感を覚えるレベルだが、このカードを見れば相手も絶望するだろう。
「もし俺を逮捕しようってんならアンタに決闘を申し込むぜ、ま、100パー勝つけどね。」
(そう、作中でも主人公は政府を敵に回してしまい、政府から送り込まれた刺客達を主人公はカードを使った決闘により撃退していた。)
婦警の顔色が変わった…そう思った瞬間婦警から静かに闘気が溢れるのを感じた。
「あら、そう、すごいわね、じゃあ始めましょうか。」
(?!微動だにしない…こんなカード相手に見せられたら普通戦意喪失するだろ…)
「魔法遊戯、
「プッ、プレイオフ!《戦闘開始》」」
慌てて俺が追っかけ宣言する。
フィールドが広がり、ふたりをつつむ
何故そんなに自身に満ちているのか…俺には皆目見当もつかなかった、そのため先行は譲った、相手の出方を知りたかったからだ。
しかし後でこの判断は間違いだったと気付かされた。
モンスターを出しながら相手のモンスターを互いに除去していく、しかし既に自分は手札に相手を破壊出来るような魔法カードの類は無く、相手の攻撃を阻止できるカウンターカードも切らしてしまっていた。
婦警の4ターン目にさしかかる。
「盾持ち羊召喚!!」
「おお、現実世界の環境でもよく使われているカード、カードゲームは最初の方の弾は強いカードと弱いカードの二極化するからな…あれ?」
「ちょ、ちょっとまて、そのカードは確か拡張パックの第2弾のカード…。」
「さらに魔法カード「龍神の裁き」発動!!
「今度は第三弾のカード?!ま、マジか…。」
現実世界では『魔法遊戯は人気があり第十六弾まででている、もちろん後からでたカードの方が全体的にカードパワーは高い。
「おれのカードは全部第一弾のカードだぞ?!
「ふふふ、私のカードは特別なのよ、警官にとってカードは犯罪を取り締まる仕事道具だからね、政府から新たに発行されたカードをいち早く入手できるのよ、
(ヤバイ…向こうのデッキはガチガチの構築済み…こちらは第一弾のカードだけ、しかもコンセプトもない…カード枚数はだいたい四枚ずつ揃っているがカードの方向性は揃っていない…あの魔法カードを使わなきゃ勝てない…。)
(しかも、このデッキに魔法カードを山札からもってこれる、所謂サーチカードの類ははいってない…特殊召喚でランクの低いモンスターを山札から直接召喚はできるカードは入っているが、魔法は唱えられない。
カードの錬成は1日一枚…!今手札に例の魔法カードがない以上山札からひいてこなくちゃいけないのか…?嘘だろ…?
そしてこの攻撃…!!!)
「攻撃!相手プレイヤーに1600のダメージ!!!
(う、ライフの基礎値は5000だから俺のライフはあと3400…耐え凌げるのかー
ドガアッアアァ!!!
相手の羊のモンスターの樋爪が目の前の空間をえぐる。ものすごい衝撃が身体を襲う1メートル程身体が吹き飛ぶ。大怪我はしなかったが、背中が熱くなり、ジンジンと痛む。
「ターンの終わりに私は魔法の効果でカードを一枚引いてターンエンド。
「痛っ…クソ…俺のターン頼む来てくれ…ドロォ!」
恐る恐る引いてきたカードを見る、『恐竜の化石』だった。
「これはいい、ドローできる魔法カードだ。自分の手札を二枚まで捨てた後、同じ枚数カードをドロー!!」
手札から要らない二枚を破棄、そして引いてきたカードは…
どちらもモンスターカードだった。
(クソっ…まともにやっても勝てないが…やはりここはモンスターをだして耐え凌ぐ!そうしてる間に例のカードを引くしかない!!)
「き。。キメラ召喚!パワーは魔法がかけてあるお前のモンスターより低いが…こいつは俺を守ってくれる上に戦った相手モンスターをパワー関係なく破壊する能力がある!!
「更に!飛行虫召喚!こいつはモンスターの攻撃を受けない!ターンエンド!」
(ふぅ…なんとか耐えしのいだか…あと何ターンか持たせてあとは祈る…!!)
(きっとまだ勝機はあるはずだ…)
「ふふ、必死だねぇ、でもこのターンで勝負、決めちゃおっかな。」
「…え?」
《次回、「死刑執行」》
見返したら読みにくかったよ。
次の話も見てね。