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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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制服流出

ホウ:さん国のフリマサイトで、いち国の公務員の制服がいくつも販売されているみたいね。


リン:どうやってさん国に流れたのだろう?


ホウ:いち国の中で盗まれたなら、いち国からさん国に制服が移動する場面があるはずよね。


リン:荷物で送ったのかな?


ホウ:検品されにくいルートを選んでいるのでしょうね。手荷物で運んだ場合、保安検査で中身をチェックされる危険性がある。


リン:そうよね。それに、旅行中に盗んだ本人であるならともかく、移動するのに費用がかかるから、商売なら手荷物で運んだりはしないでしょうね。


ホウ:商売とは限らないよ?


リン:え?どういうこと?


ホウ:いち国の制服がフリマサイトで売られているという実績を作ることが目的で、本当は、制服を着て忍び込むことが目的かも知れない。


リン:セキュリティチェックでバレるんじゃないかな?


ホウ:建物の内部に入らなくても、敷地内で聞き耳を立てていて見とがめられなければそれで済む場合もあるかもしれない。


リン:それって、スパイ活動が行われるってこと?


ホウ:そう。バレた時のために、フリマサイトで買ったマニアという言い訳を準備しているだけかもしれない。


リン:どちらかと言えば、制服を盗んだ人がスパイって方が、スキル的に納得がいくかも。


ホウ:制服マニアのふりをしたスパイ、という線もあるかもね。


リン:こういう時に、スパイ活動防止法があれば、犯人がスパイかもしれないという線で捜査できて、実態に即した処罰ができるかもしれないのに。


ホウ:本物のスパイは、相手にそうだと知られないように、いかにも民需であるようなふりをして近づくでしょうね。


リン:制服を横流しした不届き者の公務員がいた場合、スパイ容疑で検挙されたらかなり焦るでしょうね。そんな大変な犯罪を犯したつもりはなかった、って。


ホウ:スパイ活動は、違法ではないという意識か、ほんの少しの脱法だという意識で、入手したい物品や情報を出させることにあるだろうから、そんなものじゃない?


リン:いち国の機関は、制服を買うふりをして検挙したりしないのかな?


ホウ:どうだろう?数が少なければ、そういう方法も考えるかもしれないけど、ある程度の数があったら、全部は回収しきれないかもしれないし、レプリカというか偽物をつかまされるリスクもあるし、販売している人が善意の第三者を装っている可能性もあるから、かなり悩ましいかもね。


リン:そうなのね。気の毒かもしれないのは、盗まれた方の人で、国防関係の公務員だったりすると、盗まれたこと自体が管理不行き届きとして処分の対象になるかもしれない。


ホウ:厳しいけど、実際にスパイによって盗まれた可能性も考えると、それだけの緊張感がある場面かもね。さん国は、実態としては友好国ではないだろうから、警戒しないといけない。


リン:そうね。

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