子供から抜け出せない⁉︎
「どうなってんだよ」
俺は尋ねた
「俺はもう先に教室にいたんだよ」
キースが言うとまた空間が歪み始めた
今度は体育館
集会をやってる
あれキースがいない
俺たちがキョロキョロしてると声が聞こえた
「ここだよ」
キースは他の生徒と一緒に座ってる
そこに行くとキースは説明し始めた
「これはね、楓の気持ちが揺らぐ大切な記憶だ
楓の保坂先生の印象は最悪だった
何回もひげを剃られたし
俺が見てない間にも色々あったらしい」
キースが説明していると、保坂先生が楓に近づいた
そして楓の椅子を引いて、転ばせた
あいつ最低だ
教師じゃねぇガキだガキ
「これのどこが変わる瞬間なんだよ
ただのいたずらだろ」
「まぁ見てなよ」
集会中だから楓はキレずにまた座りなおした
また数分が経ち、先生はまた椅子を引いた
そして時間が止まる
「なんだよこれ
ただのいたずらっ子な先生だろ」
俺はキースにイラつきながら言った
「まぁ落ち着けよ」
クロハが俺をなだめた
その間にまた先生が楓に忍び寄る
そして楓にヘッドロックかました
「どんだけ構って欲しいんだよ」
「違う、多分これがあの人の考えなんだと思う」
「ただのイタズラじゃん
どうゆうこと?」
俺が聞くとキースは自分の考えを言い始める
「多分、楓とあの先生には何か過去にあったに違いない
俺が見た記憶のすべてのほとんどで先生は何かを伝えようとしてた
もしかしたら楓の中には先生との記憶が故意なかわからないけど消されてるかも」
「どうしてそう思う?」
クロハはたずねる
「楓はまったく気づいてないと思うけど、先生は楓と絡んだ後の顔がいつも悲しそうなんだ
まるで忘れれた人のように
それにこの後...「正解だよ」」
そう言って止まったはずの過去記憶の時間の軸にいたはずの保坂先生は言った
「なんで?」
俺たちは驚いたがもっとキースは驚いていた
「俺は、キースが色々調べているのを知っていた
そして過去の時間に入るのも目撃した
俺の能力は誰にも言ってないが強制進入という色んなものに入りこむ能力なんだ」
「そんな便利な能力を...」
涼はそう言ってニヤニヤした
どんな想像しているんだ...
「だが2分しか持続できないんだ
だから手短に話すぞ
俺は過去に楓に会って約束をした
目印は黒い刀
もう一度会う時に約束を果たしてくれるってな」
「だから楓に近づいてるんですか?」
「あぁ大した約束でもないがな
今の楓はどんどん暴走し始めてる
けど今の俺には楓を助けることは無理だ
だって俺のこととは繋がってない
だからお前らが助けてあげてほしい
これだけ教えるぞ
昔、楓から聞いたことだ
楓の父親に気をつけろ」
「楓の父親は死んだはずだぜ?」
俺が言うと言った
「だったらなおさらだ」
そう言うと、プログラムが消えるかのように、消え
また止まった時間の位置に戻っていた
また時間は動き出す
ヘッドロックしたまま楓に呟いた
「なぁ俺は楓とまた仲良くなりたい
お前の先生として」
えぇぇーー
ん?また?
「あんた何者なんだよ
いつも俺を昔から知ってる口調でなんでも知ってる」
「ちょっと秘密」
先生は意地悪な笑みを浮かべた
でもそれは少し悲しげだった
「なんかずっと前から先生のこと知ってる気がする
懐かしい匂いだし
それに先生と生徒との接し方が好きっすよ
だからなんて言っていいかわかんねぇーけど、俺はあんたに憧れてる
俺はあんたみたいな先生になりたい
俺、教師になりたいんだ」
楓は照れくさそうに言った
先生は驚いていた
「本当か⁉︎」
先生は心の底から喜んでるようにも見えた
「本当だよ」
「本当、昔と変わらねぇーよ
その顔も目つきも
でも何も覚えてないのか...」
「覚えてないです
すいません
昔、どんな関係だったんすか?」
「別に話すほどの記憶じゃないよ...」
そう言った先生の顔は悲しげだった
するとキースが口を開いた
「楓には夢があったんだよ
先生になりたいって立派な夢が
楓なり過去を最初は乗り越えようとしてたんだよ」
「なるほど
でも過去に何があったんだよ」
「これは過去を体験する能力で2人だけの記憶はないから」
「楓は先生大好きだから先生だったらなんでもいいと思うけど、保坂先生は特別なんだよ
それに楓は見抜いてると思う
先生の真剣な目に」
睡夢はニコッと笑った
「いや確かに昔から教師に好きだったけど昔の感じとは違うな」
涼は言った
「それよりなんでそんなに前に進もうとしてる楓がなんであんなになったんだ?」
俺が聞くと、空間が歪み、教室に戻った
「他の星座の力だよ
調和を崩す力を持った」
そんなはずない
「俺たち仲良かったんだぞ
それはない」
「じゃあなんで12人揃わない
あといないのは天秤座、山羊座
射手座の人はなんで途中いなくなったんだ?」
それは...
「山羊座の青桐は留学
射手座の凪乃日向は入院してると聞いた
天秤座の亘は...」
「そいつはちょうど1ヶ月前から停学をくらってる
過度な暴力事件で
それはバラバラになった時期と同じだ」
まさかな...
「いやでも俺もそいつの名前聞いたことあるけど、不登校児だったって」
「じゃあもし1日だけ学校に来たら?」
クロハが納得した
「そうか
その日以来凪乃さんも来なくなった
じゃあ原因はそこなのか
でも楓のはまた違うだろ」
「その日に何か起きたんだ
その日ってわかるか?
楓のは多分声だ
楓にしか聞こえない声だ
最近、いきなり謝り出したり、誰だって叫んだり」
やっぱり制御不可か
もうまずいな
「ごめんそこまではわからない
けど流星群を見た次の日だったのは覚えてる」
「力に目覚めた日か」
「それよりまずは楓だ
暴走一歩手前だ
やっぱ力づくだ
明日楓を廃工場に連れてってくれ」
ガラガラガラッー
教室のドアが開いた
涼と睡夢だ
「無理、あいつら話は聞いたけど
帰ってくれって言われた」
キースは荷物を持った
「じゃあ俺は帰るぜ
楓に不審がられるからな」
「あぁ」