45:冬山は眩惑と蛇の香り
山に囲まれたシェパの街は、子供の足でも徒歩圏内に山がある。
流石に雪深い時期ともなれば山深く入り込む人間はほとんどいなくなるが、冬の木の実や山菜を求めて浅い地点までやって来ることは、一般人でも珍しくなかった。
ちなみに、収穫物が激減する冬場の貴重な山菜の中では、棘が多過ぎて素手で収穫できないオレンジ色のウキナグサや、水場に生える緑色のニズルプラントが有名である。
前者はイラクサに似た形状の茎を、茹でて冷水にさらし、一本一本皮を剥いた後炒めて食べる。後者はアサツキに似ているが、サラダか煮物にすることが多いようだ。
そうして、冬でも緑をぽつぽつ残した、裾野広がる山の入り口。
オーリの背中から飛び降りて、ラトニはほとんど動いていない太陽を見上げた。
「お疲れ様です。またタイムが縮んだんじゃないですか?」
「あー、そうかも。最近調子が良いんだよね」
コキリと一つ首を鳴らして、オーリがそう答える。
「確か私の身体能力は、常時発動型の……いや、恒久型だっけ? まあどっちでも良いや、ともかく魔術で強化された結果らしいから、これは魔力が強くなったのか、それとも体が鍛えられたせいで基礎能力が底上げされたのか……。ともあれ、移動時間を節約できるのは良いことだよ」
「僕は一晩くらい帰らなくても支障はありませんが、オーリさんは夕食前までという時間制限がありますからね。日を改めて出直そうにも、自然の恵みはすぐに旬を通り過ぎてしまうから厄介です」
「見つけた時にごっそり採り切らないと、一日経ったら枯れてたなんてざらだもんねー。明日も来る予定だけど、夜の間に何かあったら台無しだし。沢山見つかると良いなあ」
街と違って人通りの少ない山道は、雪が溶けていないせいで幾分進みにくかった。
日頃歩き慣れた道であっても、少し脇道に逸れてしまえば方向などすぐに分からなくなってしまう。
目当ての薬草を探して視線を彷徨わせつつ、道を見失わないように注意しながら、二人は並んで歩いていった。
三十分ほど経った頃だろうか。
つ、と上を向いて立ち止まったラトニに、オーリも釣られるように足を止めた。
「オーリさん、あの木の実……」
「え? あ、アカマガリだ」
明後日の方向を指差したラトニの視線を追ったオーリは、それを見つけて嬉しそうな声を上げた。
山道からは少し外れたその位置、視界を遮るように茂る木々の向こう側にその灰色の木はあった。
幹の太さは、大人二人分の手でようやく囲めるかというくらいだろうか。緑の葉に隠れて、黄色や赤の小さな木の実が生っているのを見て、オーリは顔を輝かせた。
「ラトニ、グッジョブ! 寄り道しよう」
「採って行きますか」
「当然。あれ冒険者には需要が高いもん、師匠の所に持って行けば、確実にお金になるよ!」
アカマガリは、丁寧に加工すれば質の良い魔獣避けになる。原物のままでも冒険者ギルドで買い取りをしているが、ジョルジオの診療所に持って行けば、もっと高値で売れる薬品の形に仕上げてくれるだろう。
張り切って駆け出す彼女を追って、ラトニも木へと近付いていった。
間近で見上げた枝には何十もの実が生っていて、これだけあれば何瓶薬が作れるだろうと考える。
「じゃあオーリさん、どうぞ」
「うん! 下がっててねー」
何度か軽く屈伸をして、オーリはトンと地面を蹴り――
――ズドォンッ!!
思い切り身を捻って、回し蹴りを叩き込んだ。
アカマガリの木は一定以上の衝撃を加えると熟した実だけ落ちてくるので、登って採るよりも手間がかからない。
尤も、そんな乱暴な手段を取れるだけあってこの木は非常に頑丈な作りをしており、通常は大きな木槌を使うのだが――
「よっしゃ、大量ー!」
「薬草袋に詰めましょうか」
やたらと重々しい衝撃音の直後、バラバラと降り注いできたアカマガリに、二人はそれぞれ歓声を上げた。
杏ほどのサイズの木の実は、地面に落ちたくらいでは傷一つ付かないほど固い。木の実の雨が止んだのを見計らってラトニがオーリに近寄っていき、けれど二人は同時に顔を同じ方向へ向けた。
「――ラトニ」
「分かってます」
木々を掻き分け、駆けるような音が複数聞こえてきて、ラトニがそっとオーリの隣に立つ。
足音からして野生動物ではないだろうが、人間ならば安全などとは彼らのどちらも思っていない。
三十秒もせず飛び出してきた男の姿に、身構えたのは無意識で。
「――あ? ガキ?」
油断のない目で見据えられたのは一瞬。
赤みの強い髪色と、それを抑える深緑のバンダナ。頑丈そうな革鎧とバスタードソードで装ったその男は、そこにいるのが子供二人だと分かるとあっさり緊張を解いたようだった。
男が胡乱な目付きで眉を寄せたと共に、更に背後から似たような格好をした三人の人間が現れる。
「シーグ、先に突っ走るなと――! ……あれ、地元の子供か?」
「ねえ、さっきの音、あなたたちも聞いた? 何だったのか知ってる?」
こちらはきょとんと目を瞬き、口々に言葉を投げてくる彼らは、どうやらパーティを組んでいる冒険者のようだ。
合計四人の見知らぬ大人たちに、オーリとラトニは顔を見合わせて、どうしたものか、というように首を傾げた。
※※※
「あら、じゃああれって魔獣の仕業じゃなかったのね。凄い音だったから手掛かりだと思ったのに、残念だわ」
一通り事情を説明されて、パーティの紅一点――フランカと名乗った若い女が、艶やかに色付いた唇を尖らせて肩を落とした。
亜麻色の髪を綺麗に纏め、大型の弓を背負った彼女は、整った容姿も相俟って会話役のようなことも担っているらしい。
どうやら彼女自身人当たりが良い性質のようで、フランカが前へ出ると同時に、シーグと呼ばれたバスタードソードの男は早々に後ろに引っ込められていた。
情報収集にはノータッチなのかそれともアカマガリへの興味が勝ったか、残る二人は数歩下がった所でアカマガリの木を調べている。こちらは両者共長剣を所持しており、ゼクタとアルフーリェというそうだ。
何でも、彼らは本来遠い街を拠点とする冒険者らしい。
この街には商人の護衛依頼でやって来たそうで、今は帰りの護衛までの待ち時間。依頼主である商人の用が終わるまでは、シェパのギルドで程々に依頼を受けながら滞在する予定だと、フランカが簡単に話してくれた。
「じゃあ、お姉さんたち、この山には仕事で来てたんですよね? すみません、紛らわしいことしちゃって」
「全くだ、走らせやがって。ガキの癖にどんな怪力だよ」
「シーグ! 気にしないでくれよ、木の実を採りたかったんだろ? こんな変わった採り方する実、初めて見たから少し驚いたよ」
一番若そうなゼクタがすぐにフォローしてきたので、オーリはいえいえと愛想良く手を振ってみせた。
ちょん、と袖が引っ張られて振り向くと、ラトニが薬草袋を掲げてくる。どうやらオーリが説明している間、こちらは我関せずで木の実を集めていたらしい。
「あ、お疲れ。これで全部?」
「ええ。一度の衝撃で落ちなかったアカマガリは、まだ熟していないので採らない方が良い――でしたよね」
「そうそう。確か、熟れてないのはあんまり効能がなかったと思う」
「あら、それがアカマガリ? ねえ、見せてもらっても良いかしら」
フランカが興味深げに顔を寄せてきて、大人嫌いなラトニが無言で身を引く。心なしか雰囲気が固くなったラトニから袋を受け取って、代わりにオーリが三つほど中身を掴み出した。
「あー、お詫びと言っちゃ何ですけど、幾つかあげますよ。これ、結構便利な木の実なんです」
「あら、ありがとう。魔獣避けになるんだったわね?」
「薬に精製したら魔獣避けですけど、単体ですり潰せば逆に魔獣を引き寄せる作用がありますよ。機会があったら試してみてください」
「すり潰すって言われても、これ胡桃より固そうよ?」
苦笑しながらアカマガリを弄ぶフランカの手の中では、ガリガリと固い音が鳴っている。「アルフーリェが薬物好きだから、きっと喜ぶわ」と言って、彼女は木の実を仕舞い込んだ。
それを見計らったように、再びシーグが声をかけてくる。幾分苛立った様子の彼は、眉間に皺を寄せて踵を返した。
「おい、用は済んだだろ。俺は先に行くぞ、朝から山に来てんのに、まだ何の手掛かりも掴めてないんだ」
「あー、ちょっと待ってよ。今は山が危ないってこと、この子たちに注意しないと、」
「子守りなんか依頼に入ってなかっただろうが。そいつらだって好きで来てんだから放っとけよ、俺は時間がないんだ」
正論ではあるが大人げないなあ、と思うオーリを余所に、シーグは宣言通りさっさと歩き去ってしまう。残されたフランカたちが苦笑いを交わして、ゼクタが素早く後を追いかけた。
「悪いわね。あの人、第四階位冒険者なんだけど、第三階位まで後一歩って段階で長年足踏みしてるみたいで、ちょっと焦ってるらしいの。怖がらせたらごめんなさい」
「いやいや、気にしてませんよ。怖い大人には慣れてるので」
これは強がりではなく本音である。誘拐犯やごろつき相手に散々渡り合ってきたオーリからすれば、多少目付きが悪いくらいは怯える要素にならない。
ラトニに至っては至極無関心な顔で採取したアカマガリの数を数えているから、多分本気でどうでも良いのだろう。彼の図太さもなかなかのものである。
けろりとした顔で返すオーリに、フランカは感心半分呆れ半分というような顔をして、「なら良いけど」と軽く溜め息をついた。
「それで、あたしたちの依頼に関することなんだけど……あなたたち、この山で何か変わったものを見てない?」
「さあ、今日久し振りに薬草採りに来たばかりなので、特に心当たりは何も。山がおかしいとだけは聞いてるんですけど、具体的には何が起きてるんですか?」
菓子屋の店主から「異変が起きているらしい」程度のことは聞いていても、オーリたちはその内容まで知らされていない。
冒険者ギルドに依頼が行くほどの事態なら、街の噂話で少しくらいは耳に入りそうなものだが、残念ながら今回はタイミングが悪かった。
何せオーリは最近まで王都に出向いていたし、ラトニはラトニで、単独で人と接することは――孤児院の大人や師であるジョルジオを除けば――ほぼ皆無と言って良い。
帰還後に訪ねた農村では、住民たちは年明けの準備に追われていたし、屋敷の人々がこんな話をオーリにするかなど言わずもがな。
山に入るのだって、早数ヶ月振りなのだ。
「やっぱり知らずに来たのね……。アルフーリェ、どう思う? やっぱり帰した方が良いのかしら」
「事情だけ教えて、あんまり奥に入らないように言えば?」
ずっと無言だった青年の声は、アカマガリの木の上から聞こえてきた。
どうやら枝に登って実を調べていたらしい。まだ熟していない実を革袋に入れながら、彼はのそのそと地面に降りてくる。
「その子たち、薬草を採りに来たんだろ? だったらどうせ必要な量を集め終えるまでは帰らないよ」
「そう、まあ、それもそうね……。良いわ、じゃあリアちゃんもラト君もよく聞いて、気を付けておいて頂戴ね。尤も、あんまり長い話じゃないけど」
そう言って話し始めたフランカの言葉を、オーリたちは真面目な顔で聞く体勢に入った。
マイペースな性格らしいアルフーリェが、ふあ、と退屈そうに欠伸をした。
※※※
――曰く。
冬に入ってから、山に慣れた人間でも道に迷うことが増えてきた。
毎年この山を越えてやってくるはずの商人の一部が、未だに到着していない。
小さな池や湧き水が、複数箇所で涸れているのが発見された。
幻覚のようなものを見ることがある。
蛇を異常に多く見かける。
もしかしたら、厄介な魔獣が生息している可能性がある。
「――蛇、というのが明らかにおかしいですね」
重々気を付けるように言い含められ、フランカたちと別れた後。
薬草を探しながらラトニが呟いた言葉に、オーリはこくりと頷いた。
「蛇は変温動物だもんね。この気温で冬眠してないのはおかしいよ、普通はとっくに動けなくなってる」
「魔獣、という可能性はありますが……」
「今度は、『何故今年だけそうなのか』っていう問題が浮かび上がる、と」
魔獣という存在自体は決して珍しいものではない。鼠種のような下級クラスから竜種のような特級クラスまで、魔力を持たない普通の動物と比較しても、その数や種類は世界に溢れている。
けれど、例えば蛇の魔獣に普通の蛇と同じく寒さに弱いものが多いように、魔力があるからと言って無条件で弱点を克服できるわけではない。
事実この山に住む蛇たちは例年普通に冬眠を行い、その姿を人から隠していたのだ。
「……ああ、やっぱり。ここのも育ってないや」
しゃがんで眉を寄せながら、地面を調べていたオーリはそう呟いた。
今回の目当てである薬草は三種類。そのうちの一つであるスイソウランは、垂れ下がった茎の先端から鈴蘭のような透明な袋を下げた植物だ。
去年も何度か採取に来た経験があるのだが、今日見つけたそれらは、どれも著しく小さな袋しか付いていない成育不良か、枯れているものばかりだった。
同じくあちらで地面を調べていたラトニが、「困りましたね」と溜め息をつく。
「ここで三箇所目。去年浅い所で見つけたポイントは、これで全滅です」
「どうしよう、流石にゼロは困るよ。この際売るのは諦めても、診療所で使う分は欲しいんだけどなぁ……」
他の二種類は採集出来たが、一番貴重なスイソウランが全く手に入っていない。
ジョルジオなら事情を話せば怒らないだろうが、代わりに購入費の捻出に悩むことになるだろう。ジョルジオがそこそこ安値で商売を出来ているのは、採取や栽培で可能な限り原料費を抑えているからだ。
「どうします?」
無表情に問うてくるラトニに、オーリはしばし沈黙する。
冬眠しない蛇や薬草の成育不良が何らかの環境変化を理由としているなら、どれほど闇雲に探したとて必要量のスイソウランを集めることは出来ないだろう。
――決断には、少しだけ時間を要した。
「もう少し、奥に進んでみよう」
言ったオーリに、ラトニは静かに一度瞬きをする。
「異常の原因を探るつもりですか?」
「それもあるけど、他の植物に影響が出てないとも限らないから。他の薬草を探しついでに、少しでも異常の手掛かりを掴みたいな、と」
シェパの住人ではないフランカたちと違って、この山に慣れているからこそ気付けることもあるかも知れない。
自分たちで解決しようなどとは思っていないが、有効な手掛かりの一つでも掴めたなら、冒険者ギルドに持って行けば多少の情報料は貰えるだろう。
――正直、当ての外れたスイソウランの購入費が非常に惜しいのだ。
「分かりました。なら、少し急ぎましょう。何が起きているのか分からない山で、日が暮れたら危険です」
「ラトニってさー、私が何かしたがった時、一人で行ってこいって言ったことないよね」
「……放置するのが不安なだけです。猪のようなどこぞの単細胞が調子に乗って深入りし過ぎないよう、首根っこ掴んでおく役も必要でしょうからね」
「失敬な。私結構周り見てるよ」
隣を歩きながらむっとしたように頬を膨らませるオーリに、ラトニはじっとりとした視線を送った。
「この前、あからさまに柄の悪い男に絡まれている女性を助けたと思ったら、美人局でしたね」
「うっ」
「うっかり騙されて捕まりかけ、乗り切ったと思ったら相手の仲間がぞろぞろ出てきて顔を引き攣らせてましたね」
「そ、それは」
「しかもその直後、その美人局に騙されたことを恨んだ冒険者が、やっぱり柄の悪い仲間を引き連れて報復に来ましたね。僕らも巻き込まれて大乱闘になりました」
「か、解決したじゃん」
「通報を受けた警備隊が纏めて捕縛したからでしょう。あと少し逃げるのが遅れていたら、僕らも一緒くたに捕まっていましたよ」
「えううううう」
情けない声を上げるオーリに容赦なく冷たい視線を浴びせ、ラトニは「……猪突猛進」と言い切った。反論しようがない。
「つ、次は気を付ける!」
「それ子供の言い訳ですよ」
「子供だよ! 正真正銘子供だよ!」
いや時々忘れかけるけどさあ! と叫んで、オーリは大きく突き出た枝を振り払った。
時折木々に道しるべを残しつつ、雪と植物に覆い隠された脇道へと足を踏み込んでいく。
「たとえ人助けにしろ、あなたはまず一拍置くってことを覚えてください。こんな山中でトラブルが起きるのは御免ですよ」
「何かあったって、精々さっきみたいに冒険者と出くわすくらいでしょ。こんな山奥で柄の悪い奴になんか、そうそう出くわさないよ」
歯を剥いてオーリが言い返したその瞬間、がさりと茂みを掻き分けて現れたナニカの頭部と、二人の目ががっちり合った。
次の一歩を踏み出した体勢そのままに、子供たちの動きと思考が一瞬見事に停止する。
固まった視界に映ったその姿は、何と言うか、非常に目に優しくない姿をしていた。
見上げるほど高い位置にあるその頭部は、満遍なく鱗に覆われて鈍い艶を放っている。
自然界に存在するとは思えない、ショッキングピンクとド紫。こちらもオーリたちを見てビシリと固まった、合計四つの蛍光グリーンの目。何処が首だか分からない、にょろりと長い、けれど丸太よりも太い体格。
何と言うかこう、警戒色を全力主張しているような色彩を持つその生物は、何処からどう見ても――
『――如何にも柄が悪いっ!!?』
思わず声を揃えて絶叫したオーリとラトニに。
その生物は――大木を何巻きも出来るだろう巨大な双頭の蛇は、意外と剽軽な仕草で、はっ!と我に返ってみせた。
天通鳥コンビは偽名を名乗るようになりました。
オーリリア→リア、ラトニ→ラト。
自ら名乗ることはしないけど、名前を聞かれて答えないのは怪しまれるので、ある意味不可抗力。既知の村人とかの間では、これまで通り「天通鳥とその相方」で通す。
オーリの活動開始時点では、万一顔バレした時に名前から正体を察知されるとまずいから偽名すら名乗れなかったけど、今は魔術具で正体不明を装えるし、人と接することも増えてるし、王都で「リア」を名乗っちゃったし、まあ良いかなあ、と思っている。ラトニは若干不満だが黙って従う。
ちなみに「ハナコ」とか「エリザベス」とか、本名に全く掠らない偽名を使わないのは、いつか「天通鳥=オーリリア」という事実を手札として使う日が来るかも知れないからだったりします。
名前がある程度似通っている方が、「ある時は謎の通行人、またある時は天通鳥、果たしてその正体は!」をやった時に説得力があると思ったらしい。
と言うか、「貴族の小娘が天通鳥の功績を乗っ取ろうとしている」とか叫ばれたら、相手に悪意があるにしろないにしろ、多分オーリはこっそりマジ泣きすると思う。




