第4歩 晴れた雪
中庭に女神のような女性が・・・!
一方洗濯物は-----水が滴っている(泣)。
ざああァァァァァァァァァァ・・・・・・・・
降り止む気配のない雨混じりの、雪。
地面に叩きつけるような音。
人に当たり、弾け落ちて行く音。
中庭に、一人。
美しい女性が・・・・いや、大人びた少女が、天を見上げていた。
冷無は見惚れた。
水色の長髪・白く、透通る様な肌・雫に濡れた----------淡く赤みがかった唇に。
明らかに日本人ではないような雰囲気をかもし出している。が、何か、感じる物が、少しだけだが・・・あったのだ。冷無には。
(ハッ!い、いけねぇ!)
我に返った冷無は、心の中で声を上げた。
そしてたたずむ女に声をかけようとした。
だが、口に出すより先に、女の方からこっちを向いた。
気配に感ずいたのだろうか。
その目は・・・・青く光る丸い目は、驚愕に震えていた。
けれどすぐに気を静め、優しく冷無に笑みを作って見せた。
また見惚れた。
一言で表すなら、そう、”女神の微笑み”と言ったところだ。
この世の者とは思えない美しさ。極楽の天使と言っても全く嫌味は無い。
だがその美貌は、一瞬にして地面に倒れこんだ。
ドシャァァッ
物が崩れ落ちる時の派手な音と共に、泥が、跳ねた。
「おいっ!姉ちゃん大丈夫か?!おい、オイッ!!!」
女神は倒れた。
段々と霧が濃くなる中、水色の髪は泥にまみれた。
洗濯物は・・・・・・・・・・もう、手遅れだ。
雨混じりの雪は止むこと無く、2人の上に降り注いでいった。
第一歩 朝の日いつの日
は、別な所にございますので・・・・・・。
詳しい事は、前回作品の後書きを御覧ください。