1/2
プロローグ
「………」
目の前に広がる紅の道。
黒だけが景色を作り、彼岸の花が咲き続けている。恐ろしさとは別の感情ー形容し難い不安が、ルキナの心を蝕む。そして、電子音のようなものが耳を殺す。明滅する視界と共に耳を滅多刺しにしていて、強烈なコンボを決めている。
明…暗…明…暗…明…暗………。
繰り返す光と闇に、目眩を感じる。手を額に抑え、冷や汗のようなものが顎から零れ落ちた。
明…暗…明…暗…明…暗…明…暗…………明………………。
目の前に、誰かがいる。気づいた時には、私は膝をついていた。
息が難しくなっていく。意識を保てなくなっていく。
「は――っ…はーっ……」
気づいた時には人が三人に増え、気づいた時にはその二人が膝をつくルキナを横切っていた。腹の奥から感じる絶望感。
―何故、絶望しているのだろう。
「貴方は、その声に責任を持てるか…?」
「貴方は、その声を……」
――彼岸花が、朽ち果てた




