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3、エルフ国 メディオクリス

いよいよ、エルフの国、メディオクリスに入国します。

エルフの皇女と王子様の登場です。


ここは、エルフの国メディオクリス、大きい樹木の枝々に創られた家が、ツリー上に

並んでおり、国を形成している。

そのあちこちで、火が上がり、幾多の家が燃えていた。


「水魔法の使えるもはいませんか、 いたら、すぐに消火に参加しなさい」


凛とした声が響く、長い黒髪に金色のバンダナをし、細見の身体をしているが、背筋は伸び、長い手足は、まるで王女の様な風格。

そう、彼女の名は、パルチャーム このエルフの国の第一皇女である。


「姫様、ここは危ない、お下がり下さい」


パルチャーム姫に声を掛けたのは、エルフ国親衛隊長のフォルティ。

エルフ国最強の強者だ。

エルフの平均身長が170cmのなかで、190cmの身長、がっしりとした体躯は、エルフの中でも、異常な部類に入る。背中には、剣を2本差し、とてもエルフには見えない。

また、幼いころより、バルチャーム姫と共に過ごし、気心が知れた中でもあった。


姫の声を聴き、何人かのエルフ達が、魔法の詠唱を始める。


「アクアの精霊よ、我の願いを受け届けよ! アクア プルビア!」


その願いが届いたのか、天空から幾多の雨が降り始める。

少しずつではあるが、燃えている火は、鎮火し始めていた。


「フォル、この火災はどうしたの?」

2人の時、姫は、フォルティの事を、愛称フォルと呼んでいた。

さすがに公な場所では、フォルティ親衛隊長と呼んでいたが。


「姫様、誰かが放火したのです、犯人は誰か分かりませんが、必ず見つけて見せます。

申し訳ありません」


「フォル、2人の時、昔みたいに名前で呼んでくれないのね」

バルチャーム姫は、少し、悲しそうな顔をしたが、顔を上げ、

「フォル、後は任せたわ、私は怪我人の治療にあたります」


「御意」


バルチャーム姫は、怪我人のいる場所へと赴き、

親衛隊長フォルティは、火災の鎮火を部下に指示し、犯人捜索に向かおうとした。


「お父様たちは、今、外交で、人族の国チャオに向かっている、私がしっかりしなければ・・バルはつぶやくようにささやいた」


バルチャーム19歳、フォルティ23歳

新緑の香りが散り、もうすぐ初夏に成ろうとしているエルフ国であった。


「大変です、姫様!」

一人の女官が、姫のもとへと駆け込んできた。


「どうしたの、ドミナ」

姫が尋ねると、

「弟君の姿が見えません、」

「フラタリスが!」


話は少し遡る、


シュウとセレティスのルト、セレティスの3人は、煙の上がった、エルフの国に向かっていた。

その時、ルトが異変に気付いた。

「シュウ、なにか変だよ 森の木がざわめいているよ」

「着いてきて、こっちだよ」


「わかった、こっちだな」

おっさんは、方向転換すると、ルトとセレティスの後を追った。


暫らく行くと、マントを着て、フードを頭から被り、足早に進む、数人の人影があった。

1人は、背中に小さいズタ袋を背負っており、中に何か、生き物が入っているように見えた。


「シュウ、あの袋からエルフの匂いがするよ、そしてあの者たちからは、邪悪な香りがする、 なんかおかしい」


「分かった」

シュウはうなずくと、大きくジャンプし、その者達の目の前に飛び降りた。


いきなり目の前に現れたシュウに、一番先頭に居た男らしきものはびっくりし、

足を止めた。後ろの仲間たちもそれにならったが、すぐに皆、剣を抜いた。

一番前にいた男が、シュウに切りかかってきた。


「いきなりかい」

シュウは、身をひるがえして、最初の一撃を避けた。

なんか、身体が軽いぞ、思った以上に動くし、剣が怖くない。

シュウは知らなかったが、テネブリスと混合したことにより、精神体性も上がっており、

攻撃を受けたとき、人格がかわるようになっていた。

そうでなければ、普通のおっさんが、剣を向けられて、普通でいられるはずがない。


「そっちが先に手をだしたからな、そういうと、刀をイメージした」

シュウの右手から、黒いモヤが現れ、刀に変貌した。

刀を腰に構え、腰をさげるシュウ。

その姿に、最初に切りかかった男は、一瞬、躊躇したが、すぐに、自分の剣で切りかかった。その瞬間、シュウの姿は消え、気が付くと、その男の横をすり抜け、シュウの右手は、右上に高く上げられており、刀を腰に戻した。

居合切りである、ただし、峰内だが。

シュウを攻撃した男の剣は宙に舞い、男の右手をしたたかに打ち付けていた。

男は、悲鳴は上げなかったが、その場にうずくまった。

残りは3人、ズタ袋を背負っていた男も、ズタ袋を置き、剣を抜いた。

男2人がシュウを囲み、その後ろで、一人の男が、スクロールの様なものを出し、それを広げると、詠唱を始めた。


「シュウ、こいつら人族だ。後ろの男は魔術使いだよ、気を付けて」


シュウはルトに頷くと、刀を抜き、右手1本で、下に下げ、自然体の構えになった。

男2人は、両側から切りかかってきた、シュウは、それを、足を動かすことなく、上体の僅かな動きだけで避けると、刀を一閃した。

2人の男の剣が、2つとも飛んだ。さらに男たちの腹部を刀の背で叩き据えた。

その時、魔術使いの詠唱が終わり、スクロールが赤く光ると、そこから、竜の姿をした火の塊が、シュウに向かって飛んできた。

ルトがシュウの目の前に現れると、小さくつぶやく、すると目の前に2m四方の土壁が生成された。

ルト得意の土魔法である。

火を防ぎきると、土壁は消滅した。

魔術使いと、先ほど倒した3人の男の姿はなく、ズタ袋だけが残されていた。


「ルト、有難う。こいつら急にいなくなったけど・・」


「たぶん、転移魔術じゃないかな」


「ルト、魔法と魔術ってどう違うのかい」


「魔法は、エルフにしか使えないよ、精霊を媒体として、現化するんだよ。

魔術は、人族が使うよ。スクロールって巻物を使用して使うみたいだけど、よくはわからないよ」

「それより、あの袋の中を確認しなきゃ、シュウお願い」


「わかった」

シュウは頷くと、袋に近寄り、口元を緩め、袋から出したのは、綺麗な服を着、10歳位の金色の髪の耳の長いエルフの男の子だった。


「綺麗な男の子だな、まるで女の子の様だ」


その時、シュウの周りに、幾多の人影が現れ、シュウに向けて、矢が向けられた。


「お前が、フラタリス王子の誘拐犯か? 」

鋭い眼光、親衛隊長のフォルティは冷たくつぶやいた。

フォルティが右手を挙げ、配下に合図をしようとした時。


ルトが目の前に現れ、

「シュウは違うよ、王子を助けたんだよ」

必至に説明をした。


フォルティは、

「お前は、ミスセンテスのルトか、ここにはお前たちしかいないが、戦いの跡は残っているな。」

「まず、王子を渡せ、その後、私たちに付いてきたまえ、そこで話を聞こう」


俺は、王子を配下の人間に渡した。王子は、薬を嗅がされているのか、気を失っていた。その寝顔は、一瞬、苦悶の表情を浮かべたが、すぐに安かな寝顔に戻った。

俺は、その時、その一瞬の表情を見過ごしたことを、後々後悔することになる。


俺とルト、セレティスは、フォルティ達に連れられて、エルフの国・メディオクリスに

入国した。


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