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蝶と夏見
「…ふあぁぁ」と欠伸が漏れる。
学校への登校中なので、変な人として見られないように手で口を隠す。
だけど、そんなのほどんど意味がないほどに大きく口を開いているを自分でも自覚している。
「おーい、テフテフ!」
後ろから、幼馴染の夏見に呼ばれた。
「よっ、テフテフ。おっはよー」
「おはよー、夏見。っていうかテフテフは辞めてよね。もう私たち高校生よ」
夏見は昔から男っぽい口調で、しかも年中日焼けをしているイメージがある活発な女の子。
「長い付き合いなのに、今更あだ名を変えるって変じゃね? 蝶なんだからテフテフって分かりやすいし」
「…今時、蝶々をテフテフって呼ぶの、夏見ぐらいじゃない?」
「え!?( ̄◇ ̄;)そうなのかよ?」
「って、バカな話してないで早く行くよ。遅刻しちゃう」
「あ!Σ(・□・)待てよ!」