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いち国の女子大生達と女子留学生達の対話集  作者: 星埜梓


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思い浮かんだ映像?

ジン:いち国の通信会社が、脳に思い浮かべた映像をAIでテキスト化する技術を開発している、と発表したそうね。


リン:まだ研究の段階みたいだけど、画像ではなくテキスト化するというのは目新しいようね。


アン:思い浮かべたものを勝手に読み取られたら、困る人はたくさんいるんじゃないかなぁ。


ジン:今のところ、fMRIで読み取る形式みたいだから、勝手に読み取るとしても、不意打ちで行われる可能性は高くないけれど、それでも、精度が上がれば、いろんなことに使えそうね。


リン:犯罪捜査に使えば、かなり効果的に犯人を捕まえられそうね。


アン:直接の証拠としては使えない決まりにされてしまったとしても、物証がどこにあるか、探しやすくなるかもね。


リン:事件に関係する人の顔が思い浮かべられたら、かなり効率よく捜査が進められるかもね。


ジン:スパイ活動の摘発にも使えそうね。


リン:それは、何かを聞かれて思い浮かべた物がたまたま似通っていたなどの理由で、誤って摘発される人が続出するおそれもあるね。


アン:スパイ映画を見過ぎている人なんかは、要注意人物にされるおそれがあるのかも?


ジン:研究者の脳を無理やり覗けば、研究を横取りできそう。


リン:研究内容そのものが読み取れる場合もあれば、研究を記録しているパソコンやノートの情報が取れる場合もあるだろうね。


アン:怖いね、それ。企業の商品開発部門の人なんかも気をつけなきゃ。


リン:そもそも内心の自由は、いち国では絶対的に保障されていたはずだけど、いち国でどうしてこんな研究がまかり通っているのかな。


ジン:一応、病気の人と意思疎通するため、という理由を掲げているみたいだけど?


アン:実用化されたら、絶対、公権力のために使うことが検討されるよね。


リン:誘導尋問などで、それまでは考えてもいなかったようなことを無理やり想像させられて、それを、思い浮かべたから自白した、などと言われたら困るよね。


アン:そもそも、AIが正しいという保障なんか、どこにもない。


リン:そのうち、内心を覗かれないように、別のことを映像のように思い浮かべる訓練が流行るかもね。


アン:尋問でうっかり瞬間的に浮かんだものを捉えられたら、むしろ逆効果かも。


ジン:に国がこの手のテクノロジーをどう活用しようとしているか、興味深い。


リン:どこの国も、テクノロジーの進展に合わせて、何らかの法整備をする必要はあるでしょうね。

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