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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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差額で収益?

アン:誹謗中傷系の動画サイト運営者が、誹謗中傷された人から訴えられて、名誉棄損で損害賠償が命じられているね。


ホウ:でも、認定額が低すぎるから原告側が控訴するってニュースになっている。


アン:そういう系統の動画サイトは見たことがないから感覚がよく分からないけど、相当数の視聴回数があるのかな。


ホウ:動画サイトのシステムがどうなっているかにもよるけど、たくさんの人が見ていたら、相応の収益が上がっている可能性があるね。


アン:もし、損害賠償を払っても収益が残るようであれば、とにかく何でも動画にしてしまえ、という考えの人が現れる可能性があるね。


ホウ:裁判では、該当する誹謗中傷での視聴回数と収益は明らかにされたのかな。


アン:ニュースにはなっていないね。


ホウ:そうなんだ。


アン:そんな動画サイトは、コンテンツごとの収益を開示させて、それぞれの被害者に還付?するようにすれば良いのに。


ホウ:でも、だからと言って、収益が被害額であるとか、収益の支払いをもって損害賠償の一部にするとか、そういう認定のされ方をしたら、やっぱり被害者は救われないんじゃないかなぁ。


アン:そうよね。還付?は当然のこととして、それとは別に、損害賠償を認めるという形にして欲しいよね。


ホウ:そうね。


アン:そう言えば、これって、著作物の海賊版配信も同じ構造じゃない?


ホウ:著作物の海賊版配信の場合も、サイトの視聴回数で収益カウントすることになるのだろうけど、こっちは、視聴された回数分、正規の価格で販売したら入ったであろう額が損害額として主張しやすいよ。


アン:そうか、損害額の立証のしやすさという問題があるのか。


ホウ:誹謗中傷の損害額は、被害が金額に算定しにくい分、いち国では低めに出る傾向があるみたいだからね。


アン:海賊版配信の場合は、著作物の違法配信で失われた経済的利益を取り返す訴えだから、違法配信で犯人がいくら入手したかに関係なく、正規配信したら得られたであろう額が損害額ってことになるのかな?まぁ、違法配信に対応するためにかかった人手や時間も損害として追加主張すべきだけど。


ホウ:海賊版配信の場合は違法配信した人が入手するであろう額が、正規配信したら得られたであろう額よりも小さいから、そういう理屈でも歯止めになるのだと思うけど、誹謗中傷の場合は、被害者に認定される額よりも配信者が誹謗中傷の配信で入手する額の方が大きい可能性があるから複雑。


アン:だから、そもそも収益化できないように法律の整備が必要だという話になるのね。


ホウ:現状だと、誹謗中傷系の配信者が裁判で負けて幾らか支払っても、なお儲かってしまうおそれがあるからね。


アン:一番儲けているのは、配信のプラットフォームだよね。


ホウ:そこを、誹謗中傷や海賊版配信の共同正犯として何とかできればかなり違ってくるとは思うのだけど。


アン:ページビューや動画単位で個別化できるのだから、誹謗中傷や海賊版配信でプラットフォームが得ていた部分の利益も、プラットフォームから完全に吐き出させるようにしないと、プラットフォームが真剣に努力しないんじゃないかなぁ。

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