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三上ヒカル対佐々木王元

「失礼します。2-A、三上ヒカルです。」


「はーい、いらっしゃい。話は聞いてるよ。色々調べもついてる。」


 相変わらず、嫌味な顔だなあ。全然タイプじゃない。そんでもって調べもついてるって。はっきり言ってキモすぎる。女子高生相手にこのセリフ。ストーカーかよって思う。こいつにあの2人は退学を脅されてるんだ。腹黒そうだもんなぁ。去年の生徒会役員選挙の時からこいつは会長になってほしくないと思ってたんだけど。なんて思っていると


「どうしたんだい、僕の顔をじろじろ見て。何か付いているかな?それとも気に入られちゃったかな?」


「チッ。」


 あ、思わず舌打ちしちゃった。


「ちょっと、あなた生徒会長に対してどういう態度ですか。それ以前に人として無礼ですよ。うちの学校の生徒ならもう少し気品を持った立ち振る舞いをしなさい。ましてやあなた、バレー部の副部長でしょ。人の上に立つものとして良い態度とは言えませんね」


 凪目副会長からのお叱りが飛んでくる。この人は何でこんなにこの会長に付き従っているんだろうか。


「気に入られてはないみたいだね……。まあ気にしないよ。でも僕何か君に気に障るようなことしたかな?」


「調べもついてるとか言わないでください。気色悪いです。というかそんなことはいいんです、話進めましょう」


「話って?」


「チッ」


 あ、またやっちゃった。


「あなたね……。」


 何やら凪目副会長がゴチャゴチャ言っている。何にも耳に入らん。


「すいませんでした。話ってのは勾玉についてです。あとオカルト研究部について。なんか会長に退学を脅されている1年生2人組がこの前あたしのところにきて、能力の調査とオカルト研究部への勧誘をしてきたんですけど。」


「氷室翔太君と秋原朱莉ちゃんだよ。確かに僕が頼んだ。」


「なんで今更能力について調査なんかしてるんですか?彼らに聞いたところオカルト研究部に能力者を集めようとしているとか言っていましたけど。後会長の頼みで儀式を行いたいとか」


「まずは能力の調査について進めている理由を教えようか。君たち能力者のことを僕は非常に危険視している。彼らの能力についても知っているんだろう?氷と炎だ。それを生成したり操る能力。とても危険だよ。どちらも人に向かって使えば命を落とす、建物に使えばその建物は壊れる、漫画やアニメじゃないんだからそう簡単に能力なんてもので人が死んだり建物が壊れたりしては困るんだよ。」


「だから君たち能力者の能力をきちんと調べておこうと思ってね。対策を立てたり、話し合いで能力を使わないようにしてもらったり、とにかく君たち能力者によって被害が出るのを避けたいから。これが能力について調査している理由だよ。」


「不愉快ですね。あたしたち能力者を特別に危険視しているというのは。あたしはもう能力なんて使ってないんですから、勝手に身辺をうろつかれると困ります。」


 2年生になってから生徒会役員がバレー部の練習に来ていることが何度かあった。恐らくあたしの身辺調査が目的だったんだろう。


「不愉快でも仕方ない。いざとなったら君たちは人を殺せるようなそんな危険な人物なんだから。それは事実として受け入れてもらうしかないよ。」


「それに僕は君たち能力者にとっても平和で楽しい学校生活を送ってもらいたいんだ。君たちは今危険な存在だけど危険でないと証明してくれることで、そして儀式を行うことで君たちにとっても安全な学校生活を送ってほしい。それが僕の願いなんだよ。このことを彼らに話して彼らには協力してもらってる。」


「彼らも望んで能力を使っているようには見えませんでしたし、あたしも能力はほぼ使っていません。なんなら使わないようにするためにバレー部に入ったんですから。それで危険視されることもなくないですか。もう能力は使わないっていうんだから。」


「口約束じゃあ困るんだよ。いざとなったとき君たちの思い通りになるじゃないか。」


「じゃあ勾玉を捨てますよ。それでいいでしょう」


「君は知らないのか?その勾玉捨てても戻ってくるよ」


「は?」


「どうやら君、能力に関しては特に詳しいわけではないみたいだね。どこまで知ってる?」


 会長はそこからあたしに長々と能力について説明した。


「……というのがその勾玉の能力や秘密についての一部だ。君、氷室君たちとあまり変わらない程度の知識しか持ってないね」


 というかこれそんな物騒なもんだったのか。暴走したりするだの、そもそも捨てられないだの、この学校にずっとある秘密だのって。


「まあ、そういうわけでその勾玉は結構物騒なものなんだよね。君も能力の危険性については分かっていたみたいだけど捨てられなかったり暴走したりするってのは知らなかっただろ?だから僕は君たち能力者とその能力を危険視しているんだよ」


「それとオカルト研究部についてだったね。さっき言った能力の秘密や能力によって起きた出来事なんかをまとめてあるのが代々引き継がれるオカルト研究部の研究ノートなんだ。オカルト研究部は生徒会の外部組織で能力について調査するのが役割。で、僕は今能力者たちを皆オカルト研究部に入れようと思っている。」


「それは……なんでですか?」


「1つは君たちを固めておいた方が御しやすいから。もう一つは儀式のためだ。」


「その儀式っていうのは?」


「こっから先はまだ秘密。君たち能力者に協力してもらう必要があるということだけ教えておくよ。あと僕の悲願である恒久的な学校の平和の実現にも不可欠であるということも……。」



「1-A、秋原朱莉、1-B氷室翔太、2-A三上ヒカル、生徒会室へ来なさい、繰り返します、1-A、秋原朱莉、1-B氷室翔太、2-A三上ヒカル生徒会室へ来なさい」


「げえ、今呼び出し?もう部活行こうと思ってたのにー。」


「いつもの氷室君とだけじゃないじゃん。三上って先輩?なんで先輩と一緒に呼び出されてんの?」


「いろいろあったの。というかたぶんいまからいろいろあるの」


「あ、氷室っちきたよ」


「朱莉、呼び出しだ。」


 今氷室っちって言ったか?それ俺のことか?


「ねえ、今から部活行こうと思ってたのにー。」


「しょうがないだろ、三上先輩も一緒に呼び出されてる。前三上先輩が会長と直に話してからオカルト研究部に入るって言ってだろ。多分その件だ。」


「じゃあ、私達まで呼び出されることなくない?」


「多分もう三上先輩と会長の間で話ついてるんだろ。俺たち含めてオカルト研究部の進展について会長からなんか話があるんじゃないのかと思う。」


「まーしゃーないか。ていうか、翔太はあれから結局オカルト研究部入るかどうか決めたの?」


「まあ……な。」

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