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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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ごり押しは淘汰される

ホウ:いち国の芸術団体の役員をしていた芸術家が、作品が盗作と糾弾されたがそれは間違いだと主張していた裁判で、芸術家の主張が認められる判断がされたようね。


ジン:芸術って、絵画?音楽?文芸?


ホウ:今回の裁判は絵画だけど、判決で示された判断方法は、音楽や文芸にも言えることだと感じる。


ジン:そうなんだ。具体的には、どんな判断なの?


ホウ:他の画家の作品に依拠して作成されたものでないことが証拠によって裏付けられている、って示されたみたい。


ジン:そうなんだ。


ホウ:敗訴した芸術団体の方は、実際には依拠していなくても似ていたら結果責任を負うべきだ、と主張していたみたい。


ジン:それは怖いね。どこかから似ている作品を探してくれば、簡単にイチャモンがつけられることになりかねない。それに、もしそのような屁理屈が通用したら、AIで思いつく限りあらゆる作品を作ってしまって、他の人が創作活動を行えないよう、妨害できてしまうことになる。


ホウ:絵画でも構図が似ているとイチャモンをつけはじめたらきりがないし、音楽だと、半音を入れても12音の倍数しかないから、いろいろな組み合わせでフレーズを作ってしまえば、後は全部、似ているとか、移調すれば似ているとか、簡単に妨害できてしまうおそれがある。


ジン:ともあれ、そのような屁理屈は通らなかったとのことで、芸術家たちは少しは安心できるかもしれないね。


ホウ:そうね。それに、報道されている範囲では何とも分からないけど、この争いは、ひょっとすると、芸術団体の内部紛争が、芸術家を貶める盗作批判の形をとっているものかもしれない。真相は分からないけどね。


ジン:芸術は、昔からある絵画の種類だと、芸術団体の力が大きくて、作品の相場や個展の開催の事実上の可否も左右される可能性が高いから、怖い世界だね。でも、今回の事件をきっかけに、恣意的な主張をするような芸術団体の価値は低下するかもしれない。


ホウ:デジタルアート作品のように、新しい分野であれば、そこまで相場を牛耳っている団体みたいなものはないのかな。


ジン:SNSや作品展で評判になれば、高く評価されるのかもね。それは、デジタルアート作品だけではなくて、音楽もそういうものだと思う。


ホウ:レコード会社が評価して発売するケースもあるとは思うけど。


ジン:確かに、レコード会社が推していれば、多少は有利に宣伝できるかもしれない。でも、昔と違って、音楽の人気は聴取数が音楽サイトや動画サイトで確認できるから、ごり押しで人気を演出することには限界がある。


ホウ:しばらく前に、特定の国の音楽が、動画サイトの視聴数カウントになる分数に沿って途中まで何度も繰り返し再生されていたと問題になっていたね。


ジン:再生工作員がいるのではないかと問題になっていたケースね。確か、CDを不正に買い占めているという疑惑もあった気がする。


ホウ:そのせいで、に国の民間事業者が発表している音楽のグローバルランキングから、その国が隔離されたらしいけど。


ジン:不正とも取られるようなことをして人気を得ようとしても、インターネットの世界では、発覚して炎上したり、サイト運営者がカウント方法を工夫して対応したりするのが見えるから、よく分からない芸術団体よりもある意味では信頼できる評価なのかもね。


ホウ:人気が高くなくても芸術性が高いものも、あると言えばあるのでしょうけど、評価する人の私欲や政治が混じるようでは信用できなくなってしまうね。

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