エッセイ:ヒーローロード
エッセイ:ヒーローロード
私は嘗て、「小説家になろう」や「PIXIV」でヒーローロードと言う作品を連載していた事がある。
それは名前を変えてヒーローフォースであったり、アウティエル(R-18作品、ノクターンノベルズに掲載していた)と言う形で連載していた。
また優しき勇者・悲しみの冥王の主人公も元々はヒーローロードに登場する予定だったキャラクターだ。
PIXIVで連載していたゴーサイバーの時もそうだったが、何故かヒーローロードと世界観を関連づけると妙に筆が進むのである。
~そもそもヒーローロードとはどう言った作品なのか?~
話は簡単だ。
天照学園に通う普通(?)の学生達がヒーローに変身して、悪と戦う物語だ。
ヒーロー物の中でもジャンルは集団系ヒーロー物に近い。
集団系ヒーロー物とは早い話がサイボーグ009を連想してくれればいいだろう。
ちょっと違うかも知れないが新しいところでは仮面ライダー鎧武とかだろうか?
元々はティンクルセイバーと言う作品見たいに、悪の組織の部活と正義の味方の部活による対決を描いた日常物として制作がスタートされた。
もう高校時代の頃に話しになる。
時間の流れとは早い物だ。
その前にナイト・チェイサー(PIXIVにイラストが掲載されている)やジェノサイザー(後にゴーサイバーに登場した)と言った作品が造られ、そして中学時代にはあるファンタジー物を考えていた。
名を戦神伝、異世界パワードスーツ物と言った所か。
この戦神伝の主要キャラ、レイや綾、ショウの三人は私のオリジナルキャラの中で最も古いオリジナルキャラである。
物語の構想は出来上がっているが、今尚途中どうするかなどと言った細かい部分が決められておらず、また現実的な問題で製作出来ずにいる。
そしてその戦神伝の設定、世界観は後にヒーローロードの世界観と融合される事になる。
嘗てノクターンノベルズで掲載されていたアウティエルがその設定を色濃く反映していた。
この作品でしか登場していないキャラや設定、裏設定なども沢山あった。
しかし当時の私ではこのアウティエルと言う作品を制御仕切れなかった。いわゆるストーリーの構成力不足と言う奴で結局少年誌のマンガ連載の打ち切り見たいな形で幕を閉じた。
その後に誕生したヒーローフォースも同じ形で幕を閉じ、優しき勇者・悲しみの冥王は面白い作品を造ろうと余計なストーリー展開をしてしまったせいで作品が続行が困難となり、放置状態となり、ヒーローロードは幾つもの失敗を重ねた御陰で幾分かマシになったが他の作品諸共PIXIV掲載分と同じく兄の手で消去される形で幕を閉じた。
普通に日常集団ヒーロー物として描いていれば良かったかも知れない。
しかし元となった作品、ティンクルセイバー(藤枝雅先生の作品、コミックREXで連載中)との差別化やラノベの様な完成度を意識し過ぎたのが失敗だったと今になって思う。
そもそもヒーローロードはティンクルセイバーがなければ誕生しなかった。
だけどこのままでは丸パクリになってしまうではないか。
だから差別化を図りたかった。
それで誕生したのがアシュタルやマシンロイドなどの敵勢力の登場だった。
しかしこれはストーリーの複雑化を招き、また登場キャラが多過ぎる、回収しきれない伏線が山積みになると言う欠点をも産み出してしまう形になった。
もし次にヒーローロードを創作する場合はその辺りの課題をクリアしないといけないだろう。
~何故ヒーロー物である事に拘るのか?~
中学時代、私はある野望を抱いていた。
それは自分が描いた漫画のキャラクターをスパロボを参戦させると言う無謀な考えだ。
だからか中学時代はロボットを描き続け、バクファイガーなる同人誌も誕生させた。
しかし私が高校時代、ヒーロー物に拘り、ジェノサイザーやナイト・チェイサー、そしてヒーローロードを産み出すキッカケになった作品がある。
それが仮面ライダーSPIRITS。仮面ライダーを題材としたマンガで今尚高い支持を得て連載されている作品だ。
これまでヒーロー物は幼稚であると言う考えを見事に粉砕したマンガである。
この作品に嵌まり、そして「何時かこう言うヒーロー物を造ってみたい」と思うようになった。
それがジェノサイザーであり、ナイト・チェイサーであり、そしてヒーローロードへと繋がっていく事になる。
そしてラノベでヒーロー物を創りたいと言う動力源にもなっている。
ラノベにもヒーロー物はあるが、大体が悪の組織サイドの物語である。マンガでもそう言う作品のヒーロー物は多いが・・・・・・
一方でマンガやオリジナルアニメ界隈では新たなヒーロー物が誕生しつつある。
オリジナルアニメ、Tiger&Bunnyの大ヒットやジャンプで連載されている僕のヒーローアカデミアの大ヒット。
特に僕のヒーローアカデミアは周辺の書店が全滅する程、単行本の売り上げが凄まじかったのは記憶に新しい。
しかしラノベには……私が知らないだけかもしれないが大いに話題になった変身ヒーロー物はない。
あっても、戦闘員が主役だったり、悪の組織の女幹部の面倒を見る事になったりしたり、元悪の学舎の生徒となった変身ヒーローが主役の、十五巻ほど続いたEX!などもあるが、いずれもアニメ化には至らなかった。
アニメ化すれば良いと言う物ではないが……何だか私は不安と同時に悔しさの様な物を感じる。
やはりラノベ界ではヒーロー物は一種の鬼門なのだろうか?
それでも私はヒーロー物のラノベを、それでいて面白いラノベを描きたいと思っている。
知り合いからラノベ一本でやって行くには難しいと言われている。
ラノベだけで食っていけるのは一部のヒットしている作家だけだって言うのも理解している。
嘗て兄からは小説家になるよりも、宝くじで一等を狙った方が現実的だとも言われた。
それでも書きたい。つーかもう自分の人生でやりたい事がそれしか思い浮かばないのだ。
自分は、馬鹿なのか壊れているのかあるいは両方か……
その想いが形になったのがヒーローロードなのかも知れない。
~ヒーローロードのキャラクターについて~
まず主役の天野 猛。
父が創った変身ベルトでレヴァイザーに変身する少年である。
また大の特撮マニア設定だ。
この辺りの設定は削除される前のヒーローロードでも話題にされた事がある。
例をあげれば父の研究室に入るための暗号で太陽+カレーと言う理不尽とも言えるヒントで「簡単だ」と言って容易に解くシーンを創った。(意外な事に公式のスーパー戦隊でカレーが好きなイエローは二人しかいないのだ)
また彼には幼馴染みがいる。
井上 春歌。
今は城咲 春歌と言う名前になっている。
モデルは昔は巫女キャラだったが今は彼女の先輩に当たる揚羽 舞の後輩としてのイメージが強くなった。また変身する姿も揚羽 舞のスーツの後継機と言う設定が使われている。(自分が言うのも何だがスーツは余り似てないが……)
名前のモデルは特にないが改変後には鉄のラインバレルのヒロインがモデルとなった。題材やテーマに使われている「正義の味方」と言う言葉に真っ向から挑んだロボット物でスパロボにも参戦しているから知っている人は多いだろう。
またキャラクターの外見もそのヒロインの影響を受ける形で改変される事となる。
しかし天野 猛は子供っぽいところとか外見とかは全く変わらない。
純真な良くも悪くも正義の味方としてのキャラクターだ。
欠点があるとすれば子供っぽいところや、今風の主人公では無いと言う所だろうか?
また他のキャラクターの個性に埋没しやすいと言う点もある。
自分で言うのも何だがヒーローロードはキャラクターは個性豊かで数が多い。
ヒーロー部だけでも六人。
悪の組織部に至っては幹部格だけで十人近くいる。
思えばヒーローロードは無理があったのだ。登場キャラの人数的に。
知り合いにリメイクする際は、最初は町内の騒動レベルから~と言う有り難いアドバイスを受けたものである。
それでも厳選したつもりだ。
出さないには惜しいと思うキャラクターが何人もいる。
天村 志郎や春龍、カルマ、倉崎 稜、宮園 恵理に森口 沙耶、揚羽 舞……挙げればキリがない。
特に倉崎 稜、天村 志郎、森口 沙耶、宮園 恵理、揚羽 舞にはスピンオフとも言える個人ストーリーが用意されている程に愛していた。
それ達の個人ストーリーが誕生したキッカケは、先も語ったティンクルセイバーとの差別化もあるが決め手はキャラクターへの愛だろう。
最近呼んだラノベのハウツー本(電撃文庫:城ヶ崎奈央と電撃文庫作家になるための10のメソッド)によると、「ヒロインは芸能界にデビューさせるアイドルくらいに思って書かないと!」と作中に登場する編集者が登場人物に熱く語ってる場面がある。
それぐらいの愛が私にもあったのかどうかは分からないが、少なくとも全くそのキャラクターへのこだわりがなければ個人ストーリーとか用意出来ないのは確かだと思いたい。
~ここまで語り終えて~
まだまだ語り足りないが個人的にキリがいいと思ったのでこれぐらいにしよう。
このエッセイをとある方に見て貰ったが、感情が籠もった芝居掛かった口調で語ってしまっているらしい。
だからと言ってどう直せばいいのか分からないのでこのまま修正せずに掲載しようと思う。
昔イギリス在住の読者にも言われたが感情描写に優れているらしい。その辺りが原因なのだろうと思いたい。
後、余談だが現在新たなヒーロー物を制作中である。
書籍化とか考えてないが、もし書籍化する出版社を選べるなら電撃文庫を希望したい。
どんな物語かはネトゲのR-18変身ヒロイン物の世界に主人公が入り込んだと言う小説家になろうでありがちな物語だ。
そして主人公は数々の変身ヒロインをゲーム内で陵辱したゲーム内ランキング三桁台の化け物であり、その恐るべき実力を転移先の世界でも引き継いだ状態で生きて行くと言う内容である。
これを連載にまで完成させられるかどうかは分からない。
私の経験上、面白いと思った作品が書いている内に面白くなくなり、そして筆が止まってしまうのはよくある事だからだ。
それで筆を折った経験は少なくない。
今回もそうなるのではないかと不安であるが、ヒーローロードを越える作品になる事を祈るばかりだ。
最期に今回のエッセイに対するご意見、ご感想、質問などを出来うる限り受け付ける事をここに書き記す。
2015年1月4日 MrR