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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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講義の言語

アン:近年、外国語で授業をする講座が増えてきたっていうけど、どう思う?


スイ:そうね、私のいる研究科は外国語で講義をするケースも増えてきたみたいね。海外の文献を読むときは良いのだけど、国内の文献を読む際に、この専門用語は何だっけ?と考えるわずかな時間が必要になってしまうから、そんなに長い時間ではないのだけど、微妙に不便ではあるかな。


リン:私のいる研究科は、そもそもが外国研究だから、外国語で講義や討論が行われても特に差し支えはないと思う。でも、これが、専攻している外国とはまた別の外国語で、となるとすれば、そこそこ不便なんじゃないかなぁ。


ホウ:私のいる研究科は、いち国の法律を研究するところだから、基本的にいち国語で行われるね。法律は言葉と結びついているから、外国法の研究をするなら、その外国語が必要になる。でも、外国で先進的な判決が出たら、参考のために目を通すから、外国語を勉強しておく必要自体はあるね。


アン:今はまだそこまで強く要求されてはいないけど、院生は外国語で論文を書いているケースもあるから、いちおう勉強は進めておかないといけないみたいではあるの。だけど、せっかくいち国語で大学レベルの勉強ができて、いち国語での専門用語が充実しているのに、それを外国語にしてしまうと、そのうち、いち国語では難しいことが考えられない社会になってしまうのではないかって、ちょっと心配。


リン:まぁね。大学レベルの語彙が充実しているかどうかは、国力の問題でもあるからね。いち国がこの先寂れていくようであれば、外国語に社会の中枢が乗っ取られるのかもね。


ホウ:ジンさんやメイさんは、さん国の出身だけど、いち国語を学んで、ここの大学に来ているよね。


スイ:国力だけでは語れないものもあるのかもしれないね。ここに本人達がいないから聞いてみることはできないけど。


リン:なんでいち国の大学で学びたいの?ってのは、入試なんかでは聞かれそうだけど、専攻によっても事情は違ってくるよね。進んでいると思うからここで学びたい、っていうのが模範解答だろうけど。


スイ:メイさんは、既にいち国に居住しているし、いち国とさん国では社会制度が違うから、いち国の実情に即して学びたいってことかなぁと思うけど、ジンさんの分野は、正直なところ、どの国の研究が進んでいるのか、簡単には分からないし、競争も激しいと思う。


ホウ:さん国では競争が激しいから、いち国に来た、ということも、考えられなくはないかもしれない。逆に、いち国の研究を学んで帰ることが使命なのかもしれない。本当のところは、私には分からないけどね。


アン:留学っていうのも、いろいろと考えたり配慮したりしないといけないところがあるものなのね。

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