122:乙女たちのティータイム
南方領主筆頭である侯爵家の一粒種という、王国フヴィシュナの貴族子女の中では指折りの立ち位置にいるオーリが、無条件で敬い遜らなければならない相手というのは、決して多くはないが確かに存在する。
王政と貴族制のもとで徹底した身分社会が根付いたこの国では、無碍にするイコール社会的肉体的精神的死という恐ろしい等式が成立する人々がいるのだが、今まさにオーリの前にいるリーゼロッテ・ロウ・ファルムルカ公爵家令嬢は、まさしくその稀少な中の一人だった。
伸ばした癖のない髪と、緩い弧を描いた双眸は、窓から差し込む陽射しを映して艶やかな紅に輝いている。しなやかな身体のラインを際立たせる上品なドレス、耳元には真紅の薔薇を象った宝石の耳飾り。
その人自身極上の紅玉から削り出したような少女は、惜しみなく与えられた最上級の生活環境と、恐らく物心つく前から施されてきたのであろう徹底的な英才教育を存分に吸収し、その全てを己の内包する魅力の一つに作り変えてしまったようだった。
「あの、お茶のお味はいかがですか、リーゼロッテ様」
幾分緊張に強張った顔をしながら、オーリは上品に紅茶を口にしたリーゼロッテに問いかけた。
この茶会に出向くにあたって心の準備をする暇すら与えられなかったオーリだが、まさか仮病など使って、自分より圧倒的に格上の存在――次期国王候補を兄に持つ公爵家令嬢を追い返すわけにもいかない。
唯一良かったことと言えば、来客の予定を聞き逃したばかりか客を待たせながら使用人に醜態を晒すという馬鹿なことをやらかしたせいで、ラトニに関する悩みが一時的に頭から吹き飛んだことくらいだろうか。
綺麗に設えられたお茶のテーブルには、この時期特有の黄色とオレンジの花が鮮やかに活けられ、寒気の残る空気に温もりを添えている。
ポットに入った紅茶とホットミルクの他、並んだ菓子が塩味のクッキーや、レモンシロップを染み込ませたバターケーキといった甘さ控えめのものが多いのは、リーゼロッテの手土産である豪華なチョコレートの箱が一緒に置かれているからだ。
気品に満ち溢れた美しい少女と向かい合い、御伽噺のようなお茶会に臨みながら、優雅な風景とは裏腹にオーリの胸の内はプルプル子犬のように震えていた。
「ええ、美味しいわ。わたくしの飲んだことのない味だけど、これはブランジュード領の特産品かしら」
にっこりと笑って問い返され、茶の名前など知らないオーリはピャッと怯んだ。
しかし彼女が答えに迷う素振りを見せるより先に、背後に控えていたデキる傍付き侍女が口を挟んでくる。
「左様でございます、リーゼロッテ様。本格的な栽培はまだ決定しておりませんので名称は控えさせて頂きますが、最近ブランジュード家の直轄農園で開発された茶葉になります」
「あら、そうなの。ならば貴重なものなのではなくって?」
「ええ、勿論。ですが旦那様が、是非リーゼロッテ様にご賞味頂きたいと仰っておりましたので」
「そうね、気に入ったわ。輸出に回せるほど作るようになったら教えて頂戴な」
「光栄でございます。旦那様にお伝えさせて頂きますわ」
流石侯爵家息女付きと言うべきか、一礼して引き下がったアーシャは、少なくとも見る限りでは天上人であるリーゼロッテ相手にも全く気後れしていない。
主の緊張を見て取って、フォローした後綺麗に身を引いた侍女に、リーゼロッテは「オーリリア様には良い傍付きがいらっしゃるのね」と満足そうに笑った。
何の含みもない褒め言葉だったので、オーリも素直にほわりと笑った。
「アーシャは、私が生まれた時から面倒を見てくれている人ですから。私のことは一番よく分かってくれてるんですよ」
ニコニコ嬉しそうに笑うオーリに、リーゼロッテの微笑が深くなる。まだ十四歳という年齢にも拘らず煽情的なほどぽってりと赤い唇に、白い人差し指が乗ってするりと撫でた。
「仲が良いのね、羨ましいわ。わたくしにも傍付きがいるのだけど、しばらく顔を合わせていないものだから」
「お仕事の都合ですか? それはちょっと寂しいですね……」
「仕方がないわよ、わたくしももう子供じゃないの、我儘は言えないわ」
「やっぱり幼い頃から一緒にいてくれる人なんですか?」
「ええ、そうよ。お菓子を、特にケーキを作るのが得意でね。中でもチョコレート系統のレシピは絶品なのよ。多分屋敷の料理長と同じくらい、わたくしの好みをよく知っていると思うわ」
「そう言えば、リーゼロッテ様もエル、エイルゼシア様も甘党だって言ってましたっけ。きっと頑張って覚えてくれたんでしょうね」
「だと思うわ。ふふ、小さい頃は二人揃って毎日のようにお菓子を作れと強請って、傍付きを困らせたものよ。お兄様の方の傍付きは、料理なんて全くできなかったものだから」
くすくす笑うリーゼロッテに、オーリもほんのりと目元を緩めた。
幼い時に我儘を言って、傍付きを困らせるのはどこも一緒らしい。勿論それも、両者の間にある程度の信頼関係があってこそ、微笑ましい思い出になってくれるのだろうが。
「――ところでリーゼロッテ様は、どうしてシェパにいらしたんですか?」
ふと疑問に思って問いかけたオーリに、リーゼロッテは悪戯っぽく目を細めてみせた。
「何言ってるの、オーリリア様が遊覧に来いと勧めてくれたんじゃない。折角お言葉に甘えさせてもらったのに、冷たいわ」
「え゛っ!?」
何の話だそれ。自分そんなこと言った覚えは――あ、言ったわ、夜会で!
リーゼロッテに出会った王都の夜会で、確かにオーリは話の流れで観光員の如く「シェパ良いとこですよー」と宣伝したような気がする。
しかしそんなことリーゼロッテなら言われ慣れているだろうし、普通に社交辞令と取られるだろうと予測したのだが。
まさか自分の一言で公爵令嬢の予定を左右してしまったのか、と赤くなったり青くなったりしているオーリに、リーゼロッテは堪りかねたように声を上げて笑った。
「冗談よ、オーリリア様。遠出をしたのは学院で出された課題のためだし、それなら南方領への遊覧も兼ねたらどうかと勧めてくれたのはお兄様だわ。我が国でも指折りの大貴族であるブランジュード家のお膝元なら安心だもの」
「あ、ああ、成程……」
手のひらの汗をこっそり拭って、オーリは椅子に落ち着き直した。
緊張に渇いた喉を宥めるために紅茶を飲み干し、ホットミルクに視線をやると、メイドが寄ってきて注いでくれる。
じんわりと温かいカップに口をつけながら、オーリはそろっとリーゼロッテを見つめてみた。
オーリの母も美しい人だが、人形じみた無機質さがある母とは違って、リーゼロッテは研ぎ澄まされたような意志と生命の輝きを有する少女だった。
生まれながらに全てを持つ彼女は、貴種に特有の気品と矜持、遥か高みから世界を睥睨しているような目線の高さが纏う雰囲気に硬質な色を加えているものの、それは紅玉の令嬢と称えられる美貌を引き立てこそすれ、瑕疵など与えるものではない。
指の動き一つまで思慮と教育の行き届いた繊手は、人を使うことに慣れ、操ることに親しんだものだ。
壁際にいるアーシャたちに何やら身振りで指示している姿をぼんやり見ていたオーリに、リーゼロッテはほどなく向き直ってにっこり笑った。
「――で、オーリリア様は一体何に悩んでいらっしゃるのかしら?」
んぐふっ。
さらりと笑顔で不意打ちを食らって、オーリはげほげほと咳き込んだ。
何を言い出すのかと涙目になって顔を上げれば、丁度控えていた使用人のうち最後の一人――つまりアーシャが一礼して退室するところで、二人きりになったお茶会場に、いつの間にやらリーゼロッテに外堀を埋められていたことを悟る。
「あら、別に意地悪をしようと思ってるわけじゃないわよ。本当はね、普通にシェパや王都の噂話でもしようと思って訪問させて頂いたんだけど」
喋りながら、リーゼロッテがチョコレートの蓋を開ける。黒い紙箱に金色のリボン、高級感溢れるデザインの箱の中には、一口大のチョコレートがずらりと綺麗に並んでいた。
ゼリー入り、ナッツ入り、ブランデー入り。添えられたカードに書いてある説明文と丁寧に見比べながら、彼女はチョコレートを自分の小皿に取り分けていく。
「でもオーリリア様ったら、どことなく落ち着かないようだし、それを使用人たちには気付かれたくないようだし。オーリリア様は屋敷から出たことがほとんどなくて、友達もいないって聞いていたから、てっきり悩んでいることがあるのに相談相手がいなくて、一人で悶々としてるのかと考えたのだけど」
(うわあ、大当たりですリーゼロッテ様……)
宝石のような高級チョコレートも今は素直に手を出す気になれず、オーリは乾いた笑みを零した。流石は魑魅魍魎跋扈する王都社交界の住人、空気を読むスキルも半端なく高い。
「だから使用人たちには出て行ってもらったのよ。ここから先は無礼講、ということでね」
「あの、私、別に相談するとは言ってないんですけど」
「一人で考えていても何ともならないから、そんな巣の位置を見失って途方に暮れたモモリネズミみたいな顔をしてるんでしょう? お節介だけど、もしも当事者があなた一人だけじゃないのなら、時間を空けるだけ悪化しかねないわよ」
「…………」
どこまで察しているのか、正鵠を射てくるリーゼロッテに思わず沈黙する。
けれどこんな話を相談なんて、一体して良いのか悪いのか。客を前にして分かりやすく顔に出るほど悩んでいたというのなら、確かに失礼な話ではあるが。
目を泳がせながら沈黙するオーリに、リーゼロッテはマイペースに続ける。
「わたくしもあなたくらいの歳の頃、家族のことで悩んだ時期があるの。父も母も忙しい人だから、自分の声が届かないんじゃないかと思って、わざわざ相談に行くこともできなくて」
「その時は、ご自分で解決できたんですか?」
「いいえ、お兄様が気付いて話を聞いてくれたの。
ねえオーリリア様、わたくしは本当に、あなたのことを気にかけているのよ。――わたくし、もっとあなたのことを知りたいわ」
にっこりと向けられたリーゼロッテの大輪の薔薇の如き笑顔は、数多の貴族令息が魅了されるのも分かるほど、それはそれは綺麗なものだった。
顔の作りが似ているからだろうか、その光り輝かんばかりの笑顔から何となくエルゼのことを連想しながら、オーリはがくりと肩を落とした。
「……リーゼロッテ様にそんなこと言われて、断れる人なんていませんよぅ……」
「光栄ね。ほら、折角持ってきたのだから、あなたもお食べなさいな。この店、わたくしとお兄様の一番のお気に入りなのよ。――ブランデーチョコは食べる? お酒は駄目かしら?」
「……頂きます。ホットミルクに溶かしたいので」
「あら、それは素敵ね! わたくしも試してみたいわ、ホットミルクを頂ける?」
嬉しそうに自分の皿へとチョコレートを一つ追加して、リーゼロッテがオーリの方へとチョコレートを盛った小皿を回した。
受け取ったオーリは、代わりに新しいカップにホットミルクを注いで彼女に渡してやり、自分のホットミルクにチョコレートを一つ落とす。
マナー違反甚だしいこの行為は、即ちオーリが『無礼講』を承諾したという意思表示だ。
リーゼロッテも迷わずチョコレートをカップに溶かし、一口啜って満足げに微笑した。
白いミルクの中に広がる甘やかな茶色とブランデーの香りが、茶会のテーブルをゆっくりと染めていく。
急かさないリーゼロッテに、逆に催促されているような気分になってきて、オーリはもそもそと口を開いた。
「……実は昨日、友達と、ちょっと喧嘩をしてしまって」
ぽそりと落とした言葉に、リーゼロッテは首を傾げた。
「お友達? 屋敷の者ではないの?」
「はい。ええと、両親も使用人もあの子のことは知らないので、素性についてはあまり追及しないで頂けると助かるんですが」
「そう言えばあなた、お忍びで外出することもあると言っていたわね……分かったわ、それで?」
夜会での会話から生じた勘違いのことを、リーゼロッテはまだ覚えているようだった。
素直な首肯と共に促されて、オーリは眉尻を下げて言葉を続けた。
「……私自身にもどうにもできないことで、物凄く怒られて詰られたんです。嫌なら逃げちゃえば良いとか言われた挙げ句、自分の身を捨てるようなことまで言い出すものだから、」
激昂したラトニの表情を思い出す。オーリの知らない何かを死ぬほど憎んでいるような目で、もう二度と喪うのはごめんだと吠えた相棒。
――あの時の彼は、本当に自分の知っている『ラトニ・キリエリル』だったのだろうか。
「……つい横っ面ぶん殴って、『大嫌い』と言い逃げを」
「意外と豪胆ねぇ」
塩味の効いたクッキーに手を伸ばしながら、リーゼロッテはあらまあと頰に片手を当てた。
「『お友達』が、あなたの気持ちを分かってくれないことが悲しいの? それとも、逃げてしまえなんて簡単に言われてしまったことが悔しいのかしら?」
「どっちも、だと思います。言い過ぎたなあ、とは思ってるから、次に会ったらこっちから下手に出るつもりだけど……」
「意思を折るつもりはない、ってことね」
俯いて頷き、ホットミルクを一口飲み込む。
「……あの子は、私の立ち位置を尊重してくれてると思ってたのに」
ぼそりと呟いた声には、拗ねたような響きが混ざっていた。
唇をへの字に曲げているオーリを眺めながら、リーゼロッテはチョコレートを一つ摘まんで、
「どうにもならないこと、と言うと……もしかしてオーリリア様、最近婚約でもしたの?」
スパッと言い当てられて、オーリはピキッと固まった。
カップを両手で包んだまま引きつった顔を上げるオーリに、リーゼロッテが「やっぱりね」とにんまり笑う。
「ということは、もしかしてその『お友達』って男の子? なら、結婚なんてして欲しくないとでも言われたのかしら。逃げろというのは、つまり駆け落ちの」
「あーあーあーあー! 黙って! リーゼロッテ様一回黙ってぇぇぇぇ!!」
思わず本気で悲鳴を上げるが、リーゼロッテもやはり年頃の少女らしく色恋沙汰が好きらしい。繕ったような礼儀正しさをさっさと消し去って、薔薇の花びらのような唇をうふふと楽しそうに綻ばせた。
「その歳で駆け落ちのお誘いを受けるなんて、やるじゃないのオーリリア様。それは複雑よねぇ。勿論貴族としてはとても立派な心構えだけど、やっぱり女の子としては好きな人と――」
「だから一回黙ってって言ってんで、ますでしょうリーゼロッテ様!! これは痴話喧嘩じゃなくて、友達との喧嘩をどう収めれば良いかって話ですよ! 本当に困ってるんだから、よくある恋愛小説みたいなこと言って茶化さないでください!!」
腰を浮かせて叫べば、真紅の瞳がぱちりと瞬いた。呆れたように両目が細まって、はふ、と柔らかな溜息をつく。
「茶化してる、ねぇ……。惚けているの、それとも気付かないようにしているの? ――あなた、全く嫌そうな顔してないわよ」
こともなげに指摘されて、今度こそオーリは硬直した。
目を見開いて停止した少女に、リーゼロッテが唇に指を当てて分析を始める。
「遥かに格下の、大なり小なり恋心を向けていない相手から自分の信念に抵触するような言葉を吐かれて、そんな顔で悩むものかしら? あなた多分、自分で思ってる意味だけでなく、その『お友達』のことが好きよ」
「な、んで、そんなことが言い切れるんですか?」
「学院は、存外複雑な事情を持っている人が多いってことよ。今のあなたみたいな表情をして誰かを目で追う人、ちらほらいるの。
あなたの場合は、好意を持たれている自覚はあって、でも恋を意識しないようにしていたのかしら? 屋敷の外で出会った、あなた以外は誰も知らない秘密の人物なら、相手は下級以下の貴族か、ひょっとしたら下層階級の人間か……。どの道結婚するまでの時間制限付きの付き合いだから、距離を測り間違えてはいけないとでも思っていたの?」
――正直言って、大体当たりだ。
着実に推理を組み立てていくリーゼロッテに、オーリは言葉が見つからないまま眉間の皺を深くしていく。
友人関係について話していたと思ったら予想外の方面から切り込まれて、自分がじわじわと混乱に呑まれていくのを感じていた。
ラトニが自分に執着していることは知っていた。愛か、そうでなくても限りなく愛に近い情を、互いに向けている自覚もあった。
でも、それが恋だとか、ましてや自分までもがラトニに恋心を向けているなんて、敢えて突き詰めたことも――突き詰めようとなんてしたことも、その必要もなかったのだ。
多分、精神年齢の差を壁に立て、無意識に考えないようにしていた、だけではない。
存外オーリは、愛と言われれば平然と頷くが恋と言われれば途端に動揺する、豪快な戦闘スタイルに似合わず思春期じみた繊細さを持つ少女であった。
「相手があなたに恋心を向けているなら、それは何を言おうが絶対に納得なんてしてくれないでしょうね。婚約はいつ決まったの?」
「つ……つい一昨日ですけど……」
「心の準備をする間もなかったのね。とんだ青天の霹靂だわ。お相手は、『お友達』が手も足も出ないような上級貴族なんでしょう?」
「ガルシエ家です……お父様が、急に晩餐会にお招きして……」
「ガルシエ? 南方領主の一人ね。前から交流があったのかしら?」
「お父様の交友関係は知りませんけど……私は、一昨日会ったのが初めてでした……」
「あなたとガルシエ家の相性が良いか、その晩餐会でブランジュード候も確かめていたのかしらね。話題は主にどういったことを――」
リーゼロッテが何やら色々と質問を重ねてくるが、意識を半分ほどぐるぐる渦巻く思考に奪われているオーリは、無意識にぎこちない答えを返すばかりだ。
気も漫ろな様子にやがて肩を竦め、リーゼロッテがティースプーンをくるりと振った。
「あなた、彼をどう宥めようかってばかりで、自分の主張がいまいち足りてないわよ。執着を見せているのが自分だけのように思えるから、彼も尚更苛立つんじゃないかしら。
それを踏まえてオーリリア様、あなた本音では彼をどう思ってるの? 彼とどういう形で在りたいの?」
真面目な顔で見据えられて、オーリは口を噤んだ。
うろうろと不安に泳ぐ目で、適切な答えを探そうと胸の中を探る。
記憶の奥からふと聞こえた、泣きそうに歪んだ誰かの声は、一体『いつ』のものだったのだろうか。