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いつか見る果て  作者: 笠倉とあ
王都編
24/176

23:誰か代わりにツッコミ入れてください

 昼食と午後のお茶の間にある、ほんの少しの空白の時間。

 僅か一時客が途切れるその時刻に、いつもの喫茶店でお気に入りの田舎風ミルクティーと共に過ごしていたその青年は、木造のドアを叩き壊さん勢いで飛び込んできた娘の姿に顔を上げた。


「リアちゃん、来ましたか!?」


 ただいまの一言も口にせず、開口一番叫んだこの店の一人娘――シエナ・フロッツァの様子に、仕込みをしていた店主も慌てて奥から走り出てくる。


「どうしたんだい、シエナ。リアちゃんは一緒にいないのかい?」

「来てないのね! やっぱり誰かに攫われたんだわ!」


 歯軋りせんばかりに顔を歪めて悔しそうに叫ぶシエナに、青年はカップを置いて声をかけた。事情は分からないが、攫われたとは穏やかでない。


「シエナ、詳しい話を聞かせてくれないか? 君は彼女が誘拐される現場を見たのかな?」


 彼の質問に、シエナはぐっと唇を噛み、事の次第を話し始めた。


 シエナ曰く、今日は街でリアと待ち合わせをし、そのままこの店に連れて来て、青年と面通しさせる約束になっていたらしい。

 待ち合わせ場所は、シエナの親戚がやっている花屋の前。咲き切ってしまった花を幾らか安値で譲ってくれることになっていたので、リアの好みを聞きついでに、店に飾る花を買ってくる予定だったそうだ。


 けれど、約束の時間が過ぎてもリアが現れない。約束に遅れたことのないリアだから、シエナは何か起きたのかと心配になって、周辺の店に聞き込みをした。

 そうして出てきた証言が、『オリーブ色の上着を羽織った小さい女の子が、大柄な男に抱えられて路地裏に消えていったらしい』というものである。

 驚いたシエナは、花屋の店主にリアらしき少女が訪れていないことを再度確認し、慌てて喫茶店に駆け戻ってきたのだという。


「――成程、事情は分かった。シエナ、良かったら彼女の捜索は、俺に任せてくれないか」


 警備隊に通報を、いやギルドで情報を、などと忙しなく言い合っている父娘に、しばし指を顎に当てて考え込んでいた青年はそう告げた。


「子供の誘拐事件は、残念だがこの街では決して珍しくないことだ。加えて今回は、まだ誘拐事件だと確定したわけでもない。ただ警備隊に通報したところで、すぐに解決するとは思えないだろう。ギルドに依頼するにも、相手の規模によっては当然それなりの依頼料がかかる」


 滔々と理屈を並べ立てると、シエナがむっとしたように身を乗り出した。口を開きかけた彼女を制するように、彼は指の先まで整った手のひらをするりと前に突き出してみせる。


「いや、勘違いしないでくれ、君が金を惜しんでいると思っているわけじゃない。そうだな……敢えて言うなら、俺は警備隊にはちょっとしたコネがあってね。それを使えば普通に通報するより早く確実に、リアちゃんを見つけ出せる可能性がある」


 青年の提案に、シエナは揺らいだようだった。僅かに眉を顰めて身を引くと、彼の深意を探るように顔色を窺ってくる。


「コネ……そう言えば、お仕事は冒険者さんでしたっけ。以前の依頼で面識でも出来たんですか?」

「そんなところかな。それで、任せてくれるかい?」

「……、……それって、あの子を見つけるまでにどれくらいかかりますか?」

「誘拐されたのはついさっきだろう? 運が良ければすぐにでも」

「……夕方までに手掛かりが掴めなかったら、ギルドに依頼することも考えますから」

「それで構わない。俺が戻らなかったら、シエナが知らせておいてくれ」


 シエナが納得したと見た青年は、重々しく首肯してテーブルから立ち上がった。立てかけていた剣を提げ、淡い色の外套をばさりと羽織る。


「私はもう一度聞き込みに行って来ますね。他にあの子を見かけた人がいるかも知れないもの」

「あの、わたしは?」

「父さんは鈍臭いから、このまま店をやってて頂戴。もしかしたらリアちゃんが遅れて来るかも知れないし、父さんが聞き込みに出たって、うっかり怖い人に話しかけちゃって被害を増やすのが関の山よ」

「……はい……」


 適当にあしらわれてしょんぼり頷く店主を横目で見つつ、青年は足早にドアへと歩いていった。行動するなら早い方が良い、万が一の危険はいつだって付き纏うのだから。


「お願いします、エルゼさん。大変だとは思うけど、早くあの子のこと、見つけてあげてください」


 追いかけてきたシエナの声に、振り向かずに「ああ」と短く応じ。

 エルゼと呼ばれた青年は、しっかりした足取りで小さな店を後にした。



 ――そうして、彼が手掛かりを手に入れたのは僅か二時間後。


 警備隊の制服を纏った人間たちを、数人建物の周りに待機させ。

 路地裏の小さな家に踏み込んだ彼は、微かに中から聞こえてくるくぐもった悲鳴に険しい顔をした。


「――周りは固めておきます」

「一人たりとも逃がすな」


 眉間に深い皺を刻み、傍らに控える男と端的な言葉を交わす。走り去っていく背中を見送ることもなく、青年は足音を忍ばせて廊下を進んでいった。


 薄汚れた扉の向こうから僅かに洩れる、嘆くような叫び声、切れ切れに許しを乞う言葉。

 その向こうに人の気配を確認した瞬間、素早く剣を引き抜いた青年は全力で扉を蹴破っていた。


「――――ッッッ!!!」


 そこに見つけた大柄な男に、条件反射で剣を突き付けるより早く。

 耳に滑り込んできた音声に、彼はぴたりと動きを止めていた。



「――でね、その女、真っ赤に血走った目で、じーっとこっちを見つめてるわけです。

 それこそもう、少しでも動けば顔が触れちゃいそうな、文字通りの目と鼻の先で。爛々と目だけが光る無表情を、長い黒髪で隠しながらねぇ。

 で、思ったんですよ。

 ひょっとしてこの女、今この瞬間自分の背後に現れたわけじゃないんじゃないかって。自分がトンネルに入ったその時から、ずーっと背後に張り付いて、自分のすぐ後ろを付いて来てたんじゃないかって。

 そう思ったら、もうぞっとしちゃって。それでも女からは目を離せなくて、ガタガタ震える足で何とか後退ったAさんを追いかけるように、赤ん坊の泣き声は変わらずトンネル中にわんわん響き渡ってて」

「やめてくれえェェェェ!! お願いだからもうやめてくれえェェェェ!!」

「そこでようやく気付いたんですけどね、どうやらその女、赤ん坊のおくるみみたいなものを胸に抱えてるんですよ。

 おくるみの中身は見えなかったんですけど、泣き声は確かにそこからしてて。

 その時でした。その女がゆっくり右手を上げて、トンネルの入り口――つまり、Aさんが入ってきた方向を指差したのは」

「あああああああ!! 声が聞こえる!! 赤ん坊の声が聞こえるよおおおおお!!!」

「そりゃあね、迷いましたよ。来た道を戻るには、女と擦れ違わなくちゃいけない。すごく怖かったけど、でも何よりAさんは、もうそれ以上一秒だってそこに留まりたくなかったんです。

 Aさんは恐る恐る、女を大きく回り込むように歩き始めました。だけど、女の真横を通るその瞬間にね。赤ん坊の泣き方が、一気に大きくなったんですよ……」

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアー!!!!!」



 異様に淡々とした語り口で、何やら背筋が凍るような恐ろしい物語を紡ぎ上げているのは、水色の小鳥を膝に乗せ、古びたソファに体を預ける、明るい灰色の瞳の少女。

 そしてそんな少女の目の前では、大の男が涙と鼻水を垂れ流し、ひたすら悲痛な絶叫を上げながら床を転げ回っている。発狂したような叫びが男の口から発されて、部屋の空気を震わせていた。



 ……………………。



 混沌とした光景を、しばし黙って飲み込んで。

 向ける先を見失った剣を手にした青年は、ややあって顔を引き攣らせ、ぽつりとこう呟いた。


「――何がどうしてこうなった」


 心の底から発されたその問いかけに、答える者は未だ、無い。




※※※




 時間は少し、遡る。


 鎧戸の降りた窓が一つある、最低限の家具しか見当たらないその部屋で。

 クチバシと呼ばれる水色の小鳥は、少女より一足先に目を覚ました。

 人の気配に急いで隣を見てみれば、守ると決めた少女は後ろ手に縄で拘束され、ソファの上に横たわっている。その呼吸に異常がないことを確認して、小鳥は小さく安堵の息を吐き出した。


 恐らく自分たちに攻撃してきたのは、眠りと魔封じの魔術具(ウズ)だろう。それなりに貴重なアイテムを迷わず使用してくるということは、相手は計画犯の可能性がある。

 眠りの魔術だけなら小鳥の活動を停止させるには至らなかったが、問題だったのは魔封じの方だ。魔力と魔術の塊であるこの身体は、その手の攻撃には咄嗟の対応力に欠ける。

 それでも、魔術具の効果が然程長持ちしなかったのは幸いだった。あれからどれだけ時間が経ったのかは分からないが、目が覚めた自分の体はどうやら活動に支障も無いし、後遺症らしきものも見当たらない。後は反撃のタイミングさえ窺えば、痛恨の失態を取り戻すことも出来るだろう。


 規則正しい呼気の零れる唇を、ふに、と軽く甘噛みして、小鳥は静かに目を細めた。


 ――油断した、と小鳥は思う。

 こういったことから彼女を守るために、自分はここにいるはずなのだ。これでは術人形という器に意識を移してまで、オーリに付いて来た意味がない。


 ――けれど、それだけショックだったのだ。二度と見ることがないと思っていた少女の顔を、再びこの眼に映すのは。


 ちらりと見やったオーリの顔は、未だ幻影を纏ったままだ。少し垂れ目の愛嬌のある顔に、東方の血を垣間見せる彫りの浅い造り。瞼の下に隠れた瞳は、きっと夜の終わりを想わせるような明るい灰色なのだろう。

 静かに眠り続ける彼女の姿に、全身の羽毛がぶるりと震えるような気がする。かつての凄惨な記憶が蘇り、不穏に揺らいだ魔力は無意識だった。


 大丈夫だ、あの日とは違う。この彼女は、まだ生きている。


 ――だって。

 あの日の彼女は、安らかに目を閉じてなんかいなかった。

 痩せた頬には、乾いた涙の跡があって。

 僅かに開いた唇からは、赤黒い雫が滴っていた。


 綺麗に整えてやることすら出来なかった彼女の身体は、ゴミのように打ち捨てられたまま――


「――――ッ、」


 じわり、と暗さを増した感情に、小鳥は急いで首を振った。

 過去と現在を同一視してはいけない。冷静さを失えば、今ここに居る彼女すら守れないかも知れないのだから。

 これから自分がやるべきことは、まず犯人の正体を確かめること。犯人が用がある相手が『ブランジュード侯爵家令嬢』なのか『天通鳥』なのか、はたまた『たまたまそこにいた通りすがりの子供』なのかによって、必要な対処が違ってくる。

 情報を集めた後は、出来れば速やかに犯人を処分して、オーリが起きる前に片を付けたい。


 ――尤も、もしもオーリが大きな怪我でもしていようものならば、誘拐犯たちの内臓をブチ撒けるくらいでは済ませなかっただろう、と小鳥はうっそり考えた。

 そんなことになったら、陸上溺死なんかでは絶対に許さない。取り得る全ての手段を使って惨殺してもまだ足りない憤怒と憎悪をぶつける自信が、今の小鳥には確かにあった。


 ――と、その時、閉ざされた扉の向こうから近付いてくる複数の気配に、小鳥はゆるりと顔を上げる。

 自分が何の拘束もされていないところから見ると、この身に何の力もないと考えられているのだろう。犯人たちがオーリに無体なことをしようものなら即座に呼吸器を水で埋め尽くしてやるつもりだった。


 睨むように低く身構え、オーリの傍に待機するクチバシの前で、今、扉が勢い良く開け放たれる。

 姿を現した二人の人間のうち、手前にいたオールバックの男の方は、ばちりとオーリに視線を合わせ――



「ッッッ……――人違いじゃねぇかァァァァァァァ!!!!」



 一瞬で顔のデッサンを崩し、物凄く悲痛な声で絶叫した。




※※※




 あまりにも唐突な展開に唖然としたクチバシは、毒気を抜かれながらもまずは聞き耳を立てることにした。


 そうして目の前で男たちが勢い良く交わし出す罵詈雑言とか八つ当たりとか言い訳とか、何故か幼少期の、俺が風邪で寝込んでた時に匿名で見舞いの花束くれた奴がいて、何日か部屋に飾っといたらうっかり混ざってたらしい蛾の蛹が孵化してトラウマになったんだけどあれの犯人お前だろ、などの話を総合すると。


 最初に、先程叫んだオールバックの男の名前はルバート。その後ろにいるツンツン髪に無精髭の男は、冒険者仲間で幼馴染のケアーロというらしい。

 そしてどうやらこの誘拐事件は、ツンツン髪――ケアーロの方が主犯、と言うか単独犯として行ったことであるようだった。


 事情を理解すれば、それは実に下らない話で。

 何でも発端は、最近ケアーロが、王都に住まうとある女に恋をしたことから始まったらしい。

 その女とやらは十五年ほど前にこの街の男と駆け落ちし、娘を一人儲けたのだが、最近その男が病死してしまったことで未亡人になったそうだ。

 不運なのは、夫の実家がこの街に本拠を据える結構な大商店であったこと。つまり女の夫は、その店の跡を継ぐべき一人息子だったのだ。


 夫が生きている間は良かったものの、その死を契機に動き出したのが、夫の実父であり商店主である老人だった。

 かつて息子と、何処の馬の骨とも分からぬ東方出身の女との結婚を許さなかった老人は、今となっては唯一自身の血を引く人間である一人娘を取り上げてしまったそうだ。


 一人取り残された未亡人が子供を恋しがって嘆く中、そんな彼女に一目惚れをしたのがケアーロだった。

 事の次第を知ったケアーロは、何とか未亡人に娘を取り返してやりたいと思い詰める。取り戻されるのを恐れた老人が孫娘を傍から離さないと聞き付け、それでも何処かに隙はないかと、老人の営む商店だの自宅だのを張り込み出した。


 しかしこれまた不運なことに、ケアーロ自身は娘の顔を知らず。

 そうして今日、『たまたま老人の直営店の一つである小物屋から出てきた』、『話に聞く娘と同じ年頃で』、『娘と同じ色の髪を持つ』、『明らかに東の血を引く顔立ちの少女を』、その娘と間違えて攫ってきてしまったのだ。


 計画性は一切無し。魔術具は以前の探索依頼でたまたま手に入れた物。

 尤もこれだけなら、遅く来た青春と情熱がうっかり暴走した挙げ句の罪のない突発的犯行と言えなくもない。やり方自体は非常にまずいが、行き着く先が母子感動の再会ならばハッピーエンドも望めただろう。


 しかし、話はこの時点で盛大にずれていた。

 娘確保の報告を事後承諾で受けて驚いたのが、もう一人の男――ケアーロと未亡人の共通の友人であり、ケアーロに未亡人を会わせる切っ掛けとなった人物でもあるルバートだった。

 寝耳に水の話に呆然としたルバートは、とにかく未亡人に知らせる前に、まずは拉致した子供の身柄を確認しようとすっ飛んで来た。

 その結果は人違い。娘とも面識があったルバートは、すやすや眠る見知らぬ少女の姿に愕然と顎を外し――そして今に至るというわけである。ダイジェスト終わり。



「アホかァァァァァァァ!!! 何考えてんのお前!? 誘拐だろ! どう見たって誘拐だろコレェェェェェ!!」

「仕方ねぇだろォォォォ! この機会逃したら後がないと思ったんだよォォォォォ!」

「だからって身元も確認せずに拉致って来るアホがいるかァァァァァ! 良い話が入る余地がねぇじゃねーか! 完膚無きまでに悪質な幼女誘拐事件じゃねーか!」


 混乱の余りひたすらケアーロの膝裏を蹴りまくるルバートに、自ら掘った墓穴に埋まりかけているケアーロは抵抗するすべもない。ぎゃあぎゃあと言い争う二人の男に、呆れ返ったクチバシはアホらしくなってそっぽを向いた。

 とばっちりがオーリに向かないかにだけ注意しながら、彼らに背中を向けて関与を放棄し、オーリの傍で毛繕いを始める。なんかもう、勝手にしてくれ。


「だから下手なことすんなっつっただろうがー! お前は昔から善意と好意がなんか空回りするんだから! これ普通のガキならトラウマもんだぞ……っつーか、何で拉致って来るんだよ! せめて普通に声かけるとこから始めろよ!」


 全くだ。そして不審者として通報されろ。幼女に泣き喚かれて心の傷になれ。


「声かけて何とかなるかァァァ! 俺はフェデリカちゃんとは面識無いんだぞ! 普通に通報されて終わるわ!」


 意外と自覚あったらしい。


「いっそ通報されろよ! ガチ誘拐犯になるより百倍マシだろうが!」


 大いに尤もな意見である。その常識を何故少し、恋に溺れる友人に分けてやれなかったのか。


 一々心の中でツッコミを入れるクチバシのことなど知る由もなく、ルバートは本格的に激昂しているようだった。ケアーロの頭をブン殴り、アイレンジタイガーが吼えるような声で怒声を上げる。


「お前分かってんのか!? 下手すりゃ捕縛の上ギルドカード没収モノ! 土下座で済む話じゃねーんだぞ! バレたらシャロンにも迷惑が掛かるんだ!」

「しゃ、シャロンさんの名前は絶対に出さねぇ! 俺が勝手にやったことだ!」

「当たり前だこの大馬鹿野郎!! くそっ、どうしたもんか。このガキの家がよっぽどタチ悪いとこでなければ、死ぬ気で地面に頭叩き付けて謝罪すれば……最悪、目が覚めないうちにこっそり帰して」


 そこまで言って、ケアーロの顔が凍り付いていることに気付いたルバートはぴたりと舌を固まらせる。

 友人の目線に導かれるように、ぎ、ぎ、ぎ、と彼はソファの方を振り向いて――


「……、……いつからお目覚めになっていらっしゃったのでございましょう、お嬢さん……?」


『人違いじゃねぇかァァ!!』の辺りからです。


 Aさんは赤子の警告に従って反転し、入って来た方ではなく出口の方へ走って無事に生還したそうです。

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