表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お財布令嬢〜愛の切れ目がお金の切れ目〜貴方にはもう貢ぎません!  作者: 迦陵れん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/64

私の不幸

 今日は、学園入学前の最後のデート日。


 一時は学園生活で必要な物を揃えるため、頻繁にデートに来てくれていたザガロだったけれど。


 ある程度必要な物を揃え終わったと思ったら、またもすっぽかすようになってしまった。


 一緒に住んでいる関係上、ジェニーさんとは毎日顔を合わせているはずなのに、私とは週に一回のデートでさえ顔を出すことはできないの?


 そこまでジェニーさんと一緒にいたがる理由……一緒にいなければいけない理由は何? 


 一瞬でも目を離したら、彼女は消えてしまうとでも言うの?


 ずっとずっと聞きたくて、でも一度も聞けていないその疑問。


 聞いたらザガロを怒らせそうで、これまで以上に彼が私から離れていってしまいそうで、聞きたくても聞けないでいる。


 父には何度も彼のことを相談したけれど、メラニン候爵に先手を打たれてしまったのか、「ジェニーさんは身体が弱いと聞いている。そのため婚約者もまだいない。つまりザガロ君と結婚したら、高確率で彼女とも生活を共にしなければならないということだ。そうなった時のためにも広い心で接しておかなければ、侯爵家での結婚生活など上手くいかないぞ」と繰り返されるばかりだった。


「広い心で接しろと言われても、こうも待ち合わせをすっぽかされるんじゃ……どんなに我慢したところで、結婚生活なんて上手くいく気がしないよ……」


 メラニン侯爵家との繋がりにより、我が家は以前より販路をかなり拡大し、売り上げは鰻登りに倍増している。


 だからこそお金大好きな父は私とザガロを別れさせたくないし、なんとしても結婚させて、縁が切れないようにしたいのだろう。


 我が家からの援助──領地経営の人員も派遣した──のおかげで、侯爵家の領地収入も順調に増えてきているらしいし、私一人が我慢すれば、全てが丸く収まるのだ。


 けれど──周囲がみんな幸せなのに、私一人だけが不幸というのは、納得できないものがある。


「私の不幸の上に、みんなの幸せが乗っかってる……。だったら私の幸せは? 私は幸せになっちゃいけないの?」


 ザガロと婚約者になってからの三年間、ジェニーさんが現れるまでは、確かに私達はうまくいっていた。


 たとえそれが、恋や愛というものではなかったとしても。少なくとも、私はザガロのことが大好きだったから──。


 またも胸が痛みを訴え、私は歯を食いしばる。


 どうしたら彼と、元のような関係に戻れるのか。どうしたら彼に、私の気持ちが伝わるのか。


 いくら考えても分からなかった──。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ