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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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AI製の餌?

リン:に国で、芸術系の大学院生がAIで作ったアート作品を展示していたら、別のジャンルの芸術系の大学生が物理的に食べたというか噛みちぎったらしいよ。


アン:そうなんだ。AIが作っているということは、他人の作品をAIが餌にして成長した結果できた作品だということだよね。


リン:そうね。今回の作品の場合は、大学院生とAIによる作品ということになっているみたいなんだけど。


アン:それを食べたということは、その大学生も食べたものを参考にしてアート作品を作るのかな。だとしたら、ある意味、作品の輪廻転生というか、弱肉強食というか、どう言うのが適切かよく分からないけど、とにかく、作品を食べて作品を生み出す、という意味では皮肉が完結しているみたいだけどね。


リン:うーん、確かにそういう見方もできるかもしれないけど、AIが食べるのは情報だから、物理的には破壊されないのよね。食べる、という部分に着目して象徴的に食べたのなら、抗議として筋は通っているのかもしれないけど、だとしたら、その後、何か作品を生み出さないと、皮肉としては完成していないとも言えるかもしれないね。


アン:その大学生が、きちんと抗議の意図を説明できると良いね。説明しても何か罪に問われてしまうのかもしれないけど。


リン:そうなのよ。器物損壊罪で訴追されてしまったみたい。


アン:そうなんだ。AIの横暴なデータ収集には何も法的措置をしないのに、器物損壊罪の方は対応するのね。何となく不平等に見える。


リン:そうかもね。このニュースを流したマスコミは、作品をAIと共に作った大学院生や、訴追された大学生、大学、大学警察にも取材を試みたみたいなんだけど、回答はなかったと書いてあったよ。


アン:その裁判でいろいろ主張するんじゃないかなぁ。先にマスコミで主張を流してしまうと、裁判に差し支えるのかも。そもそも論として、どちらも大学に所属しているのだから、大学で議論すべきなんじゃないのかなぁ?


リン:そうよね。大学の中で、芸術とAIの付き合い方という視点で議論すべき内容だと思うけど、AIはデータを食べても元の作品は表面的には毀損されないのに対して、その大学生は食べることで物理的に破壊してしまった、という違いがあるのよね。難しいところね。

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